はてさて、早くも年が明けて2006年となってしまった。昨年暮れにふと思ってP-360をブリッジ接続に戻し、P-102の1台でSUP-T11とPT-R9を駆動させる方式にチャレンジしてみた。SUP-T11については従来と同じ結線とし、レベルは-13dB。PT-R9についは、トランスアッテネッター直前にて分岐させ、クロスオーバーネットワーク(12KHzクロス)で正相接続。レベルはコントロールできないのでそのまま。ブリッジ接続が良いのは既に判っていることであるが改めてその良さを確認した次第。心配していた中高域であるが、これが実は全く問題がない。高域については負荷の心配がないではなかったが、ほとんど気にならない。F-20にて800Hzでローカットされているものを、再度クロスオーバーネットワークにて12KHzのローカットする訳であるが、S/Nも含めて劣化がないばかりか、むしろネットワーク部分に不要な低域が流れていないせいか、非常に素直な高域となる。また中域部分のSUP-T11の挙動にも問題がない。当初よりDEQ2496を経由させずチエックしたが、補正をせずとも全く問題がない、というより非常にバランスがとれ落ち着いた音になった。年末ぎりぎりにはDP-90の修理完了(結局レーザーピックアップの交換ではなく、一部コンデンサの交換。従い修理費用はあまり高くなかった)となったので、総合的な再確認をしたが、この構成と設定においてはあまりどこかいじろうという気にはならないほどまとまっている。これであればパソコンルームのE-302を再登場させず、P-360のブリッジ接続を恒久化することが可能である(万歳)。 余分なアンプを増やさずにこの音が出てくるのは非常にありがたいし、やはりSUP-L11については少なくともこのブリッジ接続程度のパワーと駆動力のあるアンプを持って来ないと、SUP-T11とのバランスを取るのは難しいようである。従来幾度と無くチャレンジしては戻して来たブリッジ構成であるが、当面はこれにて低域は決着としたい。(まあ、アンプより良いものに交換するまでは、であるが)なお、この構成での音に満足してしまっているので、現状はDEQ2496を経由させていない。敢えて補正をしなくても800Hzクロスと相まって非常に素直な音と感じられボーカルなども非常の心地良いし、むしろ高域の透明感はやはり勝っているようにも感じられる。その意味で多少音量を下げた状態でも低域、広域および透明度への不満感はない。たどり着いたのか?いやまだまだ!
一方E-302にはこの構成により余ったZAOLLAのケーブルを転用、またS-955へのスピーカーケーブルもモニターPCのシルバー線(従来アンプ、クロスオーバーネットワーク間で使用していたものが、結線変更により不要となったので)を転用してみた。インターネットラジオレベルの音源では微妙であるが、やはり改善効果が聞き取れる。従い、S-955の中域のレベルを-1の位置に、高域を±0にして若干中高域を落とした設定に変更して聴いているが、まあまあと思われる。
その他のチャレンジとして、iTunesへのMozartの取り込みを開始したが、これは曲が多いのと、曲順を正しくするための整理に結構な苦労をしてしまった。取り込みの段階にて注意してプロファイル情報を設定しておかないと、iPODに落とし込んだ時に曲の順番が変動してしまい、楽章のあるクラシックでは不都合が生じるためである。この辺りの勘所が最初は分からず相当無駄な時間を食ってしまった。なおここで取り込んだ曲についてはノートPCへも外付けDISKを経由してコピーし、同様の再生がデスクトップ、iPODのいずれでも可能としているが、これにより音楽再生の方法がもしかしたらもっと楽チンになるのでは、と考えさらにいろいろと試行錯誤してみようと考えている。基本的にはノートPCのイヤホン出力端子からプリアンプへの入力と現状しているのであるが、出力レベルが若干低いことを除けば大幅に質的に落ちて聴けない、ということはない。この辺り従来は取り込み時にMPEG4の128Kビットレートを使用していたのであるが、クラシックの取り込みに際して、MP3の192Kビットレートに変更した。圧縮効果は従来の10分の1からは約1.5倍程度となるため、合計ではおそらくCD1枚では7分の1程度の圧縮になっているものと考えられる。しかし、音質的にはこの方が(精神衛生面も含めて)宜しかろうと考えている。まあ、iPODの容量的にも現状はまだ問題となる大きさにはなっていないので(現在は約3,000曲程度の取り込みの段階であるが、13GB前後でまだ余裕あり)
さて、ここで問題となるのかノートPCのイヤホン端子からのアナログ出力を利用することであるが、「悪くない」と云いながらも、この方式で聴き続けるには多少「ベストとは云えないのではないか」という感覚があり、このまま放置はしにくい。やはり希望としてはデジタルにて出力を取り出し、DC-91を経由してのこちらでDA変換を試みたいと考えている。音質的にはおそらく有利と考えいるが、「絶対的」であるかどうかはまだ分からない。これを実現するためにはUSB接続によるサウンドデバイスがあれば良いので現在これを物色中である。まあ、そこそこの価格でUSB経由デジタルアウト信号を取り出してDC-91に入れられれば良いかなと。また、この構成であれば192Kのビットレートも生きてくると想定している。なお、ノートPC上にクラシックも含めて曲を溜め込み、iTunesで再生のコントロールが可能となると、従来都度次に聴きたいCDを選定して載せ変えていたものが、PC操作で簡単に、それも数千曲の中から瞬時に選曲することができるので、聴き方の有りようが変わると考えている。どちらかといえば気に入った曲を多くかけてしまう傾向は否めないが、このスタイルであれば、面倒くさくなく、いろいろと聴いてみようかな、という気が起きてくる。となると、益々たくさんの曲を取り込みたくなるのが人情というもの。いずれはこの「再生専用」のPCが必要となるかも知れない。というのも、現在のノートPCではDISK容量が小さく、このままではいずれ満杯となってしまうことが予想されるからである。
また、もうひとつのアイデアとして、アナログDISKをPCに取り込み、同様の再生環境とすれば、MDよりも音質及び操作性の向上が期待されるので、こちらもチャレンジしたい。アナログからの取り込みについては、既にデスクトップPCでは機能的にデジタル入力能力を備えているのであるが、これをPCのセットごと都度一階に運んで「録音」することには手間の上からも大きな抵抗がある。もし、ノートPCで手軽に(前述のようなUSB接続でデジタル入力も出来る機器が大半、ものによっては取り込みようのソフトまで付いている)LP片面単位での取り込みができれば、こちらも利用価値が非常に高いし、従来何となく面倒であまり実現できていなかったMDへの取り込みよりは積極展開策が取れそうである。何より、LPもiTunes管理下に置き、iPODにて持ち出せることとなれば、万全万々歳かも?と考えている。もちろん、LP片面単位ではなく、1曲単位に分割可能なソフトもあるようではあるが、この辺はこれからの研究と考えている。
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