オーディオ日記 第16章 新たなる模索(その3) 2001年 8月30日


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リスニングポイントでの2KHz以上のなだらかな減衰について、トライを続けている。高域の減衰は2KHz以上を-2dB/OCT(従い、4KHzで-2dB、8KHzで-4dB、16KHzで-6dBの設定)としている。 なお、1KHz以下は+1dB、さらに125Hz以下はブーミーになる部分を個別に取り除きながら、30~50Hzあたりは+3dB、それより上は+2dB程度として基本のリファレンスカーブを設定。自動補正の後、マイクを低域ユニットに近づけて測定し、ボン付きとなる成分が控え目になるよう手動で対応。この際、左右のバランスにも留意。このような設定でのボーカル、特に小椋桂の新アルバムについては、従来の補正では何となく高域に違和感があり、聴きづらい点があったのであるが、これが全く解消されており、ボーカルの帯域が厚く、充実感があって非常に良い。高域も大幅に不足している印象はなく、それなりにプレゼンスも感じられる。これは結構いける設定になってきたゾ。特に良いポイントはボーカルの定位で、センターに安定した感じがある。やはり、リスニングポイントでフラットに近いような補正は好ましくないという結論であろうか。もちろん曲やCDによってはもう少し、高域を上げてみたい、という誘惑は常に出てくるのであるが。今の状態では従来存在がどうしても主張されていた2402Hが目立つようなことはなく、当然のことながら、ボーカルのシャリ付きも全く感じない。これが正解ならば良いのだが。

もう一つの点は、音にうるさい感じが少ないということ。多少の音量であっても、違和感がなく、寧ろどんどん気持ちよくなる。こりゃ~いいことだ。さて、このような状態になってきてはいるが、ウーファーユニットの影響なのか音全体が何となく重い部分があるようにも感じられる。音量を上げた状態の良い録音であればもはや非の打ち所はないのだが、CDによってはこの面での物足りなさも出てくる。録音状態がそれなりのものをそれ以上に鳴らすのは確かに無いものねだりではあるが。同様の15インチウーファーユニットでこれがたとえSONYのユニットであっても、改善されるものであろうか。非常に気になる点ではある。是非ともチャレンジしてみたい点でもある。


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