#342 タブレットと遊ぶ(購入編)

2013/01/30

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 毎年の妻とのクリスマスプレゼントの交換で、今年は何がいいのかと聞かれて、欲しいものをあれこれ考え、タブレットPCを買ってもらうことにした。

 電脳小物好きではあるが、吝嗇家でもある私は、こうしたものを買うにあたって一定の基準を設けている。まず第一に、用途が重複するものはなるべく買わないというもの。例えば私は、写真を撮るのは持ち運びに便利なコンパクトデジカメで十分だと思っているので、デジタル一眼などはウィッシュリストの対象外となる。オーディオプレーヤとボイスレコーダも、両方とも同じような機能を揃えているので、ボイスレコーダの方だけで済ませている。

 第二に、維持費がかかるものは費用対効果を十分に吟味する。そういう意味では携帯電話は非常にキケンなシロモノである。たとえば、最近の高速通信可能なスマートフォンの場合の料金プランは、定額で月五千円以上する。月あたりだと大したことないように思えるかも知れないが、2年もすれば十万円以上の出費になるわけだ。かたや自分の普段の生活スタイルでは、ネットに不自由しない家と職場にいる時間が9割以上なのだから、残りの1割の居場所でネットを使うためにそこまでお金を払うのが割に合うのか、と考えるとあまりそうでもないという気がする。そんなわけで携帯電話については、現在は妻とともにWillcomの定額の通話プラン(メール込み)で、使用料は2人であっぱれ月額三千円以下である。

 そういった方針でやっているところ、最近流行のタブレットPCは、確かにいろんなところでもてはやされてはいるのだが、はたして自分に必要かと言われると、そこまでのものではないのかなという気もする。コンピュータとしての用途なら、自宅にデスクトップPCがあるし、屋外での利用ということならアドエスでもかなりのことができる。電子書籍ということなら、SonyのReaderも持っている。となるとタブレットPCで何をするのか? ということになる。

 とまあ、身銭を切って買うのだとすればあれこれいろいろ悩むのだが、まあプレゼントというものは「自分では買わないけどもらってうれしいもの」というところのものなので、費用対効果とか利用目的とかあれこれ悩まずに「欲しいな」という気持ちだけで買ってもらうのもいいのかもしれない。ということで、今回妻にプレゼントしてもらうことにした次第。

 で、次に何を買ってもらうかだが、最近流行のモノだけあって、所謂廉価な「中華タブレット」も含めて、いろんな選択肢がある。その中で、取りまわしがいいと言われる7インチのタブレットで比較的メジャーなところで言えば、iPad miniか、Kindle Fire HDか、nexus7と言ったところであろうか。ほかにも日本メーカー発でより軽量なもの(AQUOS PADMEDIAS Tab UL)などもあるが、本体が高価な上に、キャリアとの契約が必須であるため、維持費を考えると相当高額な買い物になってしまうので、検討の範囲からは除外する。

 悩んだ末に選んだのは、nexus7であった。3つの中では幅が細めで、背広の胸ポケットなどへの収納がしやすいこと、GPSなどのセンサ系が充実していること、Androidの自由度に期待するところが大きいからである。メジャーな端末であれば、何かわからないことや困ったことがあっても、ネットなどでいろいろ情報が集められるだろうという期待もある。

 そんなわけで、32Gbyteのモデルを通販で購入。なぜかクリスマスを目前にして急速に値下がりしているところであり、買った一日後に500円も下がっていたのはちょっと残念だったが、まあ細かいことは気にしないようにしよう。ともあれ自分にとって初のAndroid端末の事始めである。このタブレットPCが、はたして自宅のPCやアドエスや電子書籍リーダーを不要にするほどの便利な道具として使われていくのか、それとも利用目的がなく打ち捨てられてしまうのか、その結果はいずれ明らかになっていくであろう。


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