TOP > Professor Layton vs. Phoenix Wright: Ace Attorney解説&小ネタ マヨイ
なるほどくんは“ピンチ体質”なんだから。
こうなるコトぐらい、予想しておかないと。

Maya
You're such a worrywart. I knew you'd get
all jittery before the trial.


worrywart:俗語で「心配性の人、習慣的および日常的に必要以上に思い悩む人、小事にくよくよする人」
英語版だと
「心配性だなあ。裁判の前っていうといつも神経質なんだから。」
というような感じ。

ナルホド
そして、この子は、綾里 真宵。
なんというか‥‥助手、みたいなものかな。
マヨイ
なんで、そこで口ごもるのよ!

Phoenix
And this is Maya Fey, my...uhm...
assistant, of sorts.
Maya
"Of sorts"?!

成歩堂の台詞はほぼそのまま翻訳されているが、Mayaは「みたいなものってどういうこと!?」という感じのツッコミを入れている。

ナルホド
ぼくたちは、今。国際弁護士協会の出張で、
はじめてのイギリスに来ている。
いちおう、日本の弁護士協会の
“代表”というコトになっているけど‥‥

Phoenix
We've come to England on the Legal
League of Attorneys' exchange.
I'm acting as a representative of the
American Legal League...

海外版の逆転裁判シリーズの舞台はアメリカということになっているので、PhoenixもアメリカからAmerican Legal League(アメリカ弁護士協会)の代表としてイギリスにやってきた、という話に。

ジョドーラ
ステラ寄宿女学院の教師をしている
ジョドーラです。

Darklaw
I am Ms Darklaw, teacher at the
Owl Cote School for Young Women.

ステラの名前は変更。そして終章で明らかになるあの会社の名前もステラではないし、Owl Coteでもない。

サイバンチョ
これより。マホーネ・カタルーシアの
裁判を開廷いたします。
バータリー
検察側。準備は完了しております。

Judge
The court is now in session for the trial of
Espella Cantabella.
Flynch
The prosecution is ready, Your Honour.


「Honor」だとアメリカ綴りで、「Honour」だとイギリス綴りだが、北米で発売されているにもかかわらずイギリス綴り。
この箇所以外も修正されていないので、北米での発売に際して、イギリス綴りの単語をアメリカ綴りに修正はしていない模様。

このあたりの言い回しは、元の逆転裁判シリーズと同じ。
ボイスが入っているが、「Espella Cantabella」の発音は、「エスラ・キャンターラ(*赤文字はアクセント)」に近い感じ。
「Your Honour」は直訳すると「あなたの名誉」だが、ここでは裁判長への呼びかけ。

バータリー
ロンドン警視庁がキャンペーンで作った
マスコット《ミスター・タイホ》です。

Flynch
It's the Metropolitan Police mascot,
PC Badger.


タイホくんは海外版では「Blue Badger(青いアナグマ)」という名前。
PCは「Police Constable(巡査)」

ガードナー
あの夜‥‥オレはいつもどおり、
にぃにぃふたまるの巡回をしていた。
ナルホド
‥‥あの。“にぃにぃふたまる”
というのは?

Smiles
That night, I went on patrol as usual, ZZZO.
Phoenix
Erm, what's "ZZZO"?


ガードナー
“にぃにぃふたまる”は“22:20”
‥‥つまり、午後10時20分なんです!

Smiles
See, "ZZZO" stands for "22:20", which is
10:20pm!

「2220」は「ZZZO」に。

ガードナー
そして、現場には、あの2人しかいなかった。
“プロ”として、それは言わせてもらいます。

Smiles
And there was no one else in that room.
You have Johnny's word for it!

「“プロ”として、それは言わせてもらいます。」が「Johnnyは約束させてもらいます!」という感じに。

ナルホド
“相棒”‥‥というのは、
そのフラッシュライトですか?
ガードナー
ええ! 小さい頃、テレビドラマの警備員が
こうやって見回りする姿にアコガれて‥‥
オレ! こうやってライトを持つために
警備員になったワケじゃないですか!

Phoenix
"A guard's best friend"? You mean that
flashlight?
Smiles
Flashlight? It's a pocket torch. Ever watch
crime dramas? Torchlit night patrols and
all that?
I've always thought it looked so cool. In
fact that's why I become a security guard!


会話の流れはだいたい同じだが、英語版だと「Flashlight? これはpocket torchですよ」という話に。
Flashlightはアメリカ英語、pocket torchはイギリス英語。

オリーブ
エーゲ海を吹く風にスパイスの香りを乗せて、
海のめぐみを黄金の一皿に盛りつける‥‥
そのスープは、荒れくるう海のオトコたちの
ココロをも、いやす‥‥そんな伝説があるわ。
‥‥スープに幸あらんことを。
マーレ・ノストゥルム!

Aldente
The warm winds of the Mediterranean Sea
carry the spicy scent of a seafood stew...
A 'ot Sicilian stew that soothes the 'earts
of sailors braving the raging waters.
Blessed be the Sicilian cuisine and il nostro
mare!


Mediterranean Sea:地中海
「'ot」はlot、「'earts」はheartsのこと。このあたりはAldenteのイタリア訛り。
日本版の「マーレ・ノストゥルム(Mare Nostrum)」は、ラテン語で「我らが海」という意味であり、古代ローマにおける地中海の呼称だが、英語版では「il nostro mare!(イタリア語で「我らの海」の意味)」に変更。
オリーブの最後の尋問前でももう一度「il nostro mare!」が登場するが、日本版同様にMayaも「何言ってるのかわからない」というような台詞があるので、Mayaもイタリア語が解らない模様。

ちなみにOlivia Aldenteのボイスは少しハスキーでけだるい感じで、日本版とは雰囲気がちょっと違う。

マヨイ
おおおお。
なかなかのホーチョーさばきだよ。

Maya
Nick, look at that! She's an expert potato
peeler!


オリーブがじゃがいもの皮で橋を作った後の台詞。
英語版だと「なるほどくん、見て! じゃがいもの皮むきの天才だよ!」

ナルホド
親指は、他の指の“上”側に付着する。

Phoenix
would look like this. The thumb is above
the other fingers.


親指:thumb
人差し指:forefinger/index finger/first finger
中指:middle finger/second finger
薬指:ring finger/third finger
小指:little finger/pinkie

オリーブ
ええもお、サバいてやるわッ!
あたしのこの、輝ける包丁でッ!

Aldente
A lousy lawyer like you should get the chop!
'Ow about I show you my knife up close?!


get the chop:〈英俗〉首を切られる、解雇される/殺される
英語版でもだいたい意味は同じなのだが、「A lousy lawyer」とあるので、「あんたみたいな最低の弁護士はサバいてやる!」という感じに。

オリーブ
イタズラな《魔法使い》でも
潜んでいたのかもしれないな。

Aldente
Some mischievous person 'idden in the
darkness...


'iddenはhidden。
英語版だと「いたずらな誰かが潜んでいたのかもしれないな」。

バータリー
見ないでクレ見ないでクレ見ないでクレ!
メガネなしでは見えないし見られたくないし
メガネメガネメガネメガネメガネメガネメガ

Flynch
Don't look! Don't look! Don't look!
Don't LOOK!
Without my glasses...I can't see and I don't
want to be seen! Where are they?
Where are they? Where are they? Where...

ここらへんはボイス入りだが、英語版の演技(というか早口)もかなりすごい。

判決後の「無罪」の文字が出るシーンは、これまでの英語版にならって「Not Guilty」と表示される。
「Not Guilty」は幅を取るので、文字がサイバンチョの顔の上に被ってしまう。
また、裁判パートが終わった後の、ピカラットの加算演出も日本版と同じ。

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