#294 スマートフォンと遊ぶ(設定編)

2009/03/03

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 そんなこんなで新しく入手したスマートフォンにどうにかこうにか電話帳データを移行して、ようやく電話としてまともに使えるようになってきた。ここからいろいろと設定をして、使いやすいものにしていきたいところである。

 今や携帯電話のもう一つの機能として、もしかしたら電話よりも頻繁に使われているかも知れないメールであるが、もちろんアドエスにもその機能はある。ただしアドエスの場合、機能強化と互換性の関係からか、複数のメールソフトが標準でついておりいささかややこしい。

 一つはOutlookメールというもので、これはパソコンにおけるメールソフトと思えばわかりやすい。メールアカウントは別に用意し、利用者はそのアカウントがあるメールサーバにアクセスして、メールの送受信を行うというものだ。更に、PC上にインストールしたOutlookと同期を取ることができるようになっている。ただし、メールサーバとのやりとりにはデータ通信料が発生する。

 もう一つのW-ZERO3メールの方は、Willcomのサーバに接続してメールのやりとりを行う。メールアカウントはオンラインサインアップによって新たに入手することができ、ウィルコム定額プランを使えば、このアカウントによるメールの送受信は無料になる。

 私がメインで使うことにしたのは後者である。具体的には、普段利用しているNIFTYのメールについて、W-ZERO3のアドレスに転送設定をしておき、NIFTYのアドレスに届いたメールをアドエスでも参照できるようにする。メールの返事は、急ぐ場合はアドエスからも出すが、急がなければPC上でWebメール機能を使ってNIFTYのアドレスから出す。

 メールの受信は、一部分だけをダウンロードすることも可能だが、どうせやりとりにお金はかからないし、表示画面サイズも大きいので、メールの全部をダウンロードする設定にしてある。添付ファイルもよほど巨大なものでなければ無事に送られてくるし、画像やPDFやMS-Officeのファイルであれば、アドエスで参照することもできる。

 特に設定しなければ、内部メモリのある限りメールをストックしておくこともできるようだが、あまりため込むとメールソフトの動作も遅くなるので、一定通数に達すると古いメールから削除する設定にしてある。どのみち届くメールはほとんどPCのアカウントからの転送であり、オリジナルはPCにもメールサーバにも保存してあるので、ほとんど困ることはない。

 実はアドエスには、ショートメールというもう一つのメール機能がある。こちらはウィルコム端末どうしでのみ可能なメール機能であるが、直接相手の端末に即時に送ることができるので、うまく使えばチャットのようなことができるようである。まあ、ウィルコム定額プランにしていれば通話は無料なので、文字のやりとりをするくらいなら電話をかけた方が話が早いから、使う場面が今のところないが。

 アドエスの特徴としては、何と言ってもスライドすることで利用できるQWERTY横キーボードである。スペースの関係か、キーは4列配置でテンキーもないため、数字の入力はFn(ファンクションキー)を併用して入れるようになっている。長年愛用してきたHP200LXでの文字入力と同様、両手で持って親指でプチプチ入力するような要領である。PCのキーボードでの入力にははるかに及ばないが、携帯電話でテンキーを使って入力するよりははるかに早い。

 最近の携帯電話はテンキーでの入力を少しでも効率よくするため、予測変換というエンジンを使っている。これは利用される単語の頻度をもとに、全部を入力しなくても1文字入力することにその読みで始まる利用頻度の高い単語を候補としてリストアップしたり、入力した単語に続くと思われる単語や助詞をリストアップする機能である。確かに長く使うことで打鍵数を飛躍的に減らすことができるのだが、横キーボードで入力する場合はPCの場合と勝手が違ってかえって邪魔くさく感じる場合もあるだろう。

 予測入力を有効にするかは設定によって変更できるのだが、パターンとしては、テンキー入力の時だけ予測変換を有効にしたいという場合が多い。フリーソフトの中には、横キーボードの時だけこの予測変換を自動的にオフにしてくれるものもある。さすがに多くの人に愛用されているだけあって、このように痒いところに手が届くソフトがいっぱいあるのはありがたいことである。


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