#341 息子は「しゃべる地球儀」に夢中

2012/12/27

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 一人息子が今年のクリスマスプレゼントに所望したのは、地球儀であった。

 あなたの家には地球儀があるだろうか。私自身も子供の頃、祖父か祖母に買ってもらった直径40cmくらいの地球儀があった。今でも実家のどこかに転がっているかも知れない。しかし地球儀というもの、持っている方は感じているだろうが、相当に嵩張るものであるし、またその形状から、どうしても上に物を置いたりできないものなので、収納が面倒なものである。

 近頃はGoogle様が「Google Earth」なるものを無料で提供しているので、インターネットがつながる環境であれば、画面上に仮想的な地球を表示し、拡大縮小も自由自在で、いろんな情報を提供してくれる。そういう便利な世の中でもあり、実体を伴う地球儀のある家庭というのは最近は減っているのではないだろうか。

 という状況であると勝手に想像するが、一方で地球儀業界(?)の方もこれまでの地球儀に付加価値をつけているようで、息子が今回所望したのは、地球儀は地球儀でも「しゃべる地球儀」というものである。普通の地球儀と違うのは、地球儀に「ペン」が付属しており、地球儀上のある位置をペンで示すと、その位置に関する情報をいろいろしゃべってくれるというものである。

 そういった電脳的なギミックのついた地球儀なので、普通の玉っころである地球儀に比べると若干値がはるのであるが、これを機会に息子が日本や世界のことにいろいろ興味を持ってくれるのはありがたいことであるので、奮発して買ってあげた次第。amazonにギフトラッピングのオプションをつけて注文したら、人一人入るのではないかというでかいダンボールに入って届けられた。

 このしゃべる地球儀。見た目は普通の地球儀であり、違うのは台座のところにいろんなボタンがついていることと、ペンが付属していることである。台座のボタンには、提供してくれる情報として「国名」「首都」「最高責任者」「人口」「時刻」「面積」「最高地点」「地理」「気候」「通貨」「特徴」「文化歴史」「言語」「国歌」などとある。

 基本的な使い方は、まず台座のところにある、知りたい情報のボタンを付属のペンでタッチして、次に地球儀上の地点にタッチする。例えば「首都」をタッチし「オーストラリア」をタッチすると、「オーストラリア、キャンベラ」と合成音声で答えてくれるというものである。世界の国のほか、台座のところに収納された日本地図により都道府県に関する情報も知ることができる。

 機能としてはこのほかに、地球上の2カ国を指すことで、面積や人口や時差や通貨レートをしゃべってくれたり、世界の国や都道府県に関するクイズを出したりする機能もある。

 それにしても、首都や面積や気候などの情報はそんなに変わらないものである一方、最高責任者や人口などの情報は時間がたてば古くなってしまうのではないかと懸念するが、それについてもちゃんとフォローしており、PCにソフトをインストールし、ペンをUSB接続してからインターネットに接続すれば、最新の情報に更新してくれる機能までついている。ただし、登録をして1年経過すると、更新料年2500円がかかるらしい。とりあえず、日本の最高責任者は野田佳彦になっていて、それは先日変わってしまったわけだが、南スーダンもちゃんと描かれており、そこそこ新しい情報にはなっているので、登録するのはもうちょっと後でもいいかと思っている。

 地球儀を支えるアームや地球儀本体はプラスチック製で、値段の割りになんだか安っぽいが、子供でも持てるように軽量化した結果なのかも知れない。地球儀の表面はプラスチック上に直接印刷されたものであるようで、紙を貼った地球儀よりも表面の耐久性はありそうだ。ペンでつつきまわすので、表面が磨り減らないための工夫と思われる。

 目下のところ、8歳の息子はこの地球儀にすっかりはまっており、120秒でいくつの都道府県を指せるかというクイズに、大人顔負けのスコアをたたきだしている。こうして遊びながら地理の勉強にもなれば、買ってやった親としても大満足である。


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