#347 タブレットと遊ぶ(修理編)

2013/06/24

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 なんとかこうして写真等のデータをnexus7に入れることができ、本格的に使えるようになってきた。データのほか、アプリについてもGoogle Playから使えそうなものを次々インストールしていくうちに、気がつくとデスクトップの画面はアイコンで溢れかえってしまう。

 アプリが無造作に並んでいると、目的のアプリを見つけるのも困難になるので、デスクトップ上のアプリ同士を重ねてグループ化できる、ということはすでに導入編で説明した通りである。アプリのアイコンを長押ししていると移動できるようになるので、目的のところで指を離せば、その場所に落ちることになる。

 そうやってアプリのアイコンを整理していたあるとき、ドロップしたアイコンが、本来あるべきところに落ちずに、中途半端なところに落ちてしまうということが起きた。中途半端なところというのは、アイコンが格子状に並ぶべきところ、そこではない、格子からはずれたところに落ちたということである。しかもどういうわけか、ホーム画面をスワイプ(指で払って画面を切り替えること)をしても、あるいは壁紙を変更しても、そのアイコンだけはその場所から消えないという奇怪な現象が起きてしまった。

 nexus7の場合、電源ボタンを短く押すと、画面が消えてスリープの状態になる。スリープ状態から復帰させても、先ほどのアイコンはホーム画面から消えずにそのまま残っている。滅多なことでは再起動をする必要はないnexus7なのだが、これはどうにも変な状況なので、一度再起動してみるかと、購入してから初めて電源ボタンを長押ししてシステムの再起動を試みる。

 起動する時にGoogleのロゴが出た後、カラーのXのマークがしばらくついて、スタンバイの画面が現れるはずなのだが、Xのマークがいつまでも消えない。一晩ほったらかしても同じ様子なので、再度電源ボタンを長押しして再起動させても、同じ結果になる。

 このままでは埒が開かないので、中のデータが初期化されることを覚悟で、Web上のnexus7のヘルプにある「Nexus 7 を出荷時の設定にリセットする」の指示に従い、ユーザデータやキャッシュをクリアしてみても、やはり同じ状況で起動しなくなってしまった。まさかこれだけのことで全く起動しない状況になってしまうとは。

 どうにも手が出なくなってしまったので、nexus7のサポートセンターに電話してみる。ようやく繋がった電話でオペレータに事情を説明すると、工場での修理が必要ということで、返送方法を教えてくれた。引き取りサービスが訪問して引き取ってくれる方法と、着払いで返送する方法を紹介されたが、一人暮らしで夜は寝に帰るだけの家に時間を合わせて引き取ってもらうのは大変なので、着払いで返送することにした。

 買った時の日付がわかる納品書が必要と言われたが、妻に買ってもらったものなので、妻から納品書を返してもらってコピーを取って同梱するという手間もかかった。もっともnexus7は、壊れた当時まだ日本発売後1年未満だったので、納品書がなくても保証期間内であることは明らかだったのだが、購入して2週間以内であれば初期不良として丸ごと交換してくれる可能性もあるから同梱してくれという。残念ながら、2週間は経過していたので、初期不良扱いにはならず、修理対応ということで、戻るまで3週間ほどかかると言われてしまった。

 そんなわけで、せっかく苦労してデータを移したnexus7は、早々に工場送りとなってしまったのであった。まあまだそれほど使い込んでいなかったし、失ったデータも何一つないので、あまり困ることはないのだが、ハズレを掴んだ感じは否めない。

 そうして待つこと2週間余り、ようやく修理されたnexus7が戻ってきた。もちろん中身は初期状態に戻っているので、データはまた苦労してPCから移さなくてはならない。しかし、それまでインストールしたアプリについては、Googleへの登録を終えるや、次々にダウンロードされて、あっという間にまたアイコンでいっぱいになってしまった。便利と言えば便利だし、そういう設定を容認しているのは自分なのだろうが、こうやって自分の端末が管理者側から常に監視され手を入れられるというのは、ちょっと薄気味悪いものを感じる。


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