オーディオ日記 第10章 調整と転機 (その7)2000年 1月 5日


TOP Audio Topics DIARY PROFILE LINK

年も明けて、2000年。思えば遠くへ来たものだ。 さて、2日にブラリと訪れた千葉のオーディオユニオンでP-360を発見。 128,000円。 結局、先のP-102は他の貰い手に先を越されて入手できなかったため、これで最後と思い切って購入。 なかなか出物がないので、これを逃すと次が大変だし、まあまあ綺麗な品物だったし、などと言い訳。

これで、ついにアキュフェーズに3WAYマルチが完成である。 感激もひとしお。まずは置き場所を造らなければならない。 もう既に設置場所が無い状態であったため、従来から考えていたレコードを片側整理し、そのスペースにF-20を2台重ねて使用する置き場所とした。 これに伴いアンプ類の結線を大幅に変更せねばならなかった。レコード類は良く聴くものを残し、後は廊下収納へいれてしまった。
さて、アンプの結線であるが、まず、P-360 2台を左右に振り分けて使用してみようと、低域、中域の構成と低域、高域の構成を試してみた。 が、何かおかしい。 音に力が無く、やけに線が細くなる。 どちらの構成でも同じように感じられる。これではモーツアルトの弦楽四重奏やバイオリンとビオラの二重奏は全くだめ。想定では2台のアンプに低域が振り分けられるので、電源の余裕ができてグッと良くなるはずであったが? 何か低域が打ち消されているような気配がして、全くうまくない。
いろいろ悩んでいると、アンプ類の電源の極性がすべてひっくり返っていることに気がついた。 検電ドライバーの点灯する方がアースと思い込んでいたが、逆であった。まず、すべての極性を変更。 ここで面白かったのはC-290Vのアウトレットから出す電源が始めはすべてプラス極性であり、極性をひっくり返したらマイナスになったこと。(単にC-290Vサイドの電源入れ忘れか?)
後日談:電源入れた状態では正しい極性であれば、アウトレットも正しくなる。

さて、それでもうまくない。 困った。 つぎはF-20の接続の変更。従来は低域、中域でまず分けて、それから中域、高域に分割していたが、アキュフェーズのリコメンドに従い、1台目のF-20にて中域、高域を分割。 2台目で低域、中域に分割。 うむ、こちらの方が中高域がすっきりと綺麗に出て、伸びが良い感じがする。 (そう云えば以前の構成では何か高域に引っ掛かりを感じていたが) そして、レベル設定であるが、これをアンプ側にて中域、高域とも-10dBの設定としてみた。従ってF-20では中域が-3.5dB、高域が-4dBである。 これで音がガラリと変わる印象であった。先の弦の問題がなくなり音楽がものすごく楽しめるようになった。 気のせいか、高域の透明感、奥行感がアップした印象である。 もともと厳しい録音状態のCDではあるが、安心して聴ける状態だ。今のところはすべてのジャンルを確認はしていないが、これで良いかなという感じである。しかし、これだけのセッティングでこんなにも音がかわるのだろうか?これは少しシビアすぎないだろうか。 それとも多少結線上の問題があったのであろうか。

さて、これで一段落ではあるが、やはりP-360 2台構成であるので、左右の振り分けに再度挑戦してみたい。とりあえず基本は低域、中域でトライしてみよう。P-102のせいかどうかわからないが、こちらの方が多少音が硬く感じられるような気もするので。 問題は左右に振り分けた時の低域の力が無くなる感じがどうして起こるのか、という点である。 F-20との接続の影響は考えられるのだろうか。 過去にF-20にバランス、アンバランスを両方接続するとだめというケースがあったが。 しかし、この場合は2台のアンプだし、別々のF-20からの結線だったのに。(次回の挑戦ではF-20の接続を変更したので、2台目のF-20から低域、中域を接続する構成となる。これでうまく行けば良いのだか。(レベル設定は現状と同様まずはアンプにて-10dBからスタート予定) それにしても、複雑な構成だな。 ベストな音を出すまでは多少またトライアンドエラーが続くかもしれない。 ただ、昨晩のサンサーンスのクリスマスオラトリオは抜群であった。 これがフル3wayマルチの神髄であろうか。楽しみ、楽しみ、である。


next back