#296 スマートフォンと遊ぶ(保存編)

2009/04/26

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 アドエスの内蔵メモリは、フラッシュメモリーが256MB、SDRAMが128MB。WindowsMobileのシステムファイルなどもその中に含まれるから、全部が全部ユーザーエリアというわけではないが、まあ、WindowsMobileにインストールする各種フリーウェアの類はそれほど大きいものではないので、この本体メモリだけでもそれなりのことはできる。しかし、より多くのデータを保存しておきたいという場合は、外付けのmicroSDに頼ることになる。

 今やすっかり携帯電話などの小型デバイス用外部記憶装置としてスタンダードな地位を確立したmicroSDであるが、このところはものすごい勢いで安くなっている。microSDの事実上の最大容量である2Gbyteのものでも、500円以下で売られるようになってしまったので、これはもうほとんど消耗品的な位置づけであり、使える機器があるのならば使わない手はない。

 そんなわけで、私も2GByteのmicroSDを勇躍買ってきて、とりあえずいろんなものを詰め込んでいる。まずは、HP200LXで使っていたCFにも入れていた、日常最も使うデータ(日記や出納帳や住所録)やこのページのネタ帳やメールログなど。これらはもともと256MbyteのCFに入れていたものだから、2GbyteのmicroSDに入れてもまだ十分空き容量がある。

 次に、かつての携帯電話にも入れていた、これまでに撮影したデジカメ画像などを縮小したものを入れる。昔の携帯電話では、解像度の関係で240×180程度の画像にしていたのだが、アドエスであればVGA(640×480)の画像も縮小せずに表示できるので、これまでの画像もこのサイズに縮小しなおしたものを作り直して保存する。

 しかしながら、実際にこれらのデータをmicroSDに入れてみると、思ったよりも容量を取っている様子である。それもそのはずで、FAX16の場合クラスタ数は最大でも2の16乗(=約65000)程度、クラスタサイズは32kbyteになるので、それ以下の大きさのファイルであっても1ファイルあたり最低32kbyteを消費し、最大でも約65000個しかファイルを入れられない。十分多いようにも思えるが、私がこれまで撮影してきた写真データだけでも4万を超えるので、これらをすべて入れると使えるのは残りあと2万程度ということになる。また一方で、テキストファイルなどは32kbyteに満たないファイルも多く、これらをたくさん入れているとあっという間に使える容量が目減りする。

 なんとかこの辺のところを解決する一つの方法として、これらの細かいデータは、アーカイブにして一つの大きなファイルとして保存するという方法を取ることにした。もちろん、参照する際には、解凍しなくてはならないが、幸いにしてWindowsMobileにはzipファイルであれば展開して表示する機能があるので、画像ファイルなど編集する必要のないファイルについては、日付ごとなどのまとまりでzip形式で保存しておけば、効率よく保存することが可能である。

 ところが、Webを徘徊していると、実はアドエスはFAT32でフォーマットしたmicroSDでも読めるらしいことが判明した。それであれば、クラスタサイズも総クラスタ数も心配する必要がないので、細かいファイルであってもアーカイブするなどの姑息な手段を使わずに遠慮なく保存できるし、動作させても特段遅くなったとかエラーが出るとかいうこともない。(むしろアクセス速度が速くなった気もする。)ちなみに、各種フリーソフトの類は、microSDなしでも動作するように、極力本体のメモリにインストールしている。

 そんなわけで、これを書いている現在、アドエスに入れたFAT32フォーマット2GbyteのmicroSDには、先に述べたデータのほか、アドエスのマニュアルのPDFファイルやフリーソフトのアーカイブなど、かれこれ6万近いファイルをほおりこんで、なお500Mbyteほどの空き容量がある。多分これから写真データが増えたりしてくると、やや手狭になってくるかも知れないが、場合によっては写真データだけ別のカードに入れるとか、いっそドライバを入れてmicroSDHCに対応させることも検討するかも知れない。


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