オーディオ日記 第24章 回帰(その1)2009年11月 3日


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SRC2496によるアップサンプリングでのCDの音がやはり素晴らしく、このところCD再生に回帰している。微妙にパラメトリックイコライザの調整は行っているが、低域の力感ならびに中高域の抜け、特に従来どうしても不満が残っていたホールエコー感がやっと満足できる状態となり、クラッシク系、ボーカル系とも本当に納得できる再生となってきた。この差は微妙な気もするが、やはり歴然としており、またPCよるジュークボックス的な気軽な再生とも違った意味での「オーディオ感」がある。今日は天気の良い休日であるが、久しぶりに少し大きめな再生音で尾崎豊、イーグルス、マドンナなどを聴き、これらのロック系の低域の再生っぷりに痺れた次第。当然ながら、そのパワー感にはだぶついた部分やブーミーなところが無く、また低域によりボーカルやホールエコーがマスキングされることも無いため、聴いていて爽快感、満足感が非常に高い。DAC部分はDEQ2496を使用しているので、全く高級機とは云えないが、SRC2496の組み合わせではDC-91の再生音を凌駕していると思う。この辺りがオーディオの微妙であり、難しい部分かもしれない。いずれにせよ、ここまでの音が我が家で出せるようになってきたことに大いなる満足感がある。

なお、パラメトリックイコライザの設定であるが、所謂3つ山の設定としており、低域は50Hz 、中域は700Hz、高域は7KHzの山を持たせ、2.5KHzを凹ませている。これは3つ山の周波数特性でも全くオーソドックスなものであり、ステレオサウンド誌に掲載されている記事などを参照としている。この3つ山をグラフィックイコライザにて左右調整ならびにフラット化(DG-48を借用した再の自動補正値を参考に、DEQ2496にイコライズ設定を行ったものであるので、実際どこまでフラット化できているのか、定かではないが)をしたものに重ねている。この辺りの小細工が出来るDEQ2496の機能も、その価格に比して大変ありがたいものがある。廉価なプロ用機器であるが、機能と音の関係からすれば超お買い得であり、通常のオーディオ機器の価格の高さには逆に呆れざるを得ない、ということになる。スピーカーユニットは現在すべて中古で手に入れたものであるし、Accuphaseとて中古で買ったものも多い。その中で、コツコツと音の改善を目指してきた訳であるが、まあここまでくれば及第点と云えるであろう。このような背景事情もあり、ここしばらくはCD再生に回帰しており、最早老朽機とも思っていたDP-90も充分にこのCD再生を支えてくれており、まだまだしばらくは現役かもしれない。SACDへの移行が決意できていない状況では、当然DP-90の継続利用となろう。一方で、PC再生についても更なる高みを目指して行かねばならないが、まずはMP3ファイルからFLAC形式への変更をしなければならない。やはり192~256Kbpsでは、最高の音は出せないと思う。しかしながら、大量のCDを再度FLAC形式で取り込まねばならないのは、これはこれで時間がかかることもあり、徐々にやって行かねばならない。 ただし、MP3形式については、iPOD再生以外でも、今後カーステレオでの主役となる可能性があり、そのファイルは保存しておかねばならない。現在オーリスのカーステレオにはUSB再生の機能があり、16GBのUSBメモリに大量のクラシック音楽を入れて再生しているが、これがかなり重宝している次第。まず圧倒的な曲数を保存できるし、必要となれば書き換え可能。これをランダム再生となれば、FMやCDなどもう不要という感じである。FLAC形式での取り込みについてはまだ実験的に比較的音の良いと思われるCDをぼつぼつ取り込んでいるレベルであり、全体量からすればまだ微々たるものである。

次にやらねばならないことはPCの静音化である。どうしてもファンノイズ(CPUやケースファン)、それにDISKからの音が、かなり工夫はしているにも係わらずまだまだ抑え込まねばならない状況にある。一つには、CPUをかなり省電力のものにグレードダウンするという手もあり、また、DISKをSSD(メモリタイプ)に変更する、という選択肢もある。このような対応策を打つと、HTPC自体は再生専用にせざるを得ず、EAC等でのCDの取り込みにはパワー不足となってしまうし、そもそも音楽ファイル自体を保存するDISKを外付けタイプにしなければならなくなる。この辺りは利便性との兼ね合いもあり、難しいところ。また、このような対応を行うのであれば、PCケースももっと上品なオーディオチックなタイプに変更したいと思うが、現状は適当なケースがほとんど無い。そんなことあり、完璧な対応は後手に回っている状態にある。また、PCオーディオにおいて、どこでアップサンプリングさせるか、については、最終的な結論には至っていない。PC内部あるいはSRC2496を使用のいずれかの選択がある訳であるが、MP3形式のファイルをアップサンプリングすることの効果には多少の疑問があり、やはり完璧にFLACファイル化した上での判断となろう。なお、PC上でのアップサンプリングについては、CPUへの負荷の問題や再生音の途切れ(これはバッファーを大きくすることで一応の解消は可能であるが)もあり、本来的にはSRC2496を使うべきであろうと考えている。また、PCからのオーディオインターフェースに関しては、ONKYO のSE-200PCIを使用しているが、いずれこの辺りについても本格的なASIOドライバが使用可能なものに変更したらどうか、と考えている。辿り着いた部分もあるかもしれないが、まだまだやることは多いということか。 

さて、JMLabのVegaであるが、結局フランス本国にて、ツィータを製作しているとのこと。修理部品としてのユニットを17~18年前のスピーカのために作ってくれる、ということについては半信半疑ではあるが、大変好ましい。市販されていたTC120TD5のユニットとは違うのか、同じものなのかもちろん当方には分からないが、それを現在の輸入代理店がアセンブルし、調整の上で送ってくれることになっているので、大変楽しみである。もちろんメインのシステムが非常に良い調整に仕上がっているので、Vegaにてどこまで対抗できるのか、音質等々の興味は尽きない。また、2階パソコンルーム用にすることも一考しているが、その場合はS955の処分なども考えねばならない。この辺りもまだまだやることは多いので、更なる挑戦が必要と認識している。


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