鉄道一人旅



【8日目】

旅行に出てから毎日早い。
今朝も7時に起きて、宿で朝食をとり、8時には出発。

駅前の土産物屋が開いていたので追加の土産を買う。(^ ^)


今日は昨日来た根室本線ではなく、富良野線で旭川を目指す。


08:27 富良野 発  2両連結の列車。整理券を取り乗り込む。
 
08:57 美瑛 景色が綺麗なことで有名な美瑛に寄り道。
 ホームの雰囲気もいい感じでしょ。

すっきりした駅舎です。駅前も綺麗。

とりあえず荷物を預けようとコインロッカーを探すが、ここにはない。
駅員に聞いてみると、駅でも預かりますが、レンタサイクルを借りるなら、
そちらで預けた方がお得ですよ、と勧められる。
自転車借りるつもりだったので願ってもない。

駅前のレンタサイクル屋に入り自転車を借りる。
(1時間200円。鞄預かりタダ)

予定している列車まで1時間。
店のお兄さんに地図をもらい、1時間の基本コースを聞いてさっそく出発。

もう少し時間をかけると、「セブンスターの木」とかもっと景色の
いいところまで行けるそうだが、それは今度のお楽しみに取っておこう。


数分走り、「美瑛町」の看板を越えると、そこからすごい上り坂。
この看板の横の坂がきついのよ。
自転車は3段変速可能であったが、そんな問題ではない。
途中で自転車を押して歩く。

やがて丘陵地帯が開けてくる。
天気は良いが、遠くの方が少し霞んでいる感じ。

地図を見ながらえっちらおっちら展望台を目指す。
展望台直前がまた登り坂。重労働だ。
ちょっとした展望台
展望台から景色を眺める。

広がる大地
テレビで見るような景色はもっと遠くなのかな?


今度は下り坂。
軽快に風を切って坂を下る。涼しくて気分爽快。

次は「ケンとメリーのポプラ」を目指す。
丘を左に回り込むと景色が開け、ぽつんとポプラが1本立っている。
「ケンとメリーのポプラ」 名前の由来は知りません。

木をバックに記念撮影。
一緒に走った白チャリ君とポプラ

もう時間が迫ってきた。
さっき必死で登ってきた坂を何人も自転車を押しながら上って来ている。
がんばれよー。
彼らの横を颯爽と駆け下りる。

自転車を駅に返しに行くと、だいぶ借りている人が多くなっていた。
調べてなかったけど、レンタバイクとかがあればそっちにすればよかった。

10:20 美瑛 発  今度の運転手は新人だ。一緒に乗ってる教官から指導受けている。
開ける扉を間違え怒られていた。大丈夫か?
 
10:54 旭川 富良野線のホームは他のホームとかなり離れている。
地下道を50mほど歩き駅を出る。
旭川駅。大きな駅です。
荷物をコインロッカーに預け、「買い物街」という商店街へ。

北海道に来たからには買わねばならない土産がある。(^ ^)
「鮭をくわえた木彫りの熊」である。
手のひらサイズの手頃なやつを購入。
何万もするどでかいのもあったが、そうは売れまい?


駅弁を購入し、列車に乗る。
ここから先は帰路のイメージ。もう旅も佳境。

12:00 旭川 発  スーパーホワイトアロー10号にて札幌向けて出発。
  スーパーホワイトアロー10号。札幌に向かう。

指定席に座り、早速駅弁を広げる。
 駅弁4号「蝦夷わっぱ」
横の四人掛けにはおばさん達が4人。
私もあわせてみんな同じお弁当。何かの縁か?
     
13:20 札幌 一眠りしてる間に到着。


トワイライトエキスプレスでの食事がどうなっているかわからないので、案内所で聞く。
食事は予約制なので、弁当を持ち込んだ方がよいとのこと。
駅弁と、朝食用のパンを購入。

昨日からコインロッカーに預けていたたくさんのお土産達と合流。
富良野分を合わせると、大きな袋いっぱい。
すっごい重い。


改札を通り、ホームにのぼる。
トワイライトエキスプレスが入ってくるのを待つ。

先頭車両が止まる位置はこのあたりかとヤマをはり、
入ってくる方向にカメラを向ける。

ついに来た。トワイライトエキスプレスがホームに入ってきた!
来た来た! レトロでかっちょいいぞ!
レトロな機関車が2両連結されている。
後ろに豪華客車、食堂車、サロンカーを連結。

車両の横には「Twilight Express」のロゴ。
かっこいい。旅の最後を飾るにふさわしい。
感動してしまった。

列車は止まると思っていた位置を通り過ぎ、
先頭の機関車はホームの外まで行ってしまった。
思ったよりかなり長い。

早速乗り込み、食堂車、サロンカーなどを見て回る。豪華だ。
発車前のサロンカー。左右は全面ガラス窓。景色見るにはいいぞ。

そして自分の部屋に。
明日まで自分だけの空間。

14:09 札幌 発  トワイライトエキスプレス 大阪行き

個室利用のお客には車掌が客室の説明に来るとの放送があったので、
部屋でおとなしく待つ。

その間に食堂車のおねぇさんがやって来た。
「お食事はどうなさいますか?」
予約なしでもここで申し込めるようだ。
(混んでるときとかはどうかわかりませんが)

食堂車でのディナーはフランス料理で1万2千円。
「駅弁買ってきてますんで。」
値段に腰が引けて丁重にお断り。

「朝食はどうなさいますか?」
何?朝食もあるのか。
買ったパンはこの際どうでもよい。
しかし、聞くと朝食は6時半と7時半の2回のいずれかになる。
洋食、和食とも1500円。

ゆっくり寝たいので、こちらもお断りすることにする。

食堂車での食事も次回のお楽しみ。
豪華食堂車。リッチにディナーはいかが?


車掌さんが来たのは次の停車駅[南千歳]を発車してから。
札幌を出発してから約30分後くらいか。

個室なので、カードキーを渡され、ドアのロック・解除の方法を聞く。
一部屋ずつこれを説明してればそりゃ時間かかります。

とこかくこれで自由に動き回れる。

食堂車に行き、シャワーカードを購入。
その名の通り、シャワールームを利用する為の券で310円。
時間予約も必要。20時に予約する。

サロンカーには既に何人かが出てきて車窓を眺めている。


個室の中は椅子が向かい合った状態になっており、間にテーブルがある。
扉付近のステップを登れば、上の段にも行ける。
一人用の個室とはいえ、2人使用可能なシングルツインなのである。

テーブルをたたみ、座席をフラットにし、横になってくつろぐ。

窓の外には北海道の景色が流れる。
牧場で馬が放牧されているのが見える。


やがて陽がだいぶ傾いてくる。
夕陽を見ようとサロンカーに向かう。
まだまだ列車は北海道を走っている。


[五稜郭]駅で機関車を付け替える。約20分ほど停車。
今まで最後尾であった車両に機関車が連結される。
ここから青森までの間は列車の進行方向が逆になる。


部屋で駅弁を食べながらくつろぐ。
駅弁5号。ディナーは「かにめし」


暗くなった景色の中に、函館山とイカ漁の漁り火が目に入る。
しばし窓の外を眺める。



19:40頃から車掌さんがサロンカーで青函トンネルの説明をしてくれる
というのでサロンカーに向かう。
(説明詳細については「付録:青函トンネル豆知識」参照)

列車は19:45分頃から青函トンネルに入る。

トンネルの入り口、出口には、青いライトが3個点灯している。
トンネルの最深部では青と、緑のライトが点灯している。
車掌さんが説明しているサロンカーは明かりが落とされ、
ライトの光が車内を駆ける。

海底駅付近では徐行運転し、海底駅の様子を解説してくれる。

トンネルの構造や、歴史などパネルをもとにいろいろな説明を聞く。

トンネルを20:20頃抜ける。北海道を離れるに約6時間を要す。

トンネルを抜けると右側に小さな噴水があり、
音センサーで列車が来たら虹色にライトアップされる。
これを見られるのはトワイライトエキスプレスと他に数列車しかない。




20時からシャワーの予約をしていたので、急いで準備してシャワー室に向かう。
持ち時間は30分だからもうあと5分くらいしかない。
シャワーカードを通し、シャワー室に入る。
お湯は6分だけしか使えないのだが、それに関しては余裕。

さっさと頭と体を洗って、部屋にもどり浴衣に着替えて寝転がる。
浴衣が標準装備されているのである。
くつろげる〜。


[青森]で再び機関車の付け替えのため20分ほど停車。
21時半頃発車。列車の進行方向が元に戻る。


上の段に寝る準備をして寝転がる。
特に上に寝る必要はないのだが、なんだか嬉しがって上に寝てみる。

列車の振動と、線路の音が幻想的な眠気を誘う。


夜中2時頃[酒田]に停車したのに気付いただけで、翌朝までぐっすり眠った。


列車は夜を通して走り続ける。


Twilight Express のロゴ

 

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