#336 スマートなボイスレコーダを購入

2012/08/07

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 一昔前は、一般の人が行う録音と言えばカセットテープで行うという時代が長く続いていたが、半導体価格の下落により、音声もデジタルデータで保存できるようになり、今ではすっかりボイスレコーダに取って替わられた感がある。最近は記者会見などでも、各社の記者が発言者のまわりにボイスレコーダを置いたりするのは当たり前の時代になってきた。

 私の場合も、アドエスやデジカメと並んで、よく使うガジェットがこのボイスレコーダである。記者のような職業ではないので、必須のガジェットとは言わないまでも、打合せや会議などは人並みによくある仕事なので、そうしたことがあるたびに音声記録を取っておく。たまった音声記録は、デジカメの写真などと同様、DVDに焼いて保存しておく。

 一方で、妻の方も、合唱の音取りや会議の録音などで、ときどき私のボイスレコーダを貸してほしいという機会が多くなった。一度は、私が国際出張に行くその日の午前中に必要ということがあり、とはいえ私も会議に持っていかないわけにもいかないので、午前中に貸したあと、出かける直前に駅で待ち合わせてボイスレコーダを受け取ってから出張に行くということもあったが、そのくらい、夫婦でともに必要なガジェットになってきた。

 ついには、今度の記念日のプレゼントには、ボイスレコーダが欲しいとまで言い出すようになってきた。プレゼントするに吝かではないのだが、私が新しいボイスレコーダを買って、今私が使っているボイスレコーダを譲るのでもいいかと聞いたら、今のボイスレコーダの方が使い慣れているのでそれでもいいということになり、私が新しいボイスレコーダを買うことにした。

 現在販売されているボイスレコーダに共通に言えるのは、どれもデザイン的に個性がないというかぱっとしないというか、いかにもボイスレコーダですと言った風情のものが多いことである。厚ぼったい形状(単4電池で駆動するものが多いため、薄くはできないものと思われる)、シルバーもしくはパステル調の色、前面に配置された大きなボタンといった具合で、変な話だが、なんというか、所有欲を刺激しないのである。

 そんな中でも安くて軽いものを選ぼうかと思っていたら、なかなかスマートなボイスレコーダを見つけたので、こちらを購入することにしたのであった。

 このたび購入したICD-TX50というボイスレコーダは、専用リチウムイオン電池を採用したことで、最薄部6.4mmという薄さを実現している。ボディカラーは黒で、正面にはSTOPボタンと録音ボタンのみというシンプルなデザイン。重量も50g程度なのでほとんど気にならない重さであり、また保持性の高いクリップが上部についており、胸ポケットに挟んだ状態での録音を想定したデザインになっている。

 充電はUSBケーブルからで、1.5時間でフル充電し、24時間の録音が可能であるほか、3分の急速充電でも1時間駆動可能である。有機ELで3行分の情報(日本語対応)が表示できるので、再生しているファイルの情報ファイルの探索、録音中のステイタス表示も十分わかりやすい

 これまで音楽(というより語学スキット)は、専用のMP3プレーヤを利用していたが、本機は再生機能の方でも、ユーザ設定のフォルダ別ファイル管理や、エフェクトや再生速度の変更などができるようになっており、MP3プレーヤとしても十分に使える。起動が早く、また再生位置もファイルごとに記憶してくれているので、むしろこれまで使っていたMP3プレーヤよりも使い勝手が良いくらいである。何より、ボイスレコーダとMP3の2つを携帯する必要がなくなったのはありがたい。

 常に胸ポケットに忍ばせておくことで、MP3プレーヤとしてもボイスレコーダとしても活躍するので、非常に重宝しており、なかなかいい買い物であったと思っている。


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