多忙に?紛れて記録がこのところ滞ってしまっていた。さて、その後の状況であるが、C-290Vと2台目のF-20の導入以後、結構蜜月が続いている。多少いじった点としては中低域のクロスオーバーを650Hzに変更し、スロープ特性はすべて-18dB/OCTに統一した。 また、リスニングポイントを従来より心持ち後ろに下げることにした。これらの対応によって、ボーカルの安定度、特に定位の安定度が改善されたような気がしている。レベルは中域が-13dB/OCT、高域が-12dB/OCTに落ち着いている。
さて、新たなるチャレンジとして高域のアンプについて、今後の対応を模索している。現在「試聴屋」よりAMP-6510というSATRI回路のマルチ用アンプを借用して試聴している。エージングを兼ねながらであり、あまり聴き込めていない状態であるが、高域の自然さが出てきたような気がしている。 残留ノイズについてはヤマハと大して変化が無いように感じられ、やや拍子抜け。ただし、音の質感は結構良く、音の立体感が増したようにも感じられる。高域だけではわからないので、中域にも使ってみたりしたいのであるが、組替えて試聴するには時間不足かもしれない。 従来若干気になっていた高域の「ハーシュネス」(この言葉の厳密な意味はわからないが、何となく語感の判断で)が相当程度解消されたと思え、聴いていて音に聴きづらさがない。特に女性ボーカル系で。この辺りの音についての感想は現在高域に使用しているアンプが相当プアーなので、単純比較ではまずいかも知れない。しかしながら、高域だけであってもアンプの変更による全体の音への影響が無視できないことが良く分かる。この構成で聴くアナログのボーカルについては正直云って感涙ものである。 一方でどうしてもCDの音の問題を考えずにはいられなくなる。 良い録音のCDは決して悪くない。むしろ出てきた音に圧倒される場合もある。 しかしながら、何となく音に立体感やリアリティが無いような気がしてならない。 これはここまで装置が来たと、考えて良いのか、CDP-R3の限界なのか、大いに悩む点である。 そういう意味ではスピーカユニットに手をつける前に、やはりCD Playerの更新を考えていかなければならないのかもしれない。さてこのアンプ、音に対する評価は或程度できるが製品として価格対比(35万円)で評価すると若干問題がある。 この程度出来であればA-20の方がよっぽど良いと思えてしまう。
(1)製品の作り全体に高級感が全く無い。
(2)パネルデザインが陳腐で他のアンプと一緒に並べたくない。
(3)スイッチ類の色、質感が相当ださい。
(4)放熱フィンがシャラシャラと非常に良く鳴る。
(5)スピーカ端子が貧弱。
(6)残留ノイズは特に改善されたような気がしない。(ゲインを絞っても同様)
(7)電源投入時にポップノイズが入る(結構致命的)
以上がこの製品に対する感想であり、どうしても欲しい、という状況にはならない。やはり製品として所有する魅力、意義を見出せなくては、購入する意欲が湧かないとも言える。しかし、最終的には音である。アンプの是非を高域だけで判断するのは難しいかもしれないが、高域が今の我が家のシステムの泣き所であるが故に改善を試みていく必要がある。特にボーカルにおける漂うような気配とシャリ付きの一切ないクリアーな高域が目指すポイントでもある。 これに向かってさらに追い込んでいくのが楽しみでもある。当に実現できれば文句無し。 もう一息、もう一息。(繰り返しかな?)
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