第9章 「パラディンになる日」


 前回の敗北は痛かったですが、それでもしばらくClan Crushboneでオークと戦う毎日です。

 そんなある日、組んだパーティーの面々が「Siny Brass Shield」(注1)というレアな魔法の盾を持っているという話の Orc Trainer を倒そうと言い出したので、ついて行く事になりました。場所は……やっぱりOrcの訓練場なんですかねぇ。城の手前にある高台の上です。そこにはTrainerのほかにも経験値の入るOrcが出るので、Givuにとってはかなりおいしい場所でした。しかもパーティーはクレリックが2人もいるし、GivuのほかにもNortonというウッドエルフのレンジャーがいたので、バランスも良くて良い調子で戦い続けます。

 で、SinyBrassShieldなんですが、かなり出ません。出るのは確からしいのですが、10匹以上倒しても出ませんでした。とはいえ、レザーチュニックを出したりするので、それを売り払えば結構な金にはなります。

 そんな感じで戦い続けている時です。

 『ピキーーーーン』

 レベルアップの音が響きました。Givuはレベル8、でレベルアップという事はレベル9! レベル9ですよ、皆さん!(笑)

 やっとパラディンの修行の日々が終わった事を、その音は伝えているのです。これからは魔法を覚え、戦士としてのスキルも覚えて行くのです。ついに何のスキルも覚えない修行の日々が終わったのです。(注2)

 Givu 「おおっ、マナのバーって青色だったのかっ!」

 当然、それまでマナなんて持ってないので空欄だったバーが、ニューっと青色に染まって行きます。この程度で感動(笑) しげしげとバーを見つめてうっとり(爆)

 Givu 「すまん、皆。故郷に帰って魔法覚えたい」

 Norton 「おめでとう!」

 という事でパーティーを離れて1人、故郷の山を目指します。別にパラディンギルドならどこでも良いんですが、ここはやはり気分でしょう。旅だった若きパラディンが一人前になって帰ってきたのです。

 そしてKaladimの街の入り口にあるドワーフ像が見えて来ました。ひさしぶりなので感慨深いものがあります。

 まずはパラディンギルドに行き、ギルドマスターから魔法を操るスキルを一通り学びます。それから魔法のスクロールを買いこんだ後、近くの噴水の前に座り込んで、必死にスクロールからスペルブックに呪文を書き写します。この書き写しには結構時間がかかりますが、新しい呪文を得たという実感が沸くので面倒とは思いません。

 次にスペルブックから呪文を記憶します。呪文は最大8個まで記憶でき、この記憶した8個の中からマナを消費して呪文を唱えるのです。専業魔法使いなどは、この8個の呪文に何を選んでいるかがポイントですし、楽しく悩めるところです。それはまた、その魔法使いの個性もあらわしているのですから。とはいえ、今のGivuに使える呪文は7個しかないので記憶スロットは埋まりません(笑)

 そういうわけで、とにかく全てを記憶します。この作業の間、ずっとスペルブックを睨んでいるのが、またおもしろいですね。後々、これが慣れてくるとまた違った感想を抱くんですけど。そして全て終了。

 Givu 「よ、よし。では呪文を唱えてみるか……」

 緊張しつつ、防御呪文を始めて唱えてみます。画面の左上に詠唱時間を表すバーが出て、それが減って行く間に、Givuの両手に緑の光が灯ります。それから両手を振りまわすと、解き放たれた緑の光が再びGivuに集まって……成功! アーマークラスとHPが増えてます!

 ああ、始めての呪文、始めてで成功ってのも幸先が良い。でも1回でマナ切れ(笑)

 どうやら、呪文を使いこなすにはまだまだ修行がいるようですね。


・Givu……ついにレベル9。やっとパラディンです。この日は真剣に感動しました。

・注1:このシールド。今でも使ってますが、結局、仲間のKirineに売ってもらったんですよね。一度も出た事ありませんでした。データ的には中くらい。ただ明かりの効果があるので持っていると周囲を照らしてくれます。

・注2:実はこれ、今ではスキル習得レベルが変更になって、たしかレベル7あたりで何か覚えたと思います。やっぱ他のクラスは新しいスキル覚えるのにパラディンは9まで何もなしってのはキツイですよね。このキツさを経験した人はどれくらいいるんでしょう。


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