#259 ポイントカードを賢く使う(その3)

2006/05/27

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 前回いろいろな例を出して考察してきた結果をまとめておこう。

 そもそも多少穿った見方をすれば、ポイント制というものは、店側にしてみれば、本来値引きしても良かろうべき分をポイントと称して、お客に余計に現金を払わせるというものである。お客がポイントをせっせと貯めてくれた方が、店側は現金収入は多くなるし、顧客も囲い込めるからこそ、こぞってポイント制を取っているわけである。従って、ポイントを貯めるばかりで使わないのはまさに店側の思うツボにはまっているとも言える。買い物の時にポイントカードを提示した際、何も言わないとポイントを貯めてしまう店員に対して、いちいち「ポイント使ってください」というのは確かに煩わしいのだけれど、必要以上に店側に得になる取引をする必要は無い。

 また、クレジットカードによる支払いの場合は、ポイント還元率も若干低い場合が多い。このことからも、店側がいかに現金取引を望んでいるかがわかるというものである。デビットカードの場合は、現金払いとほぼ同じため、現金と同じポイントがつくのが一般的である。

 というわけで、どこの店でもこぞってポイント制を行っている昨今では、各店ともポイントカードにプラスアルファの機能をつけるなど、いろいろと便利なサービスを始めている。例えばビックカメラでは、少し前からネットショップでのポイントとの相互交換できるサービスを開始した。ビックカメラのネットショップでも、店頭と同様、商品額の原則10%をポイント還元してくれるので、持ち帰りが面倒な大型商品の買い物などをたまにしていたのだが、そのような買い物はそうそうあるわけではないので、貯まったポイントを使わないまま失効する心配があった。このサービスを利用すれば、ネットでも店頭でも共通で使えるため、ポイントをより有効に使うことができる。申し込みを店頭で書面で行う必要があり、更にWebでの手続きが要るなど、やや面倒なところはあったが、一度やってしまえば、ポイントの残高をネットで確認することもできて、便利である。

 一方ヤマダ電機では、少し前から不思議な機械を店頭に置くようになった。ヤマダポイントカードをこの機械に入れると、スロットマシーンのような画面が動き、100〜4000ポイントをつけてくれるというものである。最低でも100ポイントがつくので(というより、今まで10回以上やってみたが100ポイント以外ついたことが無い)、何度でもやれば理論上無限にポイントがつくことになるが、さすがにそこは制限があり、利用できるのは一日1回限り、そして、最後に1000円以上の買い物をしてから以降4回しか使えない。しかし逆に言えば、1000円以上の買い物をすれば最低でも400円以上もらえるのだから、積極的に利用する価値はある。

 この機械は、たまに別の機能を持つことがあり、あるときは、この機械を使うことで、その日に限りポイントの価値を150%にしてくれるというようなサービスをやっていた。例えば5万ポイントを持っている人は、その日に限りポイントで7万5千円の買い物ができるというようなサービスである。こうしたことがあると、普段はポイントを貯めておかない私でも、ポイントを貯めておけばよかったなーと思うことも無いではないが、必要の無い高い買い物をしても仕方がないと自分に言い聞かせて諦めるのが肝要である。


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