#331 岳父のPCを更新(中編)

2012/03/07

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 Windows95で電話回線接続だった10年来の岳父のPC環境の更新を任され、とりあえず光回線の契約を依頼したのが前回の話

 というわけで次はPCの更新である。実は岳父に譲ったデスクトップのPCは、本宅が狭い関係もあり、本宅とは数百メートル離れた別宅に置いてある。岳父は毎日一度、メールのチェックのために別宅を訪れ、電話回線でメールの送受信をするということをずっとやってきていたのである。さすがにそれはいい加減面倒なので、妻からは通信回線は本宅に引き、本宅でPCが利用できるようにしてほしいと言われていた。

 ということであれば、狭い本宅に置けるように、ノートPCにした方がよさそうである。家の中では多少場所を移して使うであろうが、外に持ち運んで使うことはないようなので、携帯性はさほど重視しなくてよい。また、岳父もある程度高齢なので、あまり字が小さくならないよう、画面はある程度大きい方がいい。

 そういったボリュームゾーンのノートPCというのは存外安いもので、DVDマルチドライブがついていても、3万円代で買えてしまったりする。ただし、OSは今やほとんどWIndows7のものしかない。私が数年前にPCを購入したときは、これまで使ってきたソフトの互換性を考えて、かろうじてWindowsXPのものが買えたのだが、もはや近々サポートが切られるこのOSのものをあえて選ぼうとすると、7万円くらいのものがわずかにあるだけだ。倍額以上かけて古いOSのモデルを買うのも今更という気はする。

 今回機種選定で一番悩んだのはそこのところで、具体的には、古い会計ソフトが新しいPCで動くかどうかというところであった。調べたところ、最近のPCはほとんどが64bitのWindows7のHomeEditionだが、これだと古いソフトの互換性はあまり期待できない。32bitのWindows7のProfessionalのものがあり、これだとXPモードなるものが使えるので、古いソフトの互換性もある程度担保されるかもしれない。

 以上の条件を満たすものとして購入したのはlenovoのE420で、このほか屋内で場所を選ばずネット接続するための無線LANルータと、コードレスで接続するBlueToothマウス、それとWindows7の解説図書をあわせて、トータル3万5千円ほどであった。

 購入したPCは、回線工事の日に引き渡すとして、それまでは私のところで預かりセットアップをすませる。PCは岳父専用のものになるので、アカウントは一つでパスワードも設定しない。心配していた過去のソフトとの互換性だが、XPモードを導入せずとも、そのままの状態で、古い会計ソフトも含め、とりあえず問題の生じたソフトはなかった。

 ソフトのほか、私がこれまで撮ってきた息子の写真や動画、つまり岳父の孫の写真や動画をいくつかPCに入れておき、壁紙でスライドショーされるようにしておいた。

 ちなみに購入したPCにはマニュアルらしいマニュアルがほとんどついてきていない。最近はマニュアルはオンラインで参照くださいということのようで、それはそれでコスト削減にも繋がって合理的なのかもしれないが、PC初心者にとってはそれではちょっと不親切であろう。ということもあって市販されているWindows7の解説書もあわせて買った次第である。何しろ私にとっても実はWindows7のPCのセットアップは初めてのことなのだ。大筋はこれまでのWindowsと同じとはいえ、細かいインターフェイスや設定はやはり従前とは変わっており、私自身も勉強が必要である。それにしても、Windows95の次がいきなりWindows7というアップグレードをする人は、日本中探してもそうはいないだろう。

 ともかくPCも準備できたので、あとは回線工事と引き渡しである。(続く)


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