P-360を左右振り分け接続を実施するため、電源ケーブル(極性合わせ)から、接続ケーブルの処理まで、そしてP-102のレイアウトの変更も行なった。 P-102の位置変更は主として発熱対策である。花崗岩ボードの下になるようC-290Vとの入替えを実施した。花崗岩は吸熱と放熱にはもってこいのようで、あまり発熱の心配がいらなくなったような気がする。 アナログプレーヤの下というのも冬場にはもってこいのような気がする。 (もちろん夏場は心配がない訳ではないが)
さて、左右振り分けは低域と中域とし、高域にP-102を使用する構成とした。 P-102の高域は-16dB、P-360の中域は-15dBである。これは従来の設定よりも1~2dB下げている。 アナログから判断するとこの設定がベストのようである。 CDでも高い方の音の違和感なく、むしろこの位の方が安定感があるようだ。
F-20は1台目が高域、中域の分割で2台目が中域、低域の分割。 低域は500Hzで-18dB、中高域も-18dBである。 音は如何に?
低域であるが、何と! 非常にしっかりと実在感があり、期待していた電源の余裕すら感じられる。 それでいて引き締まっていて、だぶついたところがない。これは今までの低域としてはベストではないか!? そして、中域から高域にかけて。うむ、自然である。レベル設定も上記で過不足がなく、安定しており、実在感も十分ある。
TBMレーベルのアナログレコード、山本剛のGirl TalkのベースもほとんどFatになることなく、良くはずむ。 ピアノはきらきらとそしてインパクトは充分に強い。何より音楽のダイナミックレンジがきちんと提示される。また、Titanicの地を這う低域もしっかりと出てくる。 CDでは中島みゆきの最新版からもバックの弦の漂いと声の芯がきりっと表現される。声も自然である。 -16dBにて高域に本当に不足はない。従来より多少気になっていた左チャネルの引っ掛かりのようなものもほとんど感じない。定位も良い。 この辺り、電源の極性はケーブリングの効果が出ているせいだろうか。とにかく音楽が楽しめるの一番ゴキゲンである。
やっと、やっと、たどり着いたのだろうか? この構成での聞き込みはまだまだ充分とはいえないのであるが、どのソースも無難に、それなりに魅力的に再生する。この後は徹底的に聴き込みながらの微調整となろう。
思えば、本当に遠くへ来たもんだ。 ALTECに別れを告げ、2450Jを購入したのが97年の2月であるから、もう三年越しの調整である。 その間に手間も懸けたが、何よりお金もたくさん懸けた。 調整のため、苦しい時間も過ごした。 とりあえず、これがひとつの高みであることを祈らずにはいられない。 そう、音楽を楽しむためにあるのだから。
さて、先を見れば、まだまだ遣り残したことはたくさんある。 ただし、ここまでは、特にこの一年大分お金を懸けてしまったので、この辺りで少しペースを落さねばならない。この音を楽しみつつ、少しマイナーなところで(ケーブル類か?)調整をしてい行きたい。ソース自体もどんどん増やして行きたいし。
中長期的に見れば、低域ユニットのSUP-L11への交換の計画はあるし、DF-35が出てきたし、CDトランスポートもやはりDP-90クラスにしておきたい等の希望もあるが。そう、例えたどりついてしまっても終わりではなく、さらに続きがある。
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