#444 冷蔵庫を買い替える

2021/06/15

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 そもそも冷蔵庫というのは、一度電源を入れたらそれっきりである場合が多く、機構が単純であれば、故障することもなく比較的長く使える家電である。昔のものほど特に丈夫で、私の自宅にあるものも、結婚の記念に同僚からプレゼントされたものをずっと使い続けて早20年以上である。

 義母の家のそれは更に長く、かれこれ40年近く使い続けていたようだが、最近になって動作音が耳障りになってきたとのことである。とは言え機能自体は特に問題ないので、なかなか買い替えるきっかけがなかったという。

 一方で、冷蔵庫は24時間使い続けるものであるだけに、家庭での電力消費が最も大きい家電に数えられるものである。そして、古いものは最近のものに比べると消費電力が大きいので、新しいものにした方が電気代も安くなりエコであるとはよく言われるところである。とは言え、毎月の電気代が3割減になるとかいうレベルでもなければ、冷蔵庫本体の値段と比べてどっちが経済的かと言われると難しいところであり、これもまた買い替えを躊躇させる原因である。

 更に言えば、冷蔵庫は家電リサイクル対象商品でもあり、処分するにもお金がかかったりする。何よりデカくて重いので自分たちで処分できる代物ではなく、処分するなら買い替える時に同時に引き取ってもらう必要があり、その手続きもなかなか面倒である。

 そして当たり前だが、買い替える時には中の冷凍冷蔵品を一度すべて取り出す必要がある。冷凍食品などはそのタイミングで解凍されてしまうことになるので、なるべくなら中のものを減らしておく必要もあり、これもまた面倒である。

 と、手間と面倒を挙げたらキリがないのが冷蔵庫の買い替えなのだが、そういうことを言っていてもはじまらないので、義母から買い替えの相談を受けた時に、あまり後ろ延ばしにしないで家電量販店でカタログをいくつか入手し、候補を見繕うことにした。

 最近は冷蔵庫にもスマホと通信してとかいう機能があったりするものもあるが、そんな機能は不要なので、ともかく今置いてある場所に収まるものでできるだけ容量の大きいものを選ぶ。今の冷蔵庫置き場は幅が60cmほどしかないので、そこに収まるものとなるとそれほど選択肢はない。スリム幅のもので300Lクラスのものは2つしかなかったので、あとは候補となったものの実物を量販店で見て判断し、購入することとした。

 実際の搬入と、古い冷蔵庫の回収は購入手続きをした2週間後の土曜日早朝。あらかじめ中のものを取り出して、電源ケーブルも外しておいたので、業者による搬出搬入はわずか15分くらいで終わってしまった。

 ところで、たまたまなのだが東京都では現在「家電ゼロエミポイント」とかいうキャンペーンを実施中である。冷蔵庫やエアコンなどを、一定の省エネ基準を満たしたものに買い替えて申請すれば、一定額の商品券を提供してくれるという。予算がなくなり次第終了ということなので、こちらの方もすぐに申請する。

 もともとこの春までが期限のキャンペーンだったそうだが、来年の春まで1年延長されるとともに、それまで申請が書面のみだったものがスマホやパソコンでもできるようになったとのこと。ということでスマホで申請してみたが、まず個人情報を入力してポータルサイトへの登録をして、登録したメ―ルアドレスに返信されたメールに記載のURLから申請を始める。いろいろ入力する事項も多い上に、本人確認書類(免許証等)、領収書、保証書、家電リサイクル券、設置場所住所がわかる書類をそれぞれ写真に撮って送る必要があり、なかなか手間と時間がかかった。マイナポイントの時も書いたとおり、申請主義の日本では、こういう複雑な手続きを理解し手間を厭わない人しか得をしない仕組みになっている。

 書類申請と違い、電子申請だとポータルサイトから審査状況がモニターできるのが利点と言えば利点である。(申請2日後に無事承認されたようである。)今回買い換えたサイズ(250-500L)の冷蔵庫だと、都合13000円分の商品券等がもらえるらしいから、家電リサイクル代を払ってもおつりが来るほどである。エアコンや冷蔵庫の買い替えを検討している東京都在住の方は、キャンペーンが続いている今のうちに買い替えを検討してもいいのではないかと思う。


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