#318 ネットでバックギャモン

2011/03/01

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 ことの起こりは、6歳の息子が「ねえ、バックギャモンってどうやるの?」と訊いたことだった。

 私の使っているWindowsXPのメニューをたどってプログラム>ゲームと辿ると、その中にいくつか「インターネット○○」と言ったゲームが並んでいる。たいていは2人ないし4人で遊ぶカードゲームかボードゲームで、起動すると、zone.comというサーバを介して同じように接続している相手を見つけて、対戦ゲームをさせるというものである。

 このうち、6歳の息子にもルールを教えやすいのはリバーシ(オセロ)くらいのもので、これは私が手ほどきしてやったら、そこそこインターネットの対戦相手でも互角に戦えるくらいになったのだが、今度は同じ並びにある「インターネットバックギャモン」というのを見つけ、冒頭のように私に訊いてきた次第である。

 とは言うものの、実は私も訊かれるまで、バックギャモンがどういうゲームかということを知らなかった。のだが、子供の疑問には面倒がらずに応えてやるのが親の務めというもの。インターネットで早速調べてみたら、すぐに遊び方が分かった。便利なものである。詳しい説明は日本バックギャモン協会のRulesに譲るとして、大まかには、以下のようなルールで行うゲームである。

 オセロと違ってサイコロを振るので、出目の運不運に左右される部分もある。しかし、全く運次第かというとそうでもなく、サイコロの目の出方によって、相手の出方を窺いながら、動かす駒を選択し、相手の動きを防御しながら、いかに自分の駒を効果的に進めていくかという戦略も必要になる。ゲームごとに戦型は大きく変わり、取るべき作戦も臨機に変更していく必要があり、なかなか奥が深いのである。ルールを覚えて1週間ほどで、すっかり嵌ってしまった次第である。

 バックギャモンの起源は諸説あるものの、メソポタミア文明まで遡れるという説もあり、日本には飛鳥時代に伝来し、盤双六として親しまれ、源氏物語や徒然草にもその記述があるというから、相当に歴史のあるゲームである。が、なかなか日本では「名前くらいは聞いたことがあるけど、やり方はよく知らない」という程度の知名度なのではないだろうか。

 とは言え、冒頭にも紹介したとおり、そこはインターネットの時代。ネットを通じて探せば対戦相手はいくらでもいる。憶えたばかりのルールで対戦を挑み、もちろん最初のうちはコテンパンに負けてしまうものの、上級者の戦術を学ぶことで、どうにか基本的な戦術は身についてきたのではないかと思う。ちなみに、インターネットリバーシだと、相手はほとんど日本人(日本語)だったりするのだが、インターネットバックギャモンの場合はさまざまな言葉の相手と対戦できるのが面白い。

 もちろん、フリーで出回っているソフトを使えば、コンピュータ相手に対戦することもできる。Windowsのものももちろんあるし、今となってはスマートフォンのOSとしてはマイナーになってしまったWindowsMobile用のものも、海外のソフトをあたると見つけることができるので、インストールして通勤時間中にちょこっとやったりすることもできる。参考になりそうな書籍はあまり出回っていないのだが、日本バックギャモン協会というところが出している「バックギャモン・ブック」という本に、ルールや基本的な駒の動かし方、サンプルゲームやテクニックなどが詳しく書かれている。

 少しやってみるとルールは比較的簡単に理解できるし、それでいてなかなか奥が深いゲームでもあるので、是非、パソコンやインターネットを使って挑戦してみてはいかがだろうか。そのうちネット通じて対戦することもあるかも知れない。


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