△ 「スパイシー・エージェンツ」シーン5


トップページ > ページシアター > スパイシー・エージェンツ > シーン5 【公演データ

<前一覧次>

照明が変わり、中央から早乙女太郎が出てきて上手側へ。エレベーターの前に立つ。オネエ言葉。

早乙女 「ん〜、あ、これね。えーっとどうするんだったかしら?」写真

下手から金沢とミーが現れる。

ミー 「なるほど、従業員用のエレベーターか。」
金沢 「ええ。あ、あれですね。」
ミー 「待って。」

ミー、金沢立ち止まる。早乙女、ボタンを押す。

早乙女 「(三三七拍子)ぴぴぴっ、ぴぴぴっ、ぴぴぴぴぴぴぴっ。」
ミー・金沢 「あ。」
ミー 「あの人も…」
金沢 「ですね。」

2人、早乙女に近づく。早乙女それに気づき

早乙女 「あ。」

またボタンを押す。

早乙女 「上ですか下ですか?」
ミー 「多分あなたと同じです。」
早乙女 「え?」

金沢、ボタンを押しながら

金沢 「上ボタン3回、下ボタン3回、うえしたうえしたうえしたうえ。」
ミー 「リセットは上下同時押し。」
早乙女 「あ…」

早乙女、うなずきながら2人を指さし、2人もうなずく。

早乙女 「なんだもう、よろしくです〜。」
ミー・金沢 「よろしくです〜。」

ポ〜ンという音。

金沢 「あ、来ましたね。」

3人少し前に出ると照明が変わりエレベーター内。

金沢 「あ、正面にもドア。」
ミー 「多分出る時はあっちですね。」

ミー、階数ボタンを押そうとして

ミー 「えっと…」
金沢 「私押します。ピッピピピッピ、ピッピ。」
ミー 「そうでした。」

エレベーター動き出す。

早乙女 「あ〜もうワクワクしちゃいますね!」
ミー 「しちゃいますしちゃいます!」
早乙女 「あなたもワクワク?」
金沢 「…ビクビク…」
早乙女 「あ〜…」

間。

ミー 「…これ、何階に行くんでしょうね?」
金沢 「さあ?ボタン押す順番しか書いてなかったですよね?」
早乙女 「しかも情報も15秒で消えちゃうし。」

間。

早乙女 「そもそも、これ上がってます?下がってます?」
ミー 「え?」

3人、キョロキョロ。ミー、金沢同時に

ミー 「上がって…」
金沢 「下がって…」
ミー 「…どっちかな?」
早乙女 「イメージは地下ですよね?「キングスマン」みたいに。」
ミー 「あ〜!あれ大好きです!」
早乙女 「あたしも〜! も、コリン・ファース最高!」
ミー 「最高!惚れちゃいますよね〜!」
早乙女 「惚れちゃう惚れちゃう!ね〜」

早乙女、金沢を見る。

金沢 「…ごめんなさい、知らないです…」
早乙女 「あ〜…」
ミー 「いや、知らなくても全然あれです…」
金沢 「あとあの…まだお互いの情報は…」
ミー 「そうだ、許可があるまで名前も教えちゃダメなんですよね。」
早乙女 「性別もね。」
金沢 「それは、なんとなく…」


金沢 「下がってますね。」写真
ミー 「そうですね、上がってたらとっくに屋上ですもんね。」
早乙女 「実はこれもフェイクで、実際そんなに下がってなかったりして。あのほら、あれなんだっけ?ディズニーシーの、地底に行くあれ…」
ミー 「センター・オブ・ジ・アース!」
早乙女 「そうそう!あの、ライドに乗る前のね、あれみたいに!ね〜!」

早乙女、金沢を見る。

金沢 「…ごめんなさい、ディズニーシー行ったことないです…」
早乙女 「あ〜…」
ミー 「すみません、これも個人情報ですね…」

ポ〜ンという音。

早乙女 「あ、着いたみたい。」

みんな正面を向いているが上手側の壁が開く。

金沢 「あ、こっち開きました。」
早乙女 「あら。」
ミー 「隠し扉。」
早乙女 「ちょっとなによも〜。こういうの大好き〜。」

3人上手にハケる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

<前一覧次>


トップページ > ページシアター > スパイシー・エージェンツ > シーン5 【公演データ