オーディオ日記 第22章 新たなる旅立ち(その4)2008年12月6日


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中古で手に入れたSE-150PCIをベースに24bit/96KHzの再生に挑戦した。このサウンドカードはデジタル出力、アナログ出力とも24bit/96KHzをサポートしている。まずは2階のPCにてトライを行った。基本はWINAMPにて24ビット再生、96KHzへのアップサンプリングを行い、ASIO4ALLを経由して、SE-150PCIに24bit/96KHzデータを流すという仕掛け。WindowsXP環境ですんなりとアナログ出力までOKとなった。E-302とS-955の組み合わせでも、このセッティングの音がかなり良いように感じられた。音の粒立ちが随分とよろしく、聴いていて相当満足できるレベルに達した。さらにWindowsVISTA環境でトライ。が、こちらはどうやっても96KHzの再生がうまくいかない。44.1KHzであれば全く問題ないであるが、アップサンプリングするとWINAMPのレベルで再生がストップしてしまう。ソフトウエアの問題かと思い、Frieve Audioで同様の試みを行うも、こちらでもちゃんと再生が出来ない。DEQ2496をいったんリビングの構成からはずして、デジタル出力をモニターしながら行ったが、アナログ出力だけの問題ではなく、デジタルでもうまく出力されない。はて、困った。 しかし、WindowsXPでは問題なし。SE-150PCIのドライバの違い、OSの違い、とは思うが数度のトライでもVISTAではだめ。然しと言っては何であるが、24bit/96KHzをDEQ2496で受けて、DEQ2496のDACを使った出力では、従来のいろいろなトライを超えるような音の出来となった。

こいつはいける。ということで、早速SE-150PCIをメインPCからはずし、1階リビングのHTPCにセット。こちらはWindowsXP環境なので、すんなりと24bit/96KHzの再生を実現。いろいろな曲を試し聞きしているが、全くもって「すばらしい!」という感想。CDの再生と懸命に聴き比べたが遜色がない。これはPCオーディオを始めて以来の、やっとこさここまで来たか!という感想が漏れるほど、充実した音であり、またPCオーディオと卑下する必要の全くない音である。やれやれ、いろんなトライをしてきたが、やっとこのレベルの到達できたかと思うと、苦労が(まあ、遊び半分のトライでもあるのだけれど)実ったという感じである。正直言うと24bit/96KHzへのアップサンプリングの効果にはそれほど期待はしていなかったのであるが、MP3の192Kのビットレートでもかなりイケテル再生音となる。(ように感じている)低域の充実感と、透明感は非常に優秀。ランダム再生にセットし、画面を消して(50インチプラズマなので電気代の問題も考慮して?)聴くスタイルが何とも気楽で、またこの音なのでうれしい。 

さて、このような状況になると、さらにいろいろとやってみたい気がしてくるのが、また不思議である。少々気になっているのが、まずはSUP-T11から漏れる主としてF-20からのノイズである。これはチャネルデバイダーの機能としてやむを得ないものであるが、ここまで来ると何とか抑え込みたい。トランスアッテネッターを入れて、ここで音量を絞れば解決できるのは分かっているので、まずはこれから手始めに。現状の構成ではPT-R9とアンプを共有している関係もあり、単にSUP-T11だけ絞るとちょっと高域が勝ってしまうか? また、トランスアッテネッターを入れた感じがややはっきり出るのが、やはりちょっと不満。そこで思いついたのが、SUP-T11にのみ、単純に抵抗を入れて音量を絞るやり方。ちょうど手持ちの6Ωくらいの抵抗があったので、まずはこれを挿入。減衰効果は定かではないが、-5dB位か。F-20にて追加で-5dBを足して全体のバランスを取る。うむ、中高域のバランスとしてはこの程度かな? 次に追加の音量を絞るやり方をF-20ではなく、P-102としてみた。あまり差はないようであるが、とりあえずはこちらでしばらく聴くこととした。従来のF-20で-10dBとするセッティングよりはPT-R9のレベルが高くなる(+5dB位?)ので、ほんのわずか従来の音よりはやや高域よりか?という感じもするか、メリハリが従来比増したような気がするので、こちらもちょっとこのまま聴いてみようと考えている。気になるようなことがあれば、レベルを落とすか、クロスオーバーを16KHzに上げるなどの対応も考えられよう。ためしにPT-R9をダブルではなく、シングルとしてみたが、こちらもまあまあの音であった。が、せっかくダブルであるので、もったいないのでそのまま使っている。確かにシングル構成とするセッティングもありかも。もし本当にシングルで良いのであればオークションで売っとばす手もあるが、ちょっと勿体ない。

この一連の作業にて気がついたのであるが、P-102の右チャネルよりわずかにノイズが発生している。左チャネルには発生していない。実用上問題のないレベルであるが、このアンプの経年を考えるとそろそろ交代の潮時かもしれないとなるのであるが、やはりオークションでも20万を超える金額なので、気合を入れないと入替はなかなか難しい。特にこのところの「経済危機」にて外貨が急落してしまっているので、結構な含み損を抱えた状況となり、しばし辛抱か。なお、システム全体のノイズという観点からはやはりHTPC本体が出すノイズが一番大きい。こちらはそれなりに対応をしており大いに不満、というレベルではないのであるが、全体のクォリティが上がってくると何とか対応したくなる。とは云うものの、具体的な対応を検討、となると、ちょっと手がつけ難い。電源も一応静音対応なので、手を打つとすれば、CPUファンと筐体ファンであろう。ノイズ的にはやはりCPUファンかも知れぬので、この先のチャレンジ事項としておこう。

なお、2階パソコンルームのメインPCからSE-150PCIをはずしてしまったので、とりあえず余ったSound Blasterを2階へ移動し、XP/VISTA両環境で「音だけは出る」という状態とした。ただし、Sound Blasterからのアナログアウトになるので、これは全く持って「使えない」感じ。まあ、音だけは出る、というレベルか。仕方なし。従い、2階のメインPCの環境も急ぎ改善したいと考えている。ひとつのアイデアとしては、SRC2496の購入である。これは従来から狙っている機器であり、それほど高価ではない(サウンドハウスで何と15,800円で購入できる)ので、まずはSound Blasterをデジタル経路で使用できるようにし、DAC機能で使おうというもの。DEQ2496のDACもかなりいける音であるし、基本的にはSRC2496も同じようなDACのチップセット構成のはずなので。なお、SRC2496のもうひとつの期待値はサンプリングレートコンバータ機能である。これは16bit/44.1KHzを24bit/96KHzにこいつ単体で変換するもの。変換後のデジタルストリームをDACで変換、アナログ出力してくれるという優れ者。SE-150PCIあるいはSE-200PCIの中古がオークションでゲットできれば、そいつと組みあわての使用も考えられる。まあ、両方を仕入れるのはちょっと勿体ない気もするが音のことを考えれば仕方ないか。合わせてもオーディオ機器の値段と比べればパソコン関係は本当に安いので。この辺りの調達ができたら、メインPCとHTPCのグラフィックカードを入れ替える手もありそう。これはHTPCに使用しているATI3850のチップセットの方が消費電力が大きいと想定されることによる。現在メインPCで使用してるATI4650の方がおそらく電源への負担が少ないので、電源ファンの回転数ダウンに期待できないか、ということ。Sound Blasterはアナログレコードの録音対応用にキープしておく手もあるし、ヤフオクでの売り飛ばしの手もあるかも。この先アナログレコードの録音を進めるとしたら、操作性の観点からノートPCを使用することも考えられるのであまり急いで売ってしまう必要はないが。

また、2階のS-955の中域に使用していたトランスアッテネッターであるが、これもSUP-T11のケースを参考にやはり手持ちの2Ω強の抵抗を挿入するスタイルとしてみた。こちらは現状を「音を云々」出来る状況ではないので、環境整備と合わせて構成とセッティングを決めて行きたいと思う。いずれにせよ、PCをベースにしたコンピュータオーディオに取り組み、改善を進めてきたが、やっとここまでの音が出せるようになってきたことが、素直に結構うれしい。もちろん、本筋のオーディオ機器については、いろいろと更新をかけたいとは考えているのであるが、やはり価格の違い(オーディオに比較すればPC関連は非常にお安い)もあり、おいそれと高価な機器への入替はできない。そろそろ先のP-102の入替と、DG-48辺りの購入を考えたいのではあるが、まあ、我が家の経済状況(?)が多少上向かないと仕方ないか。


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