#143 次のデジカメはどうする?

2000/11/14

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 前回の話。愛用していた最初のデジカメ「DimageV」の調子がいよいよわるくなったので、この機会に買い替えようと思うのだがさて何にしようか、という話。

 ところで先日弟夫婦に長男が誕生した。兄としては何か誕生祝いを贈ってやらねばなるまい。何がよいかと弟にメールで尋ねたところ「ベビー用品などは色々もらったので間に合っている。写真を撮るのにデジカメなど欲しいところだがいくらなんでも高いよなあ…」などと思わせ振りな返事が帰ってきた。うーむ確かにデジカメはちと高いなあと思ったのだが、本人が欲しいと言うなら買ってあげればと妻に言われ、奮発して買ってやることにした。

 新宿へ立ち寄った折り、西口の電気街を徘徊して探す。ごついカメラは携帯がうっとうしくなってそのうち使われなくなってしまうだろうから、予算の範囲内でなるべくコンパクトなものがよかろうと考え、当初は富士フィルムのFinePix1500を考えていたのだが、1500には光学ズームがついておらず、できれば光学ズームがついている方がいいなあと考えると、FinePix1400zがお勧めと店員に言われ、迷った末結局1400zを購入した。

 ただ1400zには、キャンペーン中とかでUSB接続ケーブルはついていたものの、記録媒体(スマートメディア)や充電池充電機などの類いが一切附属していない。(附属品はアルカリ電池2本だけである。)すでにデジカメを持っていて、これらの附属品をすでに持っているという人ならいいのだろうけど、初めてデジカメを買った人は、結局これらの附属品が不可欠ということに気付いた時は、なんか騙された気分になるんではないだろうか。ということで、充電池や充電器やスマートメディアも一緒に買うことになった。おかげで結果的には結構予算をオーバーしてしまったが。

 迷った末に買った1400zではあるが、使用感はなかなか良い。やはり光学3倍ズームはフレーミングの自由度が高いし、気になるシャッター反応速度も、AFロックしたあとなら割とタイミングを逃さず撮れる。まあ自分で持つにはちょっとごついのが気になるところだが、重すぎるということもないし、そこそこ手軽に持ち運んで撮れるという意味では合格点だ。本人も結構喜んでいたので、よい買い物であったと言えよう。

 最近のデジカメの売れ筋は、コンパクトかつ軽量なものらしい。その証拠に、ソフマップのデジカメ月間売れ行きランキングでは上位2位3位にCanonのIXY DIGITALや富士フィルムのFinePix40iなどの、本体重量200g以下というものが並んでいる(ちなみにFinePix1400zは6位だった)。ちなみに1位が高木産業のPDC-35(35万画素)というところからしても、いかに客が画素数より携帯性に重きを置いているかがわかる。デジカメは現像代を気にせずとにかく手軽に撮れるところが利点だから、持ち運びが苦にならない小型軽量なものがもてはやされるというのも頷ける。

 IXY-Dや40iがコンパクトであるという点は認めるが、私には200万画素5万円超のデジカメなんて必要ない。A4大にプリントして「こんなに綺麗ですよ」なんて宣伝してるけど、実際デジカメの画像をA4大に印刷する用事なんて年に何回もない。たとえあったとしても、それなら普通の銀塩カメラで撮った写真を4ツ切りくらいに延ばしてプリントした方がはるかに綺麗だ。200万画素でばしばし撮っていたら、保存しておくストレージ代だって馬鹿にならない。第一デジカメはシーズン毎に新しいものが出ている状態で、一年もすれば陳腐化してしまうことは目に見えている。少なくとも私はそんなものに5万円もかける気がしない、というのが正直なところだ。

 とは言え35万画素以下のオモチャのようなデジカメでいいかというと、フラッシュや液晶モニタがなかったり、電池の持ちが悪かったり、メディアが交換できなかったり、色がはちゃめちゃだったりで、結局はあんまり使えない、ということになってしまう。

 メガピクセルなんて必要ないから、重さが200g前後で、胸ポケットに入って、動作速度が早くて、色味がよくて、暗いところでも撮れて、操作性やホールド感がよくて(要するに銀塩コンパクトカメラの普通の性能を備えていて)、それで値段が3万円以下のデジカメが欲しい、というのは贅沢な願いなのだろうか。

 と思っていたのだが、先日思いがけず掘り出し物を見つけてしまい、目出度く2代目デジカメを購入したのだが、この話は次回に。


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