△ 「スパイシー・エージェンツ」エピローグ


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ミー 「人類子供化計画は阻止されました。しかしその後、今回の事件に関わった一部の機関から、この子供化計画を「悪とは言えない」という意見が出て論争にまでなりました。確かに「子供の頃に戻りたい」と思う事はよくありますが、本当に戻れたら…果たして幸せなのでしょうか?私にはわかりません。でもこれだけはわかります。「戻りたいと思える子供時代」がある事は、幸せだって事です。そしてその環境を作るのは大人の義務。私も社会人。もうそっち側です。とは言え、今回新社会人としてはとんでもないスタートを切っちゃいましたが、とにかくこの短い期間に我々はものすごく成長したように思います。」
ミー 「そして一か月の研修期間も終わり、当然ながら周りの環境も変化しました。」写真

スカイが出て来る。

ミー 「スカイさんはCIAの上官になり、我々ダブとのパイプ役に。でも結局ベンガル語の件は謎のまま。」
スカイ 「ちゃきちゃきの江戸っ子ですがなにか?」
ミー 「上底さんはアメリカに戻り、CIAにも協力。」

上底が出てきてスカイと握手。そのまま2人ともハケる。

上底 「シクヨロ、シクヨロ。」

鬼塚銃を持ち、辺りを気にしながら出て来る。

ミー 「鬼塚大和は能力を返してもらい、なんとダブに就職!ただいま公安施設にて新人研修中。」

後ろからスマートが銃を構えて出て来る。

スマート 「バーン!はい死んだ。」
鬼塚 「うそお…」

ローズが出てきて鬼塚のジョーカーを取る。

ローズ 「詰めが甘い。」

3人去る。

ミー 「サンダーさんは会長と言いながらバリバリの現役活動。公安に妖怪や能力者を入れたりダブとのつながりを作ったのがサンダーさんだけど、きっかけは子供の頃にカーコと出会った事だったみたい。」

カーコが出て来る。サンダーの肩をポンと叩き

カーコ 「色々ありがとね。ハナタレ巻之助。」

カーコサンダーを抜かして去る。

サンダー 「いえいえ。…え?なんでわしの本名を?」

カーコを追うように去る。

ミー 「ちなみに子供にされてたメンバーは、その時の記憶がないそうです。」

コトが出て来る。

ミー 「コトは相変わらず喫茶結界のウエイトレスだけど…」写真

しろが出て来る。

ミー 「しろまでウエイターとしてバイトしだしました。」

愛が出て来る。店に入って来る。カランコロン。

コト・しろ 「いらっしゃいませー。」
ミー 「愛は母校の南浅草女子で教員に。喫茶結界の常連になってます。」
「いつもので。」
ミー 「承知しました。ミルクコーラいっちょ〜。」
しろ 「よろコ〜ンで〜。」

しろ、ハケる。愛、しろを追いかけてハケる。

「待って待って!それいつものじゃないから!いつものじゃないから!」

コト、それを楽しそうに追いかけて去る。トマト、エプロン姿で出て来る。

ミー 「トマトちゃんは念願の保育士に。」
金沢 「は〜い、みんな上手に歌えました〜!」

トマトに通信が入る。

金沢 「はい…了解です。(通信を切り)じゃ先生今日は帰りま〜す!」
ミー 「なんと、エージェントと二足のわらじ!パワーあるわ〜。」

トマト、エプロンを脱ぎ、銃を取り出して去る。トカゲが出て来る。

ミー 「トカゲさんはダブの日本支部で働き始めたけど…」
トカゲ 「うおおお!なんでカールが製造販売終了になったんだ!納得いかね〜!!うおおおお!」
ミー 「相変わらず時々変な所でキレてます。」

トカゲが去り、コアラの着ぐるみのサソリが出て来る。

ミー 「そしてお母さんは、いつも世界中を飛び回っていて、滅多に会えません。同じ仕事なのに…」
サソリ 「こちらサソリ。今シドニーに着きました。」

サソリ、通信をしながらハケる。

ミー 「でもそれは優秀だという証拠。お母さんは今の私の目標です。そしていよいよ初任務の日が来ました。」写真

ミー、ハケる。松木、納谷、トマト、チーズが出てきて整列。反対側から瀬名とトカゲが出て来る。

松木 「本名、松木夕陽!コードネーム、マイト!」
納谷 「本名、納谷由紀夫!コードネーム、カイト!」
金沢 「本名、金沢瀬里!コードネーム、トマト!」
早乙女 「本名、早乙女太郎!コードネーム、チーズ!」
トカゲ 「なんだよ、みんなコードネーム変えなかったのか?」
早乙女 「なんか、使っているうちに愛着わいちゃって。」
松木 「あ、でもミートちゃんは変えるって言ってました。」
瀬名 「そういえばミートが見当たらないな…」

ミー、中央から入ってくる。

ミー 「すみません!遅れました!」
トカゲ 「初任務に遅刻たあ、いい根性だな。」
ミー 「ホントすみません…」
瀬名 「早速任務の説明をします。詳しい内容は、今回、新支部長に就任された、角田さんから報告を。」

角田、入ってくる。

ミー 「角田さん!無事だったんですね!」
角田 「ああ、えらい目に遭ったがな。」
松木 「やっぱり、子どもにされちゃったんですか?」
角田 「それはトップシークレットだ。」
納谷 「でも、新しい支部長が角田さんで嬉しいです!」
角田 「本当は器じゃないんだが、年功序列で仕方なく。」
金沢 「え?お幾つなんですか?」
角田 「それもトップシークレット。」
早乙女 「秘密が多いのもカッコイイ!」
角田 「褒めても何も出んぞ。」
みんな 「え〜!なんか出してよ〜。」
角田 「さすが上底の教え子だな。なんにせよ、私の初指令が君たちの初任務とは喜ばしい。では指令だ。」

みんな姿勢を整える。

角田 「いきなり強敵が相手だ。奴らは能力者を大勢使って諜報活動を行うこの国でもトップクラスの組織。しかもゲリラ戦を得意としている。」
松木 「そんな組織が日本に?」
瀬名 「我々の情報も何度となく漏えいしそうになったんだ。」
トカゲ 「そいつらが再びこのダブ組織の情報を狙っている。」
ミー 「その組織って…」
角田 「週刊文春だ。」
みんな 「あ〜…」
角田 「相手に不足はない。しっかり初陣を飾ってくれ。」
瀬名 「作戦準備シクヨロ!」
全員 「シクヨロ!」

みんなハケようとするが

瀬名 「あ、ちょっと待ったミート。正式なコードネームをきめたんだよね?」写真
ミー 「あ、はい!」
瀬名 「発表してくれ。」
ミー 「はい!本名、服部麻美。コードネームは…スパイシー!」

ミー、中央サスに後ろ向きに立つ。

全員 「スパイ?!」

ミー、振り向き人差し指を口にあて

ミー 「し〜っ…」

音楽がかかり、暗転。幕が閉じる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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