#244 その名はmusica

2005/04/12

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 数あるMP3プレーヤの中から自分が選んだのは、o'zzio musica UNOという機種(512Mbyte:白)であった。

 そもそもこの機種はPC DEPOTというところが独占販売しているオリジナル商品で、もともとは韓国製品のOEMのようであるが、一番の魅力は価格であろう。ダイレクトエンコーディング機能やボイスレコーディング機能がついて、256Mタイプの場合9970円、512Mbyteタイプでも13900円(2005年4月現在)というのは確かに業界最安値と言っても大袈裟ではない。

 大きさは31.0×81.0×14.5mmで、動作に必要な単4電池1本込みでも40gと比較的コンパクトであり、丸みを帯びた直方体のシンプルなデザインで、個人的には大変好みである。所々プラスチックの安っぽさは見えるのが、表面の加工は保護シールを剥がしても傷がつきにくくて良い。また、この手のプレーヤにしては珍しく、80×48ドット有機EL液晶を採用しており、暗いところでも表示が見やすい。

 対応フォーマットはMP3・WMA・ASFで、フォルダ管理に対応し、フォルダごとの再生や、各曲の冒頭10秒を連続して再生するイントロ再生などもある。5種類のプリセットイコライザのほか、5バンド調整のマニュアルイコライザも搭載している。

 こういった音楽再生機能のほかに、FMラジオ受信機能や、ボイスレコーダ機能も搭載している。ボイスレコーダについては早速試してみたが、少人数の会議であれば十分に使えるレベルで録音できる。音楽再生中でもボタン1つでボイスレコードができるのも便利。ICボイスレコーダに比べれば性能的には劣るのかも知れないが、私の使う範囲においては十分実用レベルである。

 Lineを使ったダイレクトエンコーディングも、MP3でダイレクトに記録できる。無音部分を検出してファイルを分けるAUTO SYNC機能もついている。ただしこちらについては、コンポで再生した音楽を入力して記録してみたところ、音質がいまいちであったり、ところどころ音のスピードが微妙に変わってしまうところもあったので、ちょっと残念。しかし、Line入力端子はヘッドホン端子にもできるので、デュアルヘッドホンとしても使えるので便利。

 なお、付属のインナーイヤーヘッドホンは、ヘッドホン部がやや大きくて耳が小さい人にはつらいかも知れない。2000円くらいで評判のいいヘッドホンに交換して使った方がいいかも知れない。

 本体はUSB接続可能であり、接続すればドライブとして認識してくれるのだが、USBケーブルの本体側のコネクタはやや特殊な形をしている。これについては、ダイソーのデジカメ用として売っているUSBケーブル(No,2とNo.8)が、このタイプと同じ形状をしているので、それで代用できる。特に巻き取り型のものはコンパクトなので、併用すればUSBメモリとしても使える。

 その他、マニュアルにはなぜか明記されていないのだが、歌詞表示機能も持っていたりする。タイムタグ(行頭に曲頭からの経過時間を[mm:ss]という形でつける)をつけた歌詞のテキストを、mp3と同名で拡張子をtxtというファイルで保存し、mp3ファイルと一緒に保存しておくと、再生の際に曲にあわせて歌詞を表示してくれる。日本語の場合は5文字×2行で10文字しか表示してくれないが、通常の曲であれば十分表示できる。例えば、英会話のスキットなどを表示するなど、いろいろ使えそうな機能ではある。

 自分の場合は通販で申し込んだら3日で届いたが、もともと数が出回っていないせいか、安いのでそこそこ人気があるせいか、通販でも店頭でも品薄状態のようである。また、OEMだからか、ファームのバージョンアップなどの様子も今のところなく、不具合があったときのサポート体制もいまいち不安である。が、一通りの機能がそこそこ実用レベルで使えて1万円程度というのは、個人的には非常にいい買い物ではなかったかと思っている。


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