「スパイシー・エージェンツ」シーン２１

照明変わり、上手台からスマートが現れる。下手台にムーンが現れる。

ムーン「そっちは？」
スマート「いない。なんて素早い奴だ。」
ムーン「しかも仲間二人も追いつきやがったぞ。」

下手から愛と鬼塚が現れる。

鬼塚「意外と逃げ足早いよねあいつ。」
愛「いくら逃げても無駄なのに。」
ムーン「こいつらだ。」
スマート「いらっしゃいませ。二名様ですか？」
鬼塚「そうだけど、１人先客が来てるよね？」
スマート「そうですか？」

上手から、サンダーがヨチヨチ現れる。

サンダー「そりゃ、わしの事かの？」
鬼塚「あ、なんかお爺さんでてきたよ。」
愛「あなたじゃないわよ～おじいちゃん。」
サンダー「あ？」
愛「あなたじゃないわよ～。」
サンダー「あ？」
鬼塚「（ゆっくり）おじ～ちゃんじゃ…」

サンダー、急に杖を振り回し素早い攻撃。鬼塚、愛、攻撃を受けたりかわしたり。
サンダー、杖を押さえられるが、杖から発砲。鬼塚、愛、距離を置く。鬼塚、大喜び。

鬼塚「すっげ～この爺さん！ヨーダみたい！」
愛「すごいすごい！能力者でもないのに！９２点！」
サンダー「さんきゅーべりまっち！」

スマート、銃を向ける。

ムーン「撃つな！弾が自分にあたるぞ！」
スマート「そいつは厄介なお客さんだ。」
鬼塚「あ！もう一人あそこに隠れてる！」
愛「お！もしかしてやっと見つけた？」

鬼塚が中央に手かざしすると風の音がしてローズが出て来る。金縛りの様に動けない。

ローズ「くっそぉ…」
鬼塚「残念。はずれだ。」
スマート「ローズ主任！」
サンダー「あの牢を抜け出すとはさすがじゃの。」
ローズ「放せ！化け物！」
鬼塚「どうする？」
愛「まとめて処置しちゃいましょう。」
スマート「処置？」
愛「すみません、先を急ぐもので。」

鬼塚が天井に手かざしすると、突風の音と共に暗転。スマート、サンダー、ムーン、ローズの叫び声。

（作：松本じんや／写真：はらでぃ）