#368 家を買う(転居準備編)

2015/03/21

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 家族の住む社宅のすぐ近くに目当ての戸建物件を見つけ、無事に購入・引渡しを受けたところだが、実際に転居するまでにはまだまだいろいろやることがある。

 購入した新居には、生活に必要でありながら用意されていないものがいくつかある。具体的にはカーテンレールやカーテン、照明器具、TVアンテナなどである。

 カーテンやカーテンレールがデフォルトでついていないのは、家具の配置によってはカーテンが不要な窓もあるだろうし、カーテンレールにせよカーテンにせよ、実際に住む人の好みが反映される部分であるから、止むを得ないところである。照明器具にしても、いろいろなデザインのものがあるし、旧居から持ってくる場合もあるだろうから、これもデフォルトでついていないのは仕方がない。

 幸いにして、物件を購入するにあたっての売主との交渉により、物件そのものの値引きはしてもらえなかったものの、関連会社で使用できる30万円分のオプション工事や物品購入ができるクーポンをもらったので、これを使ってオプション工事や購入はだいたい賄えそうな感じである。

 カーテンレールはある程度の大きさの窓にはすべてつけてもらい、照明器具も、この際なので部屋の大きさに応じたLED照明に全部更新することにした。それまで使ってた蛍光灯の照明器具もそのまま使えないことはないが、蛍光灯は頻繁に切れるし、その交換のために蛍光灯の買い置きを用意するのも煩わしいと感じていた。その辺の問題がクリアされるし、ついでに消費電力も抑えられるとなれば、今や1灯あたり1万円以下で買えるLED照明に全面的に切り替えるいい機会ではある。

 TVアンテナについては、新居に引く予定であるインターネット回線を使ったTVサービスに切り替えることも検討したが、結局ランニングコストがかからないBS付きTVアンテナを屋根の上に設置することにした。設置工事費を含めた初期費用はそれなりにかかるが、大風などでアンテナが曲がったりしない限り、十年単位で使い続けることができれば、コスト的にそちらの方が割安であろうと考えたからである。クーポンの範囲で賄えるということもあるし。

 そのほか、クーポンの金額の範囲内で、外付けの物置や、表札や、周囲への漏水を防止する洗濯機パンを追加でつけてもらうことにし、これまで挙げた諸々の工事・購入等とあわせて、ちょうど30万円分を使い切った。

 工事はそれぞれの下請け業者が行うので、こちらの立会いが可能な日を調整して、入居までの間に着々と進めてもらう。職人さんの仕事はどれを取っても手際が良くて美しい。家本体を含めて、多くの職人さんの手によってマイホームが完成していくのだと思うと、感慨深いものがある。

 一方で、転居にあたっての役所的な手続きも行わなければならない。転居届のほか、自宅を買ったのを機に自宅の住所に戸籍の移動(転籍)も行う。一方で地方税関係では、固定資産税や不動産取得税の減免の手続きを行うほか、固定資産税の算定のための家屋調査というのも行う必要がある。これについては、転居の前日午後にNTTの光回線の工事の予定を入れているので、その時にあわせてやってもらう。

 家屋調査では、家屋の平面図などの資料を提供したほか、給湯施設や床暖房の設備などを確認された。調査は30分もかからずに終わり、後日家屋の評価額について通知が来た。これに対して固定資産税1.4%と都市計画税0.3%がかかるので、毎年十万単位のお金がかかる。(ただし最初の5年間は家屋の固定資産税については半額に減免される。)マイホームを買ったからと言って毎月出て行くお金がゼロになるわけではない

 光回線の工事は、一人が道路の交通安全確認、一人が配線を担当し、2時間くらいかけて近くの電線からひっぱってくる。公称1Gbpsのデータを伝送する線は、わずか数mmの径の黒くて細い線だったりする。無線ルータもレンタルしたところ、2階であっても無線LANが繋がるようである。キャンペーン中ということもあってか、これだけの工事を無料でやってくれたようであるので、ありがたい話である。ただし、集合住宅でない戸建の場合は、同じ通信プランでも利用料が割高になってしまうようである。まあ戸別に工事し保守をする手間を考えると、しょうがないのかも知れないが。

 そんなわけで受け入れ態勢が整ったところで、いよいよ転居である。


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