△ 「スパイシー・エージェンツ」シーン35


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照明、下手台。京王線の屋根。愛と鬼塚。

「やっぱり隙間ないね?」
鬼塚 「ううう…」
「どうした?」
鬼塚 「腕から肩が痺れて来た。」
「もうちょっとよ。頑張って。」

風の音がして下手台にカーコとしろが現れる。

「お、追いついたね。」
しろ 「我々が先でしたね。」

上手台が明るくなり、鬼塚が飛び移る。

カーコ 「しろ、今度はシャドーをお願い。」
しろ 「承知しました。」

カーコ、上手台に飛び移り、鬼塚と戦う。しろは愛と戦う。

鬼塚 「くっそ〜、調子出ないや。」

鬼塚、上手台ハケ。

カーコ 「待ちなさい!」

カーコ、追う。

「中々やるじゃない狐さん。」
しろ 「ありがとうございます。」写真

台のうえが暗くなり、車内明かり。

トカゲ 「いよいよ始まったぞ!」
松木 「ちきしょう!なんにもできないのがもどかしいぜ!」
納谷 「後は瀬名さんのタイミングで、支部施設まで全員を瞬間移動してもらえばこっちのもんです!」

車内明かりが消え、台の上が明るくなり、風の音がして上手台に瀬名、ミー、服部が現れる。
服部、また屋根から落ちそうになる。

服部 「どゅわっ!あぶなっ!さっきからこんな所ばっかりだな!」
ミー 「気を付けてよ!歳なんだから!」
服部 「歳歳言うな!」
ミー 「歳じゃん!腰痛めたとか言ってたでしょ!」
服部 「わかってるならもっと労われ!」
ミー 「やです〜!」
瀬名 「京王線の屋根で親子喧嘩しない!!」
服部親子 「すみません…」
ミー 「あ!あそこ!後ろの方!」
瀬名 「いましたね!行きましょう!」

3人、下手台に移りハケる。上手台からしろと愛が現れる。愛が追い詰められる。

「結界を武器にできるなんて羨ましい能力ね。」
しろ 「結界を破れるのは強い妖怪だけ。どんなに強い能力を持っていても人間には不可能。」
「なるほど。いいこと聞いた。じゃ、操ればいいんだ。」
しろ 「操る?そう易々と私を操れるとでも…」写真
「これならどう?」

愛、油揚げを出す。しろ、テンションが上がる。

しろ 「あ、油揚げ!!しかもこの匂いは!福井県の老舗豆腐店「谷口屋」の太白(たいはく)おあげ〜!」
「そして揚げたて〜!」
しろ 「どうやってそれを?!」
「さっき弟に物質転移してもらったの。」
しろ 「飛ばすだけじゃなく、お取り寄せもできたのか!くそう!体の自由が!」
「意外とシンプルな弱点があって助かったわ。20て〜ん。さあ、結界解いてもらうわよ。」

愛、しろを誘導し上手ハケ。

しろ 「コ〜ン!」

下手台からカーコと鬼塚が戦いながら出て来る。上手台から瀬名、服部、ミーが出て来る
瀬名、ショットガンを構え、撃つ。鬼塚の足に当たる。

鬼塚 「いてっ!」

カーコが鬼塚を抑え込む。

カーコ 「今よ!」写真
瀬名 「服部さん!鬼塚の能力のコピーを!」
服部 「おう!」
鬼塚 「そうか!その銃で能力を弾にして撃ってたんだ!」
瀬名 「じわじわ効いてきてるだろう!」

服部、鬼塚に近づくが

ミー 「気を付けて!右カーブ!」
全員 「うわあっ!」

全員台の奥に倒れ込む。その隙に鬼塚が服部に手かざし

瀬名 「危ない!」

瀬名、服部をかばうように立つが、鬼塚の波動をくらう。

鬼塚 「はっ!」
瀬名 「うっ!」

瀬名、倒れ、屋根から落ちそうになるのをミーが押さえる。。

ミー 「瀬名さん!!」

服部、鬼塚の足を掴むが蹴り飛ばされて、屋根から落ちそうになりカーコに抑えられる。

カーコ 「危ない!」

服部はすぐに屋根に乗るが、その隙に鬼塚が足を引きずりながら下台にハケる。瀬名は重症。

服部 「瀬名君!大丈夫か?」
瀬名 「すみません…ドジっちゃって…コピーは…」
服部 「何とか出来た!」
瀬名 「良かった…」
カーコ 「まずい!しろが操られてる!結界が破られるわ!」
ミー 「(通信)みんな気を付けて!シャドーが中に入る!」

ミーを先頭に、瀬名をカーコと服部が支え、下手台にハケる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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