オーディオ日記 第22章 新たなる旅立ち(その7)2009年1月9日


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インターネットのサイトをつらつら眺めていて、FOCALがユニットを単体で販売していることを見つけた。ただし、製品としてはカーオーディオ用であるが。これがまた、カーオーディオファンにえらく評判が良く、費用対効果のコストの観点からもリーズナブルな選択ができそう。もちろん、定価は結構するので、並行輸入品であったり、オークションであったりそれなりの調達の検討が必要ではあるが。なお、過去に同社の製品を聴いて非常に良い印象(JMLabo時代のVegaなど)を持っていたので、為念製品を試聴した。あまり高級品を聴いても、ユニットを組んでのスモールサイズSP調達計画なので、意味がないと思い、廉価なものを選んだ。ところがびっくりである。ペアーで10万円強と、いわばほとんど最廉価なモデルであっても聴かせること、聴かせること。かなりの上級機と比較すれば、それなりに差はあるが、基本的なトーンはかなり似ていて廉価版だからといって破たんする部分はあまりない。もちろんデモ用のソースなので、すべて手放しにての評価は危険であるが。また、音の傾向としては、当方が考えている理想形に近いところがあり、敢えて表現するのであれば、高域が澄んでおり、厭味がなく、広がり感、空気感が出る。中域は実在感と押し出しがあり、うるさくならずにボーカルのリアリティが出る。

現時点ではオーディオ用の製品ではなく、カーオーディオ用のユニットを手に入れてSPを自作する方向で考えている。ユニットについては、いくつかの選択しもあるのであるが、ケブラー素材を用いたツィータを持つやつが好ましく感じられている。前述のJMLab時代のVegaがまさにこのケブラー素材のツィータを搭載していたこともあって食指が動いている。もちろんユニットとしては比較的高価な部類に入ってしまうのであるが。カーオーディオのユニットについては、セットでネットワークが付属していることが大きなポイントと考えている。ユニットだけバラで購入しても、ネットワークが必要なり、これを組むなり、購入するのが、最適なクロスオーバーの設定などとも合わせて、一苦労となってしまうので、これは大変ありがたい。自作クロスオーバーでは必ずしもベストな設定にたどり着けるとは限らないので。 ただし、やはり大きな問題はエンクロージャーである。できれば小奇麗なエンクロージャー(ピアノブラック仕上げなど)を目指したいのであるが、板からの完全自作ではきれいに仕上げる自信があまりない(いや実のところ、ほとんどない)。市販のエンクロージャーの購入という選択肢もあるのであるが、サイズや取り付け穴、仕上げ(見てくれ)などという点から、なかなかベストマッチは難しいと考えている。となると、(例えば)タテマツ音工のようなところの箱を検討するか、あるいはオーダーで作ってもらうか、である。オーダーともなると、非常に高価となることが想定され、やや腰が引けてしまうのが実態ではあるが。

ちょっと悔しいのは、我が家のメインシステムで、この傾向の音が引き出しきれていない、ということ。この辺りはホーン特有の問題(特にCDホーンの形状によるものか?)もあるのかもしれず、単純なイコライズやパラメトリックイコライザでは解消しきれないものなのかもしれない。ところで、試聴用に借用をお願いしていたDG-48が昨日届き、明日からの3連休でいろいろとトライする予定。特にDG-48に96KHzで送り込み、補正の後に直接アナログ出力を取り出す、という現行DEQ2496で行っていることがどれだけのクオリティ差となるのか、興味深々である。ただ、デジタル領域の補正でのクオリティ差はそれほど出るとは考えられず、DAC性能の違いが(特にDC-91と比較して)出るのか、出ないのか、一番興味があるところ。あとは自動補正後の味付けの部分が手軽にできるようなので、その辺りの効果の確認となろうか。いずれにせよ、そろそろ多少は新しい環境の導入を行い、チャレンジの継続をしたいと考えているしだい。


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