△ 「インヴィジブル・ファイア」シーン8


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照明が変わるとツイッター35丁目エリア。御厨が走り抜ける。

御厨 「うおおおおおお!」

上底、瀬名、里子、麻耶、めぐみが、それぞれ違うハケから現れる。

麻耶 「あぁ…なんかもはや可哀そう…」
めぐみ 「誰か来ました!」写真

スマホを持った大久保が走り出て来る。

大久保 「おいおい、どうなってんだこれ?!まさかアカウント乗っ取られた?!」
めぐみ 「この人、ツイッターで批判されているようです。」

大久保の近くに火が上がる。

大久保 「うわ!」
麻耶 「火がついた!」
大久保 「これじゃ僕が嘘つきみたいじゃないか!」
里子 「こっちにも火が!」
大久保 「まずい!まずいよ!どんどん批判が増えていく!」
瀬名 「火がどんどん広がる!」
大久保 「やばい!炎上だ!どうしたらいいんだ!!」

サイレンが鳴る。

めぐみ 「サイレン?」
瀬名 「妖気の数値が上がりました!」

せんたが飛び込んで来る。

上底 「消防士だ!こいつか?」
せんた 「発見しました!救助開始します!」

せんたが大久保に駆け寄る。らくすけ登場。

麻耶 「あ!こっちからも一人!」
らくすけ 「放水開始!!」
せんた 「お怪我はないですか?!すぐに助けます!」
大久保 「あ、あなたはまさか…」
せんた 「第七消防隊です!」
里子 「名乗った!間違いない。」
大久保 「た、たすかった!」

めい登場。

めぐみ 「こっちからも来ました!」
めい 「せんた!こっちはまかせて!」
せんた 「めい!らくすけ!頼んだぞ!」
めい・らくすけ 「ガッテンだ!」

せんた、大久保を避難させようとする。突然、御厨が飛び込んで来る。

御厨 「おわあああ!」
めぐみ 「御厨さん!」
瀬名 「大丈夫。見えませんから。」

御厨、せんたの前で止まる。

御厨 「おっと止まった。おお、なんだこうすりゃいいのか。」
麻耶 「あれ?急にコントロールできるようになった?」

せんたも何かに気づいたように止まる。

せんた 「ん?」

せんた、すぐに大久保をつれてハケる。御厨、らくすけをジロジロ見る。

御厨 「確かに漆って字が書いてあるな。」
らくすけ 「ん?」

御厨、めいもジロジロ見る。

御厨 「お、こっちは女性だぞ。」
めい 「ん?」
めぐみ 「なんかこれ、気づかれてる感じしません?」
瀬名 「あり得ません。」
らくすけ 「めい。何か匂わない?」
めい 「匂うよね?でもそんなはずは…」
御厨 「匂うとか言ってるぞ。」
上底 「加齢臭じゃない?」
御厨 「え?」

御厨、自分の匂いを嗅ぎながら消防隊から離れる。せんたが帰ってきて消火を手伝う。

麻耶 「一人戻って来ました!」
せんた 「要救助者は無事に避難させました!消火手伝うぜ!一気に消すぞ!」
めい・らくすけ 「おっしゃあ!」写真
めぐみ 「真ん中の消防士、誰かと通信してましたよね?」
上底 「指揮官がいる?」
御厨 「消防隊は4人って事か?」

すぐに鎮火する。

めい 「よし消えた!」
せんた 「35丁目、無事に鎮火しました。」
めい 「ん?あれ?」
せんた 「どうした?」
めい 「せんた、匂わない?」

御厨、隠れる。

せんた 「あ、そう、さっき俺も匂いを…いや、まだ匂う。」
めい 「この匂いって…」
せんた 「ああ、これは…」
めい 「ちょっと待って!やばい!別の匂いが!」
らくすけ 「これはこないだの魔族!」
里子 「魔族?エミリさんセンサーは?」
瀬名 「すみません!魔族のデータはありません!」
めぐみ 「誰か来ます!」

愛が登場。

せんた 「やっぱりこないだの魔族だ!」
里子・麻耶・上底 「愛ちゃん?!!」
御厨 「なんで石倉の娘が?!」
せんた 「姫!また魔族が出ました!」
めぐみ 「姫?」
「その姫っていうのが、父の居場所を知っているのね。」
めい 「しつこい奴だなあ。」
「姫に会わせなさい!」
らくすけ 「無理だよ。俺たちも会えないんだから。」
「ウソつかないで!」

そでから角田の声。

角田 「本当だ。」
瀬名 「結界と妖気の数値が上がりました!」

角田が登場。

せんた 「どわすれ!」
めい 「グッタイミン!」
里子 「角田さん!」
めぐみ 「あれが角田さん…あれ?どこかで…」
角田 「みんな、今のうちに。」
せんた 「まかせた!行こう!」

せんた、めい、らくすけ、走り去る。

麻耶 「3人逃げたけどどうする?」
瀬名 「今は全員でこっちを!里子さん、お願いします!」
里子 「やってみます!」
「角田さんは知っているの?父の居場所。」写真
角田 「知らない。知りたかったら今はおとなしく去れ。」
「あいつらはなんなの?姫って誰?角田さんはどうしてあいつらと仲良く…」
角田 「頼む。すぐに立ち去ってくれ。そうでなければまた…。」

角田、愛、対決ポーズ。

里子 「角田さん!愛ちゃん!」
「え?里子さん?」
角田 「里子?外からか?」
里子 「角田さん!助けに来ました!」
「里子さん、ダメです!逃げて下さい!」
里子 「でも…」
角田 「俺は戻らん。早く立ち去らなければお前もこの世界に…ん?…この匂い…」
「里子さん、パソコンを操作しているなら今すぐ電源を切って!」
里子 「え?」
「早くしないと…」

電気がビリビリいうような音がする。

めぐみ 「あれ?手がしびれてきた。」
瀬名 「静電気の数値が上がってる?」
御厨 「まずい!これは角田が消えた時の!」
上底 「みんなゴーグルを外せ!」

みんな慌ててゴーグルを外したと同時に雷鳴の様な光と音。

全員 「うわああああ!!!」

暗転

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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