オーディオ日記 第10章 調整と転機 (その1)1999年8月23日


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C-290Vに続き、F-20を入手、3WAYマルチの骨格がやっと整い、我が家のシステムも新たな段階を迎えている。

8月21日にF20用周波数ボード(7KHz)を入手。早速、2台目のF20を構成に入れて、試聴を開始。 F20とF20の連結は高域、中域の分割を先にするのか、低域、中域の分割を先にすべきなのか、少し悩んだ。 まずは高域、中域から。 中域についてはバランスケーブルが足りないので、サウンドハウスの安いやつ。中域は-13dBのまま。 高域も-13dBに設定し、試聴開始。 だめだ。音に芯がない。 1台目の分割を低域、中域に変更してみるも、同様。 う~ん、困った。しばらく我慢して聴いていたが、これでは3WAYマルチの効果が充分でない。 接続ケーブルのせいか? レベル設定か?
多少悩んだ末に、1台目の帯域分割は高域、中域に戻す。 また、安いバランスケーブルを止めて、C-290Vに付属してきたRCAケーブルに中域を変更。これは7Nの結構高いヤツである。 F20からP-102間をこのケーブルにし、アンバランス接続とした。 これに伴い、中域は-12dBとし、さらに高域を-10dBと思い切って少し高めに設定。 この両方がドンピシャであった。我が家のシステムでもやっとこの音が出るようになったかと、感慨ひとしおである。なお、高域は幾分高めの設定かもしれないので、さらに聴き込んだ上で再調整しようと考えているが現状は満足状態。

ケーブルの影響か? レベル設定の問題だったか、両方か? とにかく、この状態で相当の「音」となった。 最近少し問題としていた低域も中域不足の影響であったのかもしれないと思えるくらい、問題がなくなった。中域を+1dBしたのと、7KHz /-18dBで切って分割振動を排していることの効果もあるのかもしれないが、一段と静寂さを増した感があり、問題の低域もまあまあの状態である。F20を2台接続することでのゲインの問題、あるいはバランス接続でのゲインの問題があり、若干レベルが高めの方が良いのかも。高域については-10dBのレベル設定(スロープは同様の-18dB)であり、若干高めを承知であるが、これが効果をあげているのかCDではかなり良いバランスで鳴ってくれる。弦、ピアノ、ボーカルいずれをとっても実在感とホール感があり、耳当りも良い。やっと、たどりついた3WAYマルチの音である。クラシックの弦についてもかなり納得できるレベルでの仕上がりと言えるであろう。C-290Vとの相乗効果であろうが、非常にデリケートな弦となり、透明感も今まで以上に出てきて、聴く喜びが倍増する。時間と手間とお金をこれだけ掛けてきたので、やっとこの音にたどり着けたかと思うと、ほっとする。(ああ、このまま泥沼だったら、どうしようかと)
もちろん、細かいことを言えば、スピーカケーブルについても見直したいし、バランス 接続にこだわりたいし、何より高域のアンプについては相応のものに変えたいのだが。 これは、次の楽しみにとって置くことにしよう。

さて、この状態にて聴くアナログディスクがまた何とも言えず良い状態なのである。まず、針を落してボリュームを上げた時の静寂感がまるで違う。何と言うS/Nの高さなのであろうか。 音については現在のバランスではクラシックを聴いた時には若干、高域が強いような気配もあるが、その他のソースでは非常にバランスが良い。従来の感覚とは大袈裟かもしれないが、次元の違うような音がする。そして、その高域も決して刺激的ではない。充分な周波数レスポンスをもちながら、漂うような弦の雰囲気を失わない、と言ったら良いのであろうか。音量についてもあまり上げなくとも実在感のある音がしてくれるのは非常にありがたいし、声のイメージも鮮明であり、違和感がない。ここまで来ると、アナログの良さがわかるしCDとの再生音の違いみたいなものもある。どちらが良いとは言い切れないのだが。また、多少音のバランスも異なる感じがする。アナログの方が高域がそもそも高めなのか。 これはRIAA特性の問題が、フォノイコライザの問題か、それともソースか、やはりアナログには若干なりとも高域の歪み感があって、それが影響しているのかは良くわからないが、同じ中、高域のレベル設定であってもアナログの方が多少高域に寄ったバランスを感じを受ける部分はある。この当りはたくさんのソースを再生し、季節変動、温度の影響など勘案しつつ微調整していくこととなろう。

さらに、StarWarsのLD。 もともとLDの音はソースとして多少の問題があるのだが、COMPスイッチを「2」のポジションで聴くと、これまた、効果音がかなり良く、低域の迫力も充分となる。ついつい音量を上げ勝ちとなるか?LDの場合は効果音などあるので、ノーマル状態よりもこちらの設定に軍配が上がるようである。 まあ、34インチは大きさでは不足かもしれないが、このレベルのLD再生が出来るようになれば、充分と納得。

それでは、今後の計画であるが。まずは高域用のアンプである。アイデアとしては
(1)P-360による左右独立ドライブ。 低域、高域または中域の片側を1台のアンプにてドライブ。低域における電源の余裕が生まれる効果が期待できる。
(2)A-50VやP-1000等のアンプを低域ドライブ用に購入する。 これらは高価であり、低域のみに使用しても効果の程に疑問なしとはしないが。
(3)P-102の発熱や寿命の問題から、マルチチャンネル用のアンプを検討する。究極はJeff RolandのMC6(1台で3way対応)であるが、300万円!あるいは、中高域用に4チャネル使用できる最近で始めた5チャンネル型か。現状、確かに抜群の音にはなってきたが、高域のより一層の滑らかさを求めるのであれば高域用アンプを手当てするのが、当面の策であろう。


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