1999/05/21
ともかくそういうわけで、狙いのプリンタはH社のGraphilシリーズと決まった。ちなみに現在流通しているGraphil(DeskJetシリーズ)で、A4まで対応の個人ユースをターゲットにした商品には、DeskJet710C・880C・895Cxiの3種類がある。主に違うのは印刷速度で、メーカー公称だと、この順で6ppm・8ppm・10ppmのモノクロ印刷速度であるという。ppmとはpage per minuteのことで、1分間に印刷できる枚数のことである。とすると、最高機種895Cxiでは1枚6秒で出力可能ということで、これはいくらなんでも無理なんではと思わせるほど速い。事実だとすればモノクロレーザープリンタ並の速度である。
で、当然のことながら印刷速度が速い程値段が高い。標準価格は、やはりこの順で32,800円・44,800円・56,800円となっており、ちょうど12,000円ずつの差になっている。要はプリント速度と価格を天秤にかけて、自分に合ったものを買えばいい。
実際このシリーズの中で一番売れているのは中間に位置するDeskJet880C(以下880C)である。ちなみにN社が販売しているPICTY900というプリンタがあるが、これはH社がOEM(Original Equipment Manufacturer:他会社で別ブランドとして販売される元の製品を作っているメーカー)となって作られた880Cの同等品である。中身が一緒ならどちらを買っても同じ様なものだが、なぜかインクなどの消耗品はN社のものの方が高いらしい。
どちらでも構わないけどともかく880C(もしくはPICTY900)を買うつもりで、あらためてパソコンショップを見て回ったが、だいたいどこでも32,800円というのが現在の実勢価格らしい。同じ価格で買うのならば、ヨ○バシカメラやカメラのド○などの店で10%のポイント還元でもつけてもらった方が消耗品の一つも買えそうなものだし、そうしようかと思っていたが、もっと安いところはないだろうかと、Web上の\パソコン価格情報\というページで調べてみると、4月末の時点で、秋葉原のとある通信販売・卸売りショップで27,800円で販売しているとの情報があった。
買うものは所詮工業製品であり、どこで買ったところで中身や品質に変わりがあるわけでないので、少しでも安く買えた方が得である。そして直接行って商品を購入できる店ならば、持ち帰りが多少面倒でも、送料や送金代がかからない分、通信販売で購入するより安あがりで安全である。GW中は東京に滞在するから、筑波に戻る時にでもその店に寄って買うことにしよう、と考えた。
というわけで、GWが明けた5月6日に筑波に戻る折、いよいよ880Cを買うべくその店に寄ってみたのだが、年中無休のその店が、たまたまその日は棚卸しということで開店が15時半となっていた。その時は時間が惜しかったので、この際他の店で買おうかと思い、店頭のパソコンでWebにアクセスし再び\パソコン価格情報\を調べたら、もう情報が変わっていて、開店を待っているその店にはもう880Cの在庫がなくなっていたことが判明した。在庫のある店で一番安いところの中では、その時点では28,800円になってしまっていた。というわけで、結局この日は880Cは買わずに帰ってしまった。
最初の店に880Cが入るのを待っていたのだが、その後その店にはいつまでたっても880Cが入らず、そのうち別の店で、上位機種の895Cxiが33,800円で売っていると言う情報も入ってきた。こうなってくると、大して価格差もないし、上位機種の方がいいかなあなどと思いはじめる。しかしその後は、なかなか店の開いている時間に秋葉原に行く機会がなく、そうこうしているうちに、その店の895Cxiも在庫がなくなってしまった。
こういった安売り情報は、うかうかしているとどんどんチャンスを失ってしまうものだと悟り、迷っていてはいつまでたっても安く買うことはできないと思い直して、改めて880Cを販売している店を、第2・第3候補くらいまで出して、それらの店のWebPageを見て検討した。その結果、大阪のとあるショップが、880Cを29,000円ながら、送料無料で通信販売しているとわかり、メールで注文を出した。
注文を出して2日後に受注した旨のメールが入り、それを確認して銀行から税込み商品価格30,450円を振込み手数料630円をかけて送金する。問題は通信販売の場合、たとえ相手が早く送ってくれても、自分自身が独身で昼間は家にいないので、荷物が届いても直接受け取れない懸念があることだ。その時は運送会社に電話して、日を改めて夜間に届けてもらう必要がある。果たして、件の880Cは、たまたま私が仕事から帰宅して5分後にタイミング良く届けられた。
というわけで、1ヵ月ほどあれこれ検討した結果、ようやく個人のプリンタを入手した。次回はプリンタ購入顛末記の最終回。購入した880Cのインストールと使用レポートをお届けする（まだあるのかよ）。