#202 Windows2000をインストール

2002/07/30

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 そんなわけで、調子の悪くなったHDDに愛想をつかし、HDDを交換することを決めたついでに、不安定でしょっちゅう再起動を余儀なくされていたWindowsMeにも見切りをつけて、新しいHDDにはWindows2000を入れることにした、というのが前回の話である。

 そもそも前にも書いた通り、WindowsMeにはWindows95から引き継がれる16bitのアーキテクチャやシステムリソースの限界といったアキレス腱をかかえており、加えて過去のシリーズに比して無駄に機能を肥大化させているので、安定性に関して言えばこれほど悪いOSもないくらいである。

 現在Windowsは、もう一つWindowsNTから2000・XPと続くもう一つの系列があり、こちらの方は初めから32bitアーキテクチャを採用して、前者の系列よりは安定していると一般に言われている。しかし最新のXPにはアクティベーション機能が仇になって、まともに使えていたものがある日突然使えなくなるなど、よからぬ噂をいろいろ聞いている。ということで、今後もWindowsを使うつもりなら、まだしもまともなのは2000かも知れないと思った次第である。

 まず、パソコンのケースを開けて、空いているベイに新しく買ったIDEの内蔵HDDを設置する。中が窮屈なので、ケーブルやメモリ類はすべてはずしたのだが、それでもCPUファンがひっかかって装着ができない。たかがHDDの増設にマザーボードまではずすのは面倒なことだと一瞬思ったが、よく見ると、3.5インチのベイはネジ一つで丸ごと取り出せるようになっていた。ということで、取り出したベイにHDDを装着して、結線して再起動してみる。

 とりあえずHDDはちゃんと認識され、CDを入れるとWindows2000のセットアップが始まる。HDDの領域確保とフォーマットに時間がかかったが、ともかく無事にWindows2000はインストールされた。しかし画面はVGAの16色。見ればグラフィック関係に関しては標準VGAのドライバしかインストールされていなかったので、これについては、早速ドライバの更新を行う。これもさしたるトラブルもなく無事更新され、以前に使っていた広い画面が戻ってきた。

 その他の周辺機器についてもほとんどドライバが適切に選択され、MOやFDやCDも問題なく使えるようである。ただ、USBのカードリーダについては、ドライバが正しく組み込まれていないようだ。もともとドライバディスクがあるので、そちらをインストールしようとしたのだが、思うようにドライバが組み込めない。見たところ、そのカードリーダはドライバのインストーラを持っているのだが、このインストーラがインストール先をCドライブに決め打ちしているようなのである。

 実はよく見ると、新しいHDDはF〜Iドライブ(4パーティションに分けてある)になっており、その他のプログラムのインストールもFドライブにされているようである。どうも前のHDDを生かしたままインストールすると、前の環境(WindowsMe)とのデュアルブート環境になってしまうようなのである。

 で、ためしに古いHDDをはずしてみると、以前にHDDが故障したときと同じく、BIOS画面から先に進めなくなってしまった。HDDの調子が悪いから買い換えたHDDなのに、古いHDDに依存しているようでは意味がない。というわけで、すでにいろいろインストールしなおした後だったのだが、思い直して、今度は古いHDDを取り外してから、新しいHDDにクリーンインストールをした。今度はちゃんと新しいHDDがC〜Fドライブで認識され、無事インストールが終了した。しかる後に古いHDDを接続してみると、こちらの方もちゃんと認識して(CD・MOの後ろなのでIドライブになった)中身を見ることができるようになった。デュアルブートにはなっていないが、新旧どちらのHDD単独でも立ち上がるのは、事故の際に心強い。

 というわけで、新しい環境はまだまだ構築中ではあるものの、今のところは以前に比べてはるかに安定して動いている。アプリケーションがハングしてもOSまで不安定になることは滅多にないし、リソースの制限が事実上ないので、今後は存分に壁紙やスクリーンセイバー、ツールバーのアイコンなどを使うことができる。一部のソフトは使えなくなってしまったが、実用上ほとんど差し支えない。何よりリソースの残りを気にしながらいつ不安定になるかびくびくしながら使うよりははるかに精神衛生上良い。もとより、パソコンのOSというものは、かくあって然るべきはずなのであるけれども。


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