#425 妻の携帯をスマホに

2019/11/13

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 PHSサービスの終了を見越して、2年前にPHSから機種変更した妻の携帯電話は、Android OSを搭載している所謂「ガラホ」と呼ばれるもので、LINEも入っておりそこそこ便利に使えていたのだが、使用して2年ほど経つと、2つ折りのヒンジ部分の機構が壊れてしまった。この機種はヒンジの側面にあるボタンをワンプッシュして開閉できるようになっているのだが、その機構が機能しなくなり、やがてボタンごと脱落してしまったのである。

 ハードウェアの故障であれば修理してもらえばいいのであるが、仮にショップに修理を依頼したとしてもお金も時間がかかるし、日常の連絡に使っている携帯電話が修理のために暫く使えなくなるのは大変に不自由である。今や絶滅危惧種となっている二つ折り型のこの機種はそもそもショップに代替の機器が用意されている様子もない。

 巷には、iPhoneをはじめとして、スマホの画面割れなどの身近な故障や破損を短時間で廉価で修理してくれるショップもある。Webで検索してみると、妻の持っている機種のヒンジ部を修理した実例なども紹介されている。しかし、実際にそれを紹介している系列の店に言って訪ねてみても、少し前ならともかく、今は部品がないのでと断られてしまう。

 同様の2つ折りのガラホの後継機種に更新することも考えたが、そもそも同じような機構なので2年も経てば同じようなヒンジ部の障害が発生することも容易に想像できる。考えてみればPHSからこの携帯電話に替えたきっかけもヒンジ部の不調が原因であった。利用のたびに可動部分に負荷をかける機械にとってはある意味宿命なのかも知れない。

 もっとも妻の方でも、今のガラホだと大きな添付ファイルを参照できないとか、画面が小さくてLINEの文字が見にくいとか、いろいろ不満もあるようで、もういっそスマホに機種変更しても良いと言ってきた。そうした時に、たまたま在庫が余っているのか、2世代くらい前のアウトレットのスマホに廉価で機種変更できるとの案内があったので、そちらに機種変更することにした。

 新たな機種はオンラインショッピングで購入可能とのことである。Webで申し込んでしばらくすると、本体と対応するSIMカードが送られてきた。あとは自分のタイミングで新機種への変更をサービスセンターに連絡し、新機種に添付のSIMを差し込めば、無事に新しい機種に変更できるということのようである。

 SIMはnanoSIMサイズなのだが、この1cm角にも満たないチップをきちんと差し込むのはいつも苦労する。認めたくはないけれども最近は老眼気味で、細かい作業が特に厳しい。新しいスマホは部品をケチっているのか、nanoSIMとmicroSDを一つのスロットでセットするようになっており、うまくセットするのに10分くらいかかってしまった。ユーザーが直接扱うことのある部品は、爪先以下のサイズにしてはいかんと思う。

 あとは新機種での環境を整える。旧機種からの電話番号の移植は、microSDにバックアップをした住所録データをインポートすることで行う。メールもアドレス帳もGoogle謹製のものを使うので、Googleのアカウントでログインすればあっさり移植される。LINEの方は、アカウントの移行は無事できたものの、旧機種の携帯電話ではGoogleDriveを使ったデータの移植はできないようで、トークの履歴までは移すことはできなかった。まあその辺は必要に応じパソコン版のLINEで確認してもらうことにしよう。

 その他、旧機種には万歩計機能がついていたので、これに代わる万歩計アプリを見繕ってインストールする。ただどういうわけか、スマホの万歩計は時々カウントしないことがあるようで、この辺は旧機種の方がまともに動くようである。どうもマナーモードにしているとカウントしないということのようだが確かなことはわからない。

 アウトレットで入手した機種なので、実は充電器もついていない。充電についてはUSB typeCであるようなので、100均で買ったUSB変換アダプタにより、従前のmicroUSBの充電器を流用する。カバーについては通販サイトで機種に応じた適当な帳面型カバーを買う。自分の物でないとは言え、新しいガジェットを買ってあれこれ設定したり環境を整えたりするのは、何だかんだ言っても心躍るものである。


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