△ 不等辺ワークショップ第62回 (2008/11/24)


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 写真 進行役を務めた林です。11月24日のワークショップをレポートします。まだ11月ですが、年内のワークショップは今日が最後です。もう2008年が終わりなんだなぁ。写真 早いなぁ。今年はワークショップを7回やりました。例年と比べるとちょっと少ない。来年は年10回が目標です。今年もおかげさまで忙しく、慌しく、ばたばたと時間がすぎました。私は芝居をたっくさん観ましたよー。せっせと劇場に通いました。いま手帳を見て数えてみますと、1月から11月までに小劇場の作品を中心に約100本。高校演劇の作品は約150本。合わせて250本です。11ヶ月で250。いやぁ、我ながらよく観たなぁ。もちろん世の中にはもっとたくさんご覧になる方もいるでしょう。でも私はこの数字を誇りに思いたいです。インプットなければアウトプットなし。250本の観劇から得たものを、来年のワークショップに活かします。2009年もよろしくお願いします。

 写真 さて。ワークショップ当日です。椎名林檎を聴きつつ、会場でみなさんをお迎えします。今日は朝から雨模様だし。寒いし。風邪も流行っているし。3連休の最終日だし。せっかく一年の最後だのに、今日は条件あんまり良くないねー。写真 そんななか8名の方々がご参加くださいました。ありがとうございます。ジャグリングの際に考えたニックネームは、デスケ、ガンマン、ワイマール、ゴーキャ、アンゼン、ブットビ、ジミタリ、ナカジ。そして進行役の私はマシター。アシスタントの柴田さんがジーン。こう、カタカナで書くと味わいがあるなぁ。「ユタとふしぎな仲間たち」みたいだね。これらのニックネームは各自の「好きな映画」をもとに考案されたものです。言葉がもとの映画と完全に切り離されて見えますよね。つながりが見えん。私なんて挙げた映画は山崎まさよし主演の「月とキャベツ」ですよ。それがどうして「マシター」になるのか。この飛躍が素敵なのさー。ちなみにみなさんがどんな映画を挙げたのか、記録を残していない! これ、やりながら黒板に書いていけばよかったですね。対策発見。

 写真 何かについて話す。これが今回のメインのゲームです。前回のワークショップで初めて試して、今回が2回目です。あるお題について3名で話の輪を作る。他のメンバーはお題が何であるかを推察する。そして察しがついたら話の輪に加わるというもの。話すことよりもむしろ人の話を聴くことが大事です。用意したお題は「約束」「ウソ泣き」「プチ整形」「KY」の4つでした。やりながら色々なアイデアが思い浮かびます。ゲームそのものの改良案です。もっと芝居仕立てにしたりね。写真 始まりの会話を3名ではなく2名にしたり。あるいはモノローグで始めたりとか。このゲーム、もっとおもしろくなると思うんです。来年への宿題にします。たしかにクイズゲームの側面もある。けれど当たる外れるよりはむしろ誤解があったり、言葉の裏を読んだり、会話が思わぬ展開をしたりといった部分をもっと楽しめるように。演劇ワークショップにふさわしくね。さらに自分のコミュニケーションスタイルを振り返るきっかけになれば、なお素晴らしい。考えよう考えよう。あともっと洗練されたゲーム名も。『何かについて話す』じゃ、ねぇ…。素朴すぎるというか。

 写真 今日の最後はKYです。たしか今年の2月のワークショップでもこれをやっています。2008年は『KY』に始まり『KY』に終わるんだなぁ。写真 4人グループで、KY的な人物を含む短いシーンを作ります。場所もキャラクターも設定は自由です。10分で作って1次発表。今回のキモはここからです。そのKY的な人物の言動や行動はそのままでありながら、それがKYにならないようなシーンに改変する。つまり周りの空気のほうを変えてしまう。この作り変えの作業がシーンをいっそう豊かなものにしましたねー。2次発表はグロテスクでありファンキーであり。「いまここで越後湯沢だなんて言ったらものすごいKYだ」とか、1次発表を観ているからこその楽しみもありました(あそこは池袋じゃなくてゼッタイ越後湯沢でしたよ)。作り変えをした後のほうが、きっと観ていて「KY」ってなんだろうと考える契機になりやすいんじゃないかな。作り手にとってもそうか。「KY」という言葉そのものはもう旬をすぎた感がありますが、KYという事実?現象?はなくならない。演劇作りの天然素材ですね。来年もワークショップでたぶん取り上げるでしょう。

 写真 ご参加くださったみなさん、お疲れさまでした。ありがとうございました。アシスタントは柴田愛奈さんです。柴田さんは劇団銅鑼の女優として、忙しく活動なさっています。柴田さん、丸一日お付き合いいただいてありがとうございました。感謝感謝。ファミレスでの振り返りが楽しかったなぁ。またぜひご参加ご協力くださいね!

 写真 今回はいつもとちがって、走り回ったり大きな声を出したりという遊びをあまりやっていません。それはもちろん考えがあってのことだったんですが、やったほうがよかったですね。次回はもっともっと遊ぼうと思います。最初に『銀一』をやるか『フルーツバスケット』をやるかでも、きっとその後の雰囲気がずいぶん変わってくる。構成って大事だなぁ。2001年2月にこのワークショップをスタートして、これで丸8年です。次回から9年目に突入します。8年間どうにかこうにかやってきて、知らず知らず私は、ワークショップをすっかりわかったような気になっていました。写真 いやぁ、まだまだですねー。むしろこれからだ。初心に返って再出発です。次回は年明け1月11日(日曜)を予定しています。「俳優を目指さない演劇ワークショップ」です。多くの方からのお申し込みを楽しみに待ちつつ、私は年を越したいと思います。みなさん、よいお年を。来年もどうぞよろしくお願いします!

 不等辺△劇団WS管理部 林成彦(はやしなるひこ)


★アンケートより

写真 ○とても楽しく過ごしました。
○初対面の人も少なくない中、みんなで和気藹々と楽しめてよかったです。
○初めて参加したときもそうでしたが、参加者が和みやすい雰囲気を作っていく進行だと思いました。
○遊びながら頭の体操ができた感じでスッキリした反面、ちょっと疲れました。
写真 ○体を動かすのも良いですが、頭を使うのも新鮮で良かったです。(脳トレみたいで楽しかったです)
○あいさつを”しりとり”でする時、うっかり”ん”で終わってしまい、とても後悔しました。
○宇宙人のゲーム! 証言を積み重ねて推測していく過程は推理小説を読むようでした。
○「ウィンクキラー」→「宇宙人のゲーム」、は分かりやすい。テーマ当てもおもしろい。
○「何かについて話す」。入っていくとは思わなかった。ので良かった。これを使ってお芝居作れるんじゃないかと思った。
○最後の小劇がおもしろかったです。演じるっておもしろいです。
○最後のKYを題材にした演劇が良かったです。
○グループで作るのって難しい。クリエイティブなアイデアを発展させる仕組みがなんかないものでしょうかね

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