トップページ > ページシアター > 背中のイジン > プロローグ|初演版 【公演データ】
暗転中に大正時代の音楽がかかり字幕とナレーション。
『大正時代』今から百年程前。
激動の明治と昭和の狭間に、短くも華やかな時代があった。
大正浪漫、デモクラシー、大正文化の花咲くこの時代に、
野口英世と並び世界的に名を知らしめた医学界の偉人がいた。
『瀬名周作(せなしゅうさく)』
彼は二十代にして数々のワクチンや医療器具等を作り出し、
医学の進歩に多大な貢献をした天才であった。
が、大正十一年六月。不慮の事故により他界。
志半ばであった彼の死を誰もが惜しんだ。
彼はまた、近代の偉人には珍しく、肖像画や顔写真が一切残されていなかった。
わずかに残された彼の写真は、全てが背中向きであった。
舞台中央にゆっくりとサス。背中向きの周作が立っている。わずかに振り向き、帽子を上げると
ゆっくり暗転していく。音楽がかかり
オープニング映像。
字幕『不等辺さんかく劇団プロデュース公演2024』
大正時代の浅草十二階の影絵からスカイツリーの影絵に
タイトル『背中のイジン』
(作:松本じんや/写真:はらでぃ)