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逆転裁判2第2話で初登場した「倉院のツボ」の元ネタは、「クラインの壺」である。
このことは、ゲームボーイアドバンス版「逆転裁判2」公式サイトコラムの第9回:“再会、そして逆転”で書かれているのだが、残念ながら現在、ゲームボーイアドバンス版公式サイトは消滅しており、近年初プレイした方にはコラムに触れる機会がほぼないので、ここに取り上げる次第である。
なお、ウェブアーカイブにて「逆転裁判2」公式サイトコラムを読むことは可能である。

 お気づきの方も多いと思いますが、“倉院の里”という名称は、有名な“クラインの壺”からとっています。《内側》と《外側》の概念が存在しない不思議な壺が、“霊媒”のイメージにピッタリだな、と思ったわけです。 

引用元:ゲームボーイアドバンス版「逆転裁判2」公式サイトコラムの第9回:“再会、そして逆転”(ウェブアーカイブ)

「クラインの壺」はドイツの数学者フェリックス・クラインにより考案された、境界・表裏が存在しない曲面のこと‥‥と書いただけではいまいちよくわからないが、壺っぽく表示すると、以下のようになる。
(図はクリックで拡大)

倉院のツボ

ただしこの図は「境界・表裏が存在しない曲面」を無理やり三次元に投影した上で二次元の図として表示したものである。面が交差しているのは三次元で無理やり表現しようとした結果で、実際には交差しない。つまり「クラインの壺」は三次元上には存在しない、四次元以上でないと表せない図、ということである。
幾何学的な難しい話は他サイトなどで確認していただきたい。

難しい話はさておき、「どちらが表なのか裏なのかわからない壺」という不可思議さから、逆転裁判シリーズのみならず、様々な創作物に登場している。

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