オーディオ日記 第18章 彷徨(その6) 2002年 9月18日


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夏期休暇の慶良間ダイビングツアーから帰った後、残りの期間を利用してリボンツィータのダブルスタックに再挑戦。単純に板を間において乗せただけでは、強力な磁力により多少不安定となるので、ダブルスタック用に細工を行った。と云ってもラジコン用のアルミバーを切りそろえ、ボルトナットによりスタックできるようにした至極簡単なものではあるが。これにより設置の安定感が増し、安心してこの方式へ再チャレンジできるようになったし、見栄えという点でも改善されたように思う。また、ダブルスタック方式への挑戦にあわせて、細部の練り直しも実施した。まずはクロスオーバー周波数を650Hzへ上げ、中低域の安定感向上を狙う。また、スロープ特性については低域側を-18dBと中間値を採用、中域については-24dBとホーンの下限周波数での暴れを最小限にする設定。また、アッテネーションであるが、従来アンプ側の入力ボリュームを多用していたが、今回はこれをF20(-7dB)とトランスアッテネッター(-8dB)の両面作戦とした。これはS/Nをトランスアッテネッターで稼ぎ、なおかつ全体のパフォーマンスを落とさないため、あまり深く絞らないようにする意図でF-20にてある程度の絞り込みを先に行っておくというもの。ダブルスタックのリボンツィータのレベル設定は非常に迷うところであるが、多少低めの-6dBとしてみた。ダブルの為、能率的には+3dBとなるので、実質的には-3dBのレベル設定。感覚的にはこれでもかなり充分な高域のレスポンスがあるようで、透明感や高域の打楽器のアタック、弦のたなびきなどが余裕をもって再生される。高域を上げ過ぎた録音の場合(でかつ録音の古さのあるもの)はレベル設定が高すぎるのが明確となるが、それでも聴き辛くならないのはさすがリボンのダブルスタックの効果であろう。アッテネーションの方法変更については、明確な効果はまだ把握しきれないが、アンプにて-15dB辺りまで絞り込んだ状態よりは音の滑らかさがキープできているように感じる。音全体の印象は非常におとなしく、透明感もある。最低域については多少不足かなという不満は残るものの、弦やボーカルは相当に良い。ボーカルについては特に声全体が非常に自然に感じられて、声の芯を失っていない。エコーなど録音操作したものについては、基音の部分とエコーあるいはリバーブの部分がそれとわかるように分離され、分解能の高さを充分感じられし、質感も結構良い。なお、高域のレベル設定についてはもう少し大胆に調整してみる必要があるかもしれない。SUP-T11はポテンシャルとしては高域の伸びがあるので、あまりリボンのレベルをあげない方が良いのかもしれない。特にダブル化による浸透力の効果も想定されるので、-8dB(実質-5dB)から-10dB(実質-7dB)位で本当にアッドオン的に使用する方法も今後試してみようと考えている。なお、次なるチャレンジはネットワーク部分への注目ということになるかもしれない。クロスオーバー周波数については場合によってはもう少し高い方がベターかもしれない。ただし、SUP-T11自体のレスポンスはかってDG-28での測定によれば、やはり10KHzを超えた辺りで、落ち込み始めているので、余り高いクロスオーバー(18KHzや20KHz)に設定するには多少抵抗がある。周波数が確定したら、筐体自体の作り直し、固めを実施したい。筐体については現状ベニヤ板であるが、これをアクリル板等に変更するチョイスがある。アクリル板はジョイフル本田のホビーフロア-にて手ごろなサイズのものが売られていたので、これが利用可能であろう。防振の為の固めを行う材料については手ごろな材料に思い当たっていない。バスコークのようなものでコイル、コンデンサーを固めることで効果があるのであれば良いのだが。


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