#297 スマートフォンと遊ぶ(通勤編)

2009/05/27

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 2GbyteのmicroSDに山ほどデータを入れているので、アドエス一つあれば通勤途中など、出先でもほとんど退屈することがない。今回は電車の中など、通勤途中でのアドエス活用を紹介する。

 まずはテキストデータ。使いやすいテキストエディタが多数公開されており、その一つをインストールして、快適にテキストデータの一覧や編集ができる。私が愛用しているjotというエディタは、キーストロークで現在の日付を簡単に入力できる。日記や出納帳をこまめにつけているので、それらの入力が非常に楽にできるのは非常にありがたい

 テキストデータの一つに、青空文庫のデータがある。これのテキスト版は、なるべく原典の通りに再現するため、ルビなどの情報が一定の規則で記録されている。これらはテキストエディタでも閲覧できないことはないが、専用のビューアを使えば、ルビなどもきちんと再現するほか、縦書き・横書き、行間やフォントの大きさなどを好みに合わせてカスタマイズできるので、より快適に閲覧できる。

 また、Internet Explorer や Operaなどのブラウザがあるので、当然ローカルに保存したHTMLファイルも閲覧できる。自身のサイトや気に入ったサイトのオフラインデータを保存して、暇暇に閲覧したりしている。

 その他、Word、Excel、PowerPoint、PDFなどのデータも、それぞれ表示したり、場合によっては簡単な編集ができるアプリケーションが標準で備わっている。メールに添付されたこれらのファイルもアドエスで確認できるのは非常に助かる。

 アドエスで扱えるファイルは文書ファイルにとどまらない。800×480のディスプレイで、画像データや動画データも表示可能だ。特に画像データは、前回も紹介したように、4万枚ある写真データをVGAサイズに圧縮して日付ごとに分類して保存してあり、どのデータでも容易に閲覧できる。昔の話に花が咲いたときなど、その時の写真を見せることで、とても盛り上がる。microSDの容量の4割以上を占めるデータだが、これはなかなかはずせない。

 音楽データの再生も可能だ。下部にあるコネクタとヘッドフォンを、変換コードを介して接続するか、または専用のヘッドフォンを接続すれば、mp3プレーヤとしても利用することができる。ともかく、パソコンで扱えるファイルの大部分がアドエスでも利用できる。

 よく使うアプリケーションは、アドエスのデスクトップとも言えるToday画面に表示させておくことで、便利に閲覧・起動することができる。Today画面には、メールや通話の着信状況、スケジュール、各ドライブの使用状況、起動中のタスク、よく使うアプリケーションのアイコンなどを表示させており、必要な情報にすばやくアクセスできるようにしてある。

 中でも、通勤の際に非常に重宝するのは「NextTrain」というソフトのWindowsMobile版である。これは、駅の時刻表をあらかじめ入力しておくと「次の列車」をリアルタイムで表示してくれるソフトである。時刻表のデータは、駅前探検倶楽部などからダウンロードして、NextTrainの形式に変換してくれるツールが別にある。私は通勤や私用で良く行く駅のデータをあらかじめ登録し、乗り継ぎの際に便利に利用している。時間に厳しい場合など、次の列車の時刻を睨みながら、乗り換え時の歩く速さを適宜調節することができて、時間の節約になる。

 電車の中では、P-study systemというソフトでゲーム感覚で英単語テストをやっている。あらかじめ蓄えられた8000もの英単語の中から、難易度別に30問の問題が出て、日本語に相当する英語を4択で選択するというもの。間違えた単語は復習テストが2回繰り返されるなど、楽しみながらボキャブラリ・ビルディングできる。

 そのほか、通勤途中で使うという感じではないが、StellaTheaterPocketというソフトもよく使っている。これは、任意の時刻、任意の場所における星空(昼間も含む)を再現する星空シミュレータで、全点の26万個の恒星のほか、惑星、星雲星団や主要な彗星などのデータが入っていて、非常に精密な再現が可能である。星の見えない夜空でも、満点の星空に思いを馳せたり、昼間であれば単に太陽や月の位置を知るのにも役に立つ。もちろん、海外の星空にも対応しており、サモアに行った折には南十字星をはじめとした南天の星座の位置を探すのに役に立った。こちらはシェアウェアなのであるが、お金を払うに十分値するすばらしいソフトである。

 このように、標準の機能に加え様々なソフトウェアをインストールすることによって、いくらでも自分好みの環境を作ることができるのは、スマートフォンの最大の強みである。このようにすばらしいソフトウェアを作成・提供してくださる多くのプログラマに対して、この場を借りて心より感謝の意を表したい


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