#337 ノイズキャンセリングイヤホンも購入

2012/09/03

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 前回、ボイスレコーダを新調し、MP3プレーヤとしても重宝している話をした。通常は通勤途上で英語などを聞くのに利用しているのだが、電車内や交通量の多い車道沿いだと、周囲のノイズが大きく、音量を上げないとなかなか聞きづらい。

 もっともこれについては、ノイズの大きいところであっても日本語であれば聞き取れたりするので、単に英語に対する聞き取り能力がまだまだ足りないと言ってしまえばそれまでなのだが、ノイズが少なければ確実に聞き取れるはずの文章が聞き取れない現状では、リスニングの効果は薄くなってしまう。

 というわけで、英語を再生している時はかなり音量を上げていたりするのだが、いたずらに音量ばかり上げるのは電池の持ちが悪くなるし音漏れも気になる。なんとか小さな音量でも聞き取れるようにならぬものかと、ボイスレコーダの購入に引き続き、ノイズキャンセリングヘッドホンも検討することにした。

 ノイズキャンセリングヘッドホンの基本原理は、周囲から入ってくる低周波のノイズに対して、逆位相の音を発生してノイズを相殺するというものである。本格的なものになると、イヤーパッド部分が耳をすっぽり覆うような形になっていたりもするが、折角ボイスレコーダの方が軽量なものを選んでいるのにヘッドホンが大きくなっては携帯性の上で本末転倒なことになるので、耳栓のように、イヤホンを耳の穴の中に押し込むカナル型のものから選ぶことにする。

 というわけで、買ったものはVictorの廉価なカナル型ノイズキャンセリングイヤホンである。単4電池一つでスイッチを入れればノイズキャンセル機能が働き、ボタン一つで聞いている音声を遮断して外部ノイズが拾えるというような仕組みになっている。

 早速装着してみるが、思ったほどよく聞こえないばかりか、低音部分がかなり小さく、これまでのイヤホンよりも出力が小さいくらいであった。こんなものなのかと思って説明書をよく読むと「耳穴にフィットしていない場合は低音が不足することがあります」とあったので、もう少し耳穴に押し込んでみると、低音の効いたよい音が聞こえるようになった。機器の音量をかなりしぼってもよく聞こえる。

 カナル型イヤホンはこのように、基本的に耳穴にぴったりフィットさせるのが正しい使い方であるようで、これだけでも外部の音がかなり遮蔽されることになる。と同時に、自分の体の中から聞こえる音、具体的には自分の呼吸や足音などが結構響くことになる。

 装着した状況でノイズキャンセリング機能をONにしてみたが、残念ながら屋外で少々ノイズが大きいところでは、その効果はあまりよくわからなかった。もっとも、耳穴に十分押し込んだ状態だけで、外部の音は十分遮断され、機器からの音が明瞭に聞こえるので、小さい音量で明瞭に聞きとることができるという目的は十分に達している。別にノイズキャンセリングイヤホンでなくても、通常のカナル型イヤホンであってもよかったのかも知れないが。

 ともかく、これを装着して屋外へ出ると、車のノイズなどはかなり遠くにあるように感じられる。このため、歩いている時はともかくとして、自転車などに乗っていると、接近する車の音になかなか気がつかない可能性もあり、かなり危険を感じる。少なくとも自転車に乗っている時は装着しない方がよさそうだし、歩いている時もいつも以上に周囲に気を配るようにしている。


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