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イタリア

ベネチアングラス

ベネティアングラスです。
ムラノのグラスです。
ムラノはベニスから船に乗って10分ぐらいの島です。
ここでベネティアングラスの最高峰製品を製造・販売しています。
ムラノ工場で製品説明を念入りにしてくれますが、その中でグラスとグラスをテーブルの上でぶつけて割れない事をアピールしていましたが、持ち帰った物のうち何個はなぜか割れてしまいこれだけが残っています。
使っていない物は壊れませんね。


イタリアを初めて訪問したのは、35年ほど前になります。
ローマを訪れた時に、事前にしらべたカメオの専門店を探しました。
しかし良く分からないので交通整理をしている警官にその店を尋ねました。
すると「日本人ですか」と日本語で聞かれたのです。
そうだと答えると「ここをまっすぐ行って何とかを右に曲がればその店がある」とかなりちゃんとした日本語で教えてくれました。
その頃はまだ日本円とドルとの為替が固定相場制から変動相場制に変わって間もない頃ですから日本人はまだそんなに大勢海外に出かけてはいないはずです。
その数少ない海外渡航者がかなりの確率でローマを訪れたのでしょう。
その頃のローマは日本人が先ず行きたい所の一つだったのでしょう。


イタリア、フランス、スペインなどラテン系の人の一つの特徴に情熱的である事が上げられますがこのラテン系の中ではイタリア人が一番気性が激しいのではないかと思います。
ある時、ミラノの市街から空港に行くタクシーに乗ったのですが、大きな交差点で対向車が何か危ないハンドルさばきをしたらしく、突然乗っているタクシーが交差点のど真ん中で止まりました。
タクシー運転手は飛び出すように外に出て相手の運転手にそれはとんでもなくけたたましい声でののしり始めたのです。
相手も負けずに応酬を始め数分が経ちこれは際限なく続き空港に行く事など運転手は既に忘れ去ってしまったなと思いこのタクシーから降りて他のを探して空港に行くしかないと思いました。
しかしどう運転手に説明できるものかなどと戸惑っている内に、すうっと運転手が車に戻ってきて何もなかったように運転を始めたのです。
あれだけ怒り狂っているように見えたのに今のこの冷静さは何だろうと又戸惑ったのでした。


ミラノの空港の待合室が、ある時部屋全体に禁煙の標識が吊るされていました。
居合わせた乗客も「エェッ」って声をあげるものの「まあイタリアだからな」なんて感じで数人が大らかにタバコをすい始めました。
するとそれを待っていたかのように警官が数人入って来て罰金の請求を始めました。
タバコを吸っていた人たちは信じられないような顔をしてしぶしぶ応じていました。
イタリアも少しは常識的になってきたのかな、なんて思いながらイタリアのアリタリア航空に乗ってバルセローナに向いました。
前の方の座席に座りました。
離陸してしばらくするとタバコの煙の匂いが漂ってくるのです。
その時既にヨーロッパ域内を飛ぶ航空機は全席禁煙でしたので変だなと思って乗客の座っている座席の方を見回しましたがタバコを吸っているような人は見当たりません。
目をクルーのいるキャビンの奥へ向けますと一人の女性クルーがタバコをプカプカ吸っているではないですか。
正にこれがイタリア人なのです。
さっき待合室で起こったことは決してイタリア的な事ではありません。

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