オーディオ日記 第12章 次のステップへ(その2)2000年 4月24日


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迷いに迷って例のDP-90を購入することを決意。 オーディオユニオン千葉店へ新宿店から取り寄せてもらうべく出かけたところ、何と格安(11万8千円)のP-30を見つけてしまった。CDP-R3を下取りに出せば実質8万8千円。 ということで、あえなくP-30を購入してしまった。 人間はお金には弱い? さて、同時にAccuphaseのバランスケーブル(茶色)があったため、あわせて購入(約15,000円、P-30と合わせて結局11万円ぽっきり)ただし、格安だけあってリモコンがかなりボロボロ状態であった。遠からずリモコンだけは新品を購入しておいた方が気持ち良いであろう。

さて、肝心の音であるが、一気にDC-91、C-290V間のケーブルを青から購入した茶ケーブルに変更し、その青ケーブルをF-20同士の接続に替えて試聴。 これは従来から気になっていた固めの銀コートのケーブルをはずしてみるため。 結果は見事に空振り。何となく低域の音程がはっきりしなくなり、気持ちの悪い低音になる。高域の透明感や漂う感じも失われてしまった印象を受けた。これはP-30? それとのケーブル? P-30とDC-91はSTリンク接続、BNCバランス、RCAどれでも接続できるようにしたが、当面予定通りSTリンク経由。 どの接続でも48KHzにDC-91はロックするし、音質もそれほど差が無いような? (未だ他の接続では聴き込んでいないので結論出せない) また、左右のバランスも左が強く感じる状況となり、今一つ納得できる音ではなかった。 そこで、F-20間のケーブルを元に戻したところこれがやはり原因のようで、音の雰囲気は元に戻った。 はてさて、F-20間のケーブルの存在がそれほど大きいのであろうか? Accuphaseの茶ケーブルはC-290VとDC-91間ではなく、C-290VとF-20間で使ってみたいのでだが(ボリュームを経由した信号が通るため、こちらに使った方が効果があるのでは?との単純な理由から。ただし、長さが1mしかないため、今の設置方法では短くて接続できない)そういう意味ではF-20を2台接続しているため、この間の接続は品位を上げることが効果があったのであろうか。 また、例のケーブルは結構よかったのでだろうか。一番気になる左が強いバランスはケーブルの左右を入れ替えていることが影響しているのか多少改善されることも、前回入れ替えた時の印象と同じである。 (この辺り、多少何らかの問題、要改善部分を含んでいるのであろうか)もう一つ、気になるのは調整の過程でDC-91のDAI入力信号の精度がレベル1からレベル2に落ちてしまっていたこと。これは振動等を与えたせいかもしれないが、原因が不明である。

さて、この元の接続状態でのP-30を含めた音の印象であるが、低域が従来よりは少し柔らかく、高域も更に自然な感じが出てきて、弦はこれは良いという感じ。今までCDP-R3ではうまくかからなかったヘンデルのハープ協奏曲が柔らかく、奥行も出て気持ち良い。ボーカルはそんなに変わった印象が無いが演奏の雰囲気の透明度、見通しが上がったような気がして、リンダロンシュタットのララバイなどは音の漂うような柔らかい感じが良く出て最高。これがP-30の効果なのか、DC-91、C290V間のケーブルの効果かどうかは、今のところ判然とはしない。特に高域であるが今までは今一つ肌触りの粗さ、固さがあったのだと思わせる音が出てきて、トランスポート導入の効果をうかがわせる。これが気のせいでなければ良いのだが。全体として、自然ですっきりした印象になってきた。ただし、音の定位はもう少し安定して欲しい。この部分はケーブルのせいなのかやや判断に迷うところ。また、すっきりした印象の反対としてやや低域が薄く感じる部分も出てきた。これは少し音量を落とし気味で聴いたせいもあるかもしれない。今後は聴き込みを行い、わずかの調整を行って、好みにあわせていくことになろう。

何にせよ、3wayマルチの完成からDAC、トランスポートの入替えとこのところ随分と急ぎ足でシステムを進展させてきたような気がする。時間もお金も手間も随分とかけている。その分若干づつではあるが確実に音は向上してきたと思える。まだまだ終着点ではないが、音楽を楽しめる状況にはなってきたと信じる。トランスポート導入以前はあまり日々の設定を変えないで済む状況まできていたので、今回も少しの調整で落ち着くのではないかと期待している。一方、今回はたかがケーブル、されどケーブル、を身を持って感じた点でも非常に興味深い。良くもなり、悪くもなる。 これを経験するとやはり全体を良いケーブルにしたくなるのが人情ではないか?


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