△ 「スパイシー・エージェンツ」シーン20


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照明、中央明かり。中央からミーが出て来る。

ミー 「あ〜、しまった〜はぐれた〜…ここは…」写真

下手から女が走り出て来てミーと鉢合わせる。

ミー 「わあ!」

二人とも銃を構える。

ミー 「あ、あの、この施設の方ですか?」
「そ、そうだけど…」
ミー 「すみません一番近いエレベーターは…」

女、ミーを唖然として見つめている。

ミー 「あ、あの〜」
「あ、ごめんなさいあんまり似てるもんだから…」
ミー 「え?もしかしてあなたも母のお知り合いですか?」
「あなた、サソリの娘さんね?」
ミー 「はい。」
「昔すごくお世話になったの。」
ミー 「そうですか。私は全然知らないんですけど。」
「そう…」
ミー 「父が写真も全部捨てちゃって。」
「よかった…」
ミー 「え?」
「いえ、そう、(上手を指し)一番近いエレベーターはあっちよ。」
ミー 「あ、ありがとうございます!」
「それと…通信機のスイッチ、入れた方がいいですよ。」
ミー 「え?あ、ほんとだ!」
館内放送 「シャフト付近に新たな侵入者二人!侵入経路不明!」
ミー 「うそ、やばい!」
「くそっ、スパイシーね。」
ミー 「え?」

女、下手に戻ろうとする。

ミー 「あの、一緒ににげないんですか?」
「機密書類の処理をしたら行きます。」
ミー 「わかりました。気を付けて!」
「あなたも!」

ミー、上手に走り去る。女、少しミーを見送り、下手へ去る。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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