#375 Windowsタブレットを購入

2015/10/14

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 最近はスマホやタブレットなど、iOSやAndroidが搭載された小型の情報端末がもてはやされる一方、ノート型にせよ据え置き型にせよ、所謂PCはだんだんと売れなくなってきているようである。Google検索も、スマホやタブレット対応したWebページを検索の上位に持ってくるようになってきており、そのためか、スマホからの検索がPCからの検索を上回るようになったと言う。

 とはいえ、私が一番よく使っているのは、相変わらずPCである。スマホやタブレットも持ってはいるけれど、なんというか、私の場合これらの小型の情報端末では入力が致命的に遅く、結局情報閲覧端末の域を出ないのである。もちろん、出先で天気や地図などの情報を確認できるのは便利ではあるけれど、SNSなどの短文によるコミュニケーションツールにも興味がないし、文章を書いたり、画像を編集したり、Webで本格的に情報収集するには、やはりPCの方が便利なのである。端的に言えば、情報の生産と消費という観点から見ると、PCは「情報を生産する端末」という感じなのに対し、スマホやタブレットは「情報を消費する端末」という感じがするのである。

 そういった意味では、最近になってようやく数が出てきたWindows8.1を搭載したタブレットは、PCと同じOSが採用されており、普段よく使うPC上のソフトやデータを同じように扱うことができるので、PCと適切にデータを共有すれば、出先での作業に大変便利なような気がする。以前であれば、そういった役割はノートパソコンが担っていたところであるが、タブレットと携帯可能な小型キーボードを組み合わせれば、ノートパソコンの半分ほどのの重さでPC環境ができあがるわけである。というわけで、一つWindows8.1のタブレットを買うことにしてみた。

 もともとWindowsは、PCとタブレットの融合を目指して、Windows8をリリースし、それまで採用していた「デスクトップ」から、タッチパネルでの操作を前提としたモダンUIを採用した「スタート画面」にがらりと変えてしまったのだが、これが大変に不評を買い、Windows8.1で「デスクトップ」を復活させている。ただし、Windowsキーを押したり画面左下のWindowsのアイコンを選択したときは、デスクトップとスタート画面が入れ替わるという形のものになっているようだ。

 こうしたわけで、おそらく初心者には大変わかりにくい操作系になってしまったのだが、従前のスタートメニューを表示するフリーソフトがいくつかあるようであり、それを導入すると、Windows7風のスタートメニューが復活するようになる。更に、デフォルトで「スタート画面」ではなく「デスクトップ」を表示させるように設定させると、Windows7とほとんど変わらない使い心地になる。

 もちろん、本体だけではただのタブレットで、ハードキーボードがなく、文章入力がやりにくいことに変わりはないので、これとは別に薄型のBluetooth接続のキーボードを購入する。そのほか100円ショップで購入したタブレットスタンドとソフトケースを組み合わせて、わずか500gちょっとのモバイルPC環境ができあがった。残念ながらSIMには対応していないので、ネット接続したい場合はスマホのテザリングに頼る必要があるが、クラウドサービスのクライアントソフトを入れることで、ネット接続環境下ではPCやクラウドと常に最新のデータを共有することができ、大変便利である。

 難点を言えば、スリープの状態の時にネットワーク接続が切れることと、その割にスリープ時の電力消費が大きいことだが、シャットダウンした状態からの立ち上がりもそれほど遅くないので、使っていない時は完全シャットダウンし(そうすると通信もしないため、ほとんど電力を消費しない)、細切れに使う時はスリープを使うなど、うまく使い分ければ良い。なんだかんだ言って私は、簡単だけどお仕着せの使い方しかできないスマホやタブレットよりも、中身をいろいろいじりまわし試行錯誤できる複雑怪奇なPCの方が好きというだけなのかも知れない。


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