#204 窓等打鍵近道入門

2002/08/28

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 Windowsが採用しているGUIは、ウィンドウやアイコンといったメタファを用いることによって、初心者にとってもその操作が直感的に分かるように(一応)なっている。しかし一方で、文書編集の際に文字入力を行う場合はキーボードを多用することになるため、馴れてくるとキーボードとマウスの間を手が往復することがかえって作業効率を落とす場合もある。しかしWindowsは、実はかなりの操作をキーボードで行うことができるようになっている。これらの機能を実現するためのキーストロークの組み合わせをキーボードショートカットと言う。これらは憶えるまでは難渋するが、一旦憶えてしまうと操作性が格段に上がるだけではなく、何かの事故でマウスが使えなくなった時にも慌てなくてすむ。今回は、憶えていて損はない利用頻度の高いキーボードショートカットをいくつか紹介しよう。なお、A+Bとは、AとBのキーを同時に押すことを意味する。

・Windows操作全般

 Windowsの場合、その名の通り複数の作業Windowsを同時に開く場面は多い、実際に作業をしているWindowをアクティブウィンドウを言う。これを切り替えるのには、作業したいWindowの一部やタスクバーをクリックしても良いが、Alt+Tabを押すと、作業中のWindowのアイコンの一覧が表示される。アクティブにしたいWindowのアイコンを方向キーで選択すれば、そのWindowsがアクティブになる。作業中のWindowの上部にはメニューが並んでいると思うが、メニュー項目に( )内でアルファベットで書かれていることが多い、これはAlt+( )でそのメニューが展開されることを意味する。展開されたメニューから方向キーで機能を選択すればよい。
 またAlt+SpaceKeyで、そのWindowの大きさを変えたり移動したりするためのコントロールメニューが表示される。メニューバーを右クリックするのと同じ効果がある。また、Alt+F4を押すと、作業中のWindowを閉じる(保存をしていない時は保存の確認が出る)。
 最近のパソコンのキーボードにはWindowsのロゴが入ったキー(以下Winと表記する)が左下にあったりするが、これはタスクバーにあるスタートボタンを押すのと同じ効果がある。またWin+Eでエクスプローラが、Win+Fで検索ダイアログが出るほか、Win+MですべてのWindowを最小化できる。

・ダイアログボックス関係

 Explorerのように、複数のダイアログボックスがあるような環境では、Tabキーでアクティブな窓を切り替えられる(Shift+Tabで逆順にたどることができる)。

・ファイル関係

 ファイルの新規作成はCtrl+N(New)、既存のファイルを開くにはCtrl+O(Open)、編集中の文書の上書き保存はCtrl+S(Save)、印刷はCtrl+P(Print)である。パソコンやOSが何らかの理由で不安定な場合など、定期的にCtrl+Sを押す癖をつけておくと、いざというときに大変救われる。

・編集関係

 マルチタスクで複数のファイルを編集している時など、あっちの内容をそのままこちらへ、という使い方は最もよくある操作である。これらを実現するためにWindowsでは、クリップボードと言われるメタファとしての一時記憶を実装しているが、これを用いて、選択範囲を削除してクリップボードに保存する「カット(切り取り)」はCtrl+Xに、選択範囲をオリジナルに残しつつそのコピーをクリップボードに保存する「コピー」はCtrl+Cに、クリップボードの内容をカーソル位置に書き出す「ペースト(貼り付け)」はCtrl+Vに、ぞれぞれ割り当てられている。X・C・VはQWERTYキーボードの場合、最下段左側にこの順で並んでいるため、憶えやすく、またCtrlキーに近いので押しやすい。選択範囲に関連して、編集文書全体を選択する「すべてを選択」は、Ctrl+A(All)に割り当てられている。
 また、文章中のある表現を「検索」するのはCtrl+F(Find)に、その表現を別の表現に「置換」するのはCtrl+Hに割り当てられていることが多い。これらも利用頻度が高いので、憶えておくと重宝する。また、直前の操作を取り消す「アンドゥ」機能も今やほとんどのアプリケーションに備えられているが、これも大抵Ctrl+Zに割り当てられている。

 そうそう忘れるところであった。恐らく最も有名で、最もよく用いられ、多くの人が一番最初に憶える(必要に迫られる)キーボードショートカット。パソコンのリセットないしWindowsの強制終了(NT系ではWindowsのセキュリティダイアログの表示)を行うショートカットキーは、Ctrl+Alt+Delである。


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