オーディオ日記 第23章 迷い(その6)2009年10月18日


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BEHRINGERのSRC2496が到着し、早速予定の接続を行い、試聴を開始している。DP-90とDEQ2496の間をXLRケーブルで接続し、CDのアウトプットを96KHzへアップサンプリングさせる方式である。単刀直入に云えば、これがかなり良い。鮮度アップというか音の滑らかさというか、表現は難しいが充分にアップサンプリングの効果が感じられて、これは正解であった。金額も安かったこともあり、お遊びとしてはGOOD。アップサンプリングしているという安心感もあり、またSRC2496の操作も全くシンプルであり、誤解や誤操作の余地もほとんどない。置き場所であるが、結局DC-91のラック跡地にDEQ2496と重ねて設置することとしたのであるが、これも同種の機器を2台重ねることの効果か、それなりに見栄えも良い感じである。一方で、PCからの出力であるが、これは迷った末、従来通りにPCでアップサンプリングさせ、直接DEQ2496に入力させる方式とした。(DVD再生では光ケーブル接続でSRC2496を経由させることとした)PCの再生の場合は音質的にはやはりMP3から24Bit96KHzに戻しているものは、若干の不満なしとはしない。(多分に気のせいかもしれないが)FLAC形式のファイルについては、まだ充分な比較をしていない。WAVファイル形式をPC上で24Bit96KHzに展開し、FOOBARにて再生(ASIO4ALLを使用)したものと、CDをSRC2496にてアップサンプリングしたものとの比較は微妙であるがほぼ同等の認識。もしかしたら、CDの方が素直かもしれない、という印象。その差は僅かであり、明確な差の表現は難しい。

なお、CDをアップサンプリングさせた音を試聴しながら、DEQ2496のパラメトリックイコライザーの設定を微妙に修正した。アップサンプリングの効果か、低音が豊かになった面があり、低域の山を僅か低い方の周波数としてレベルも1dB程落とした。同様に中域もやはりちょっと低めの周波数に変更。高域については2KHzを中心帯域として、-0.5dB下げて-2.0dBの設定というように僅かであるがニュアンスレベルの調整を実施した。また、合わせてPR-R9の領域も-1.0dBとなるようにトランスアッテネッターを-9dB、F20を-3.5dBという配分にて従来の設定からPT-R9部分のみレベルを下げた。現在これのセッティングにて音楽を聴いているが、バランス的な違和感はこの状態ではほとんどない。アップサンプリングによる効果(多分に心理的効果?)の部分をやや押さえた設定と云えるかもしれないが、音楽を聴くという観点からは申し分ないように思える。PCからの出力で聴いている状態と比較すると、PCの場合はどうしてもファンノイズ等々出るのであるが、CDの場合は全く静かで、S/Nという観点からも好ましいかもしれない。所謂高価な機器ではないが、機能的な検証という意味では充分ではないかと考えるし、それなりの機能であり、効果の観点からは正解であった。こういうアップサンプリングのアプローチやPCベースの24Bit96KHzの再生が一般化してくると、いよいよSACDの市場が危ういのではないか、とも思われる。SACDについては、いずれは、という気持ちもありながら、機器やソフトの観点から購入が出遅れていることもあり、このまま我が家の装置として具現化することなく過ぎてしまうかもしれない。逆に言えば現状では、ほとんどがCDのソースであるため、音質的にどうしても欲しい、という要素が無いのかもしれない。 さて、JMLabのVega2はいつになったら手元に来るのか、相変わらず予定も立たないようだが、その間遊べるおもちゃが手元にあるので、まずはこれをしっかりと使いこなしたい。


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