オーディオ日記 第14章 音の彼方(その3)2000年10月30日


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2WAYでのBTL接続のチャレンジが続いている。 DG-28にて測定と補正をし直した。低域は-12dB/OCT(650Hzクロス)、中高域は-24dB/OCTのスロープ特性を使用し、中高域はP-102にて-15dBの設定。ごくわずかの打ち振りにて定位感のアップを心掛ける。DG-28の測定、補正は一は左右とも軸上1.2m、10KHz以上はダラ下がりで補正は控えめ。 前回はBTL接続以前のP-360パラレル接続状態での補正値を利用したが、今回はこの構成での測定と再補正である。 BTLにより低域から中域にかけての音の出方が違うのか、100Hzから1KHzにかけて、P-102の-15dBの設定では少しマイナス方向の補正が多い。つまり、この帯域が何もしなければ、従来の接続よりもBTL接続の方がより音圧が高くなっている訳である。これは低域のスロープの変更も影響があるのかもしれない。

さて、この状態の音であるが、高域は爽やかで、きれ込みがあり、低域には膨らんだイメージはないものの、必要な時にはしっかり出るという印象。何を聞いていも、すっきりとした印象で気持ち良い。特に録音の良いフュージョン系やジャズ系は抜群。エンヤなども然り。アコースティックベースが音像も小さく締まっていて小気味良い。ボーカルはプレゼンスあり、声の質感が納得。ピアノの音ってこんなに良かったっけ?という感じ。奥行が結構出て、所謂スピーカーの存在が小さくなる、音の鳴り方。クラシックもオケの繊細さとティンパニーの迫力の両方が申し分ない。ただ、少し傾向としてはハイ上がりの傾向かもしれないがほとんどのソースが気持ち良く聴ける。
あれ~えっ、こんなにイイ音だったっけ?
左右の定位については若干の内振りが効果があるのか、補正後、主導で左右バランスを少し矯正したのが効果があるのか、そこそこである。音量を多少落としてもしっかりした音のイメージを崩すことなく、ここぞ、という大音響も余裕でクリアーしていくような感じがする。これについてはマーラー交響曲第一番第一楽章のフォルテが非常に気持ち良かった。BTL接続にて低域のユニットが非常に従順になったような感じがする。うまく制動が利いた感じで文句無し。 ロンカーターのベースの曲やケニーGの管楽器が楽しく聴ける。う~ん、何か音の質感が変わり、非常に透明感が出てきて、一皮むけた感じがする。高域側のレベルがこれで出過ぎかどうかは、アナログでの確認を待たなければならないが、音楽全体が爽やかに鳴るイメージは捨て難い。小音量も決して不満が無いが、やはり多少上げ気味が心地良い。さらに、ここぞという時の大音量で音像が崩れず、安心感がある。

この状態から3WAYに移行できれば、さらにすばらしくなる? などど、もう次のスケベ根性が何ともみっともないが、JBLがまるでモダンな高解像度のスピーカーのように鳴り、音像や透明感が秀逸なのが何とも嬉しい気持ちになる。 これがBTL接続の効果か?


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