オーディオ日記 第16章 新たなる模索(その5) 2001年10月 1日


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何時の間にか季節は巡り、秋になってしまった。さてさて、引き続きあれこれいじっている状況。今回は2450Jのローパスフィルターとして使用していた0.45mHのコイルを約半分の値のもの(0.22mH)と交換してみた。0.22mHは10,000Hzあたりのクロスオーバー ポイント(-6dB/OCT)となる。実際は0.45mHでも何ら問題がないのであるが、いまひとつ高域がおとなしくなりすぎかな?ということで思い切って?チャレンジ。これにあわせて、DG-28での測定。0.22mHでもリスニングポイントでは2450Jのレスポンスも高域では大きく減少しており、2402Hの7KHz、-18dB/OCTとの繋がりの違和感はない。今回は、リスニングポイントでの自動設定をベース(2KHzから-2dB/OCTカーブ、16KHzのポイントで-6dBという設定に加え、最低域と100Hz辺りの若干のブースト、2KHz手前をほんの気持ちのレベルを上げるという設定。これに加えて、基本的に左右のバランスを自動補正後に取り直す。(特性の揃う右チャネルの設定を左に移し、心持左右調整。18KHz以上はやや抑えてはいるものの+6dBまで補正(それでも-6dB以下に落ちてしまうが)というもの。

さてさて、結果であるが、面白いもので高域があまりおとなしくなりすぎずに、かといってピアノなどは輝きを残しながら、従来パターンの良いバランス。低域も絞りすぎていないので、そこそこ量感あり。左右も基本的には同一に近いレベル設定にしてあるため、周波数により定位がふらつくような感じはそれ程受けない。この設定だと何を聞いても特に破たんがなく、安心していられる。高域も(ほんの気持ちの)物足りなさが出るということもない。 ここまで来ると、周波数特性やトランジェントについては全く文句がないほどである。もちろん目指しているのは、低域の軽さとマッシブな重低音のいずれをもカバーし、高域の限りない透明感とクリアネスを感じさせながら、必要な高域の存在感を併せ持つ音。そして、最後に挑戦しなければならないのは、「音色」、「響き」というさらに次の次元の音である。この辺りになると、「音場の再現」という別のアプローチもあるが、気持ちとしては音色や響きというものをまずは優先していきたい。もちろん、まだまだ音を濁らす全てを排除できてはいないので、これらは一歩づつの積み重ねが肝要と認識している。また、より良い音を聴いて耳を肥やさねばならない。


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