△ 「コスモ・ノアへようこそ!」エピローグ


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吉山 「とんでもない事件でしたが、政府の意向で公にはされませんでした。そして一ヶ月間、動物園はリニューアルのため閉園しましたが、その間も色々ありました。キリンの高所恐怖症が治ったり、象のジャンボが突然男らしい象に戻ったり。飼育員のチャールズは休暇を取って久し振りに母親に会いに行ったり。捜査官のパウラは任務に戻ってしまったけど、ジョージとコーネリーは、お客さんとあっち向いてホイをするイベントの特訓中だったり。」写真

ジョージとコーネリーが出て来てあっち向いてホイをやっている。

コーネリー 「あっち向いてウキー!」
ジョージ 「くそっ!また負けた!」
コーネリー 「もうジョージじゃ相手にならないぜ。パウラや瀬名先生は強かったな〜。」
ジョージ 「でもな、お客に勝ってばかりだと人気無くなるぜ。」
コーネリー 「おお、それもそうか。しょうがねえな。うまく負ける練習でもしてやりますか。」

あっち向いてホイを続けながらハケる。

吉山 「病気のマリーも回復に向かっています。」

マリー、コロニー長、瀬名が出て来る。

トーマス 「随分良くなったなマリー」写真
マリー 「うん!」
トーマス 「ありがとうございます瀬名先生。」
瀬名 「いいえ、新薬を作った畑君のお陰です。」
トーマス 「彼は?」
瀬名 「研究の資金集めで地球に行ってます。でも、彼ならやれると思います。」
トーマス 「ノーベル賞も?」
瀬名 「ええ。」
マリー 「パパ!散歩散歩!」
トーマス 「わかったわかった。」

マリー、トーマス、ハケる。

瀬名 「さて、あたしも頑張らないと。」

瀬名、ハケる。

吉山 「アシカショーもリニューアルです!」

りんご、タナカ、スズキ、サトウが出て来る。

りんご 「タナカ君、スズキ君、サトウさん!今日のできはどうだったかな?」

3頭拍手。

りんご 「バッチリだったようです。みなさん、いかがでした?わあ、たくさん拍手もらったよ〜。照れるなぁ。」

3頭照れるポーズ。

りんご 「はいそれじゃ最後にお客さんに投げキッス。」

3頭投げキッス。

りんご 「決まった所で、皆さん、さようなら〜〜!」

3頭、手をふる。

りんご 「良かったよ〜!みんな〜!コンビネーション、前よりよくなったじゃない!」
3頭 「ありがとうございます!」
りんご 「よし!今日はお魚サービスしちゃうよ!」

3頭、りんごについて行く。

タナカ 「今日は社長のおごりだ!」
スズキ 「やった!」
3頭 「ゴチになります!」

全員ハケる。

吉山 「国務次官の陰謀は消え、国務長官は政策を一新。娘のシェーラちゃんは、なんとこの動物園に就職。研修生として頑張っています。」写真

ポリーとシェーラが出て来る。ポリーはハムスターを抱えている。

シェーラ 「これが脱走したハムスターのジャム君?」
ポリー 「そう、ね、何て言ってるかわかる?」
シェーラ 「えっと…ふれあいコーナーはストレスが大きいから止めてほしいって。」
ポリー 「え?そうなの?でも普通に見せるだけじゃ…」
シェーラ 「動物園中に透明のトンネルを張り巡らすのはどうかって。」
ポリー 「え?なるほど〜!それいいアイディアかも!」

2人、ハケる。

吉山 「カンガルーのロッキーくんはすっかり自信を取り戻し、ボクシングの腕も上達。」

ロッキー、シャドウボクシングをしながら出て来る。

ロッキー 「明日のためにその1!やや内角を狙い、えぐりこむように打つべし!打つべし!打つべし!よ〜し!調子いいぞ〜!これならチャンピオンも狙えるかも!あ、エイドリアンちゃ〜ん!」

ロッキーハケる。

吉山 「ママからも卒業した様子です。そうそう、ペンギンもリーダーが変わった様です。」

りんごが出て来る。

りんご 「は〜い!今からペンギンさん達のお散歩タイムで〜す!さあついておいで〜!」

オレンジ、レッド、ブルー、グレイの準に登場。

オレンジ 「やっぱ先頭はいいなあ〜」
レッド 「73点。」
ブルー 「35点。」
グレイ 「60点」

レッドとブルーとグレイは点数を言い続けながら進み、そのまま皆ハケる。

吉山 「ライオンファミリーも仲良しに。」

シャンプーとリンスが肉を奪い合っている。

シャンプー 「放しなさいよ!」
リンス 「ずるいよ!先に私が取ったのに!」

シャンプー肉を奪い取る。

シャンプー 「甘いわリンス。獲物は強い方の物よ。」

シャンプー、肉を持ってハケる。リンス、泣きながら去る。

リンス 「うわ〜ん。」
トランプ 「あ〜あ〜、相変わらずだねぇ。」
ダイヤ 「いいの?あのままで?」写真
トランプ 「喧嘩する程仲がいいってね。」
ダイヤ 「あんた変わったね〜。」
トランプ 「それに、知ってたか?リンスのやつ、いつも負けた振りして戻ってるけど、シャンプーが大きい肉喰ってる隙に、ちゃっかり小さめの肉2つ喰ってんだぜ。」

リンス、小さい肉2つ持って出て来る。

リンス 「甘いわお姉ちゃん。強いだけじゃなく頭も良くなくっちゃ。」

リンスハケる。

ダイヤ 「知らなかった。」
トランプ 「おれもちゃんと子ども達を見てるだろ?」
ダイヤ 「トランプ。惚れ直したよ!」
トランプ 「かあああっ!いい響きだあ〜!!」

2頭、ハケる。

吉山 「そして、ノースロップは軍を退役し、このコスモ・ノアの技術者として働く事になりました。」

ノースロップとライアンが出て来る。

ライアン 「残念だな、君は優秀な軍人だったのに。」
ノースロップ 「申し訳ありません。でも、あの動物園にいて、やっと自分の居場所をみつけた気がしたんです。」
ライアン 「これからも、たまには飲みに付き合え。」写真
ノースロップ 「もちろん。動物園にも遊びに来て下さい。」
ライアン 「そうだな、今度地球でOLやってる娘でも誘ってみるよ。」
ノースロップ 「是非。」

フォックスが出て来る。

フォックス 「隊長!入隊希望者が来ましたよ。」
ライアン 「もうそんな時間か?」
フォックス 「ノースロップ、元気でな!」
ノースロップ 「ああ、お前も動物園遊びに来いよ。」
フォックス 「ああ、彼女誘っていくよ。じゃあ!」

ライアン、フォックス去りながら。

フォックス 「今度のやつ、メジャーリーガーらしいですよ。」
ライアン 「マリナーズか?!」
フォックス 「いえ、アスレチックスです。」
ライアン 「アスレチックスか〜。」

2人ハケる。

ノースロップ 「さてと、そろそろ行くとするか。動物園の仕事。楽しみだな。」

胸ポケット(二元舞台)からインディーが現れる。

インディー 「ああ楽しみだぜノースロップ!」
ノースロップ 「調子はどうだインディー。」
インディー 「たくさん寝たらスッキリしたぜ!」
ノースロップ 「それにしても、特効薬が効いて良かったな。」
インディー 「ああ、ギリギリセーフだった。俺はラッキーマウスだな!」
ノースロップ 「よし!帰るか相棒!」
インディー 「いざ、パイナップルへ!」

インディー、ノースロップ、ハケる。

吉山 「そしてもう一人、動物園に就職した人がいます。」

クラーケン姿のイェーイェーが出て来る。

イェーイェー 「あ〜、人間って疲れるけどやっぱり楽しいです。」写真
松木 「イェーイェー!あ、じゃなくてクラーケンか!」
イェーイェー 「松木君。」
松木 「どこいってたんだよ?」
イェーイェー 「ちょっと、ツキノワグマとホッキョクグマの所に。」
松木 「パンダのお見合いが決まったぞ!」
イェーイェー 「え?!僕のですか?!」
松木 「いや、クラーケンの方。」
イェーイェー 「あ、そか。」

りんごが現れる。

松木 「あ、上野さん!」
りんご 「おお、松木くんどうした?」
松木 「いや、あの話し…」
りんご 「ああ、考えとくね。」
松木 「え?でも約束したよね…」
りんご 「したわよ、善処するっていったんだけど。」
松木 「え?そんな…」
りんご 「ごめん、急ぐから。」

りんご、去りかけて止まり。

りんご 「あ、でも、これからは「りんご」って呼んでいいから。」

りんご、去る。

松木 「え?それって…」
イェーイェー 「おお!これはちょっと、光が見えて来ましたですね!」
松木 「そうかな?!よ〜し!頑張るぞお!」
イェーイェー 「ところで、お見合い相手は?」
松木 「ああ、仙台動物園のウォーウォーちゃん。」
イェーイェー 「え?いいな〜!」
松木 「名前もいいよな。ウォーウォーとイェーイェー。」
イェーイェー 「ウォーウォーイェーイェー!」
松木 「ウォーウォーイェーイェー!」

照明が変わり、全員出て来る。

吉山 「あるネズミが言っていました。「人間が地球の動物の代表でも構わないよ。地球を守れる動物は人間だけだからね。でも、地球を滅ぼせる動物も人間だけなんだよ。せっかく僕らよりずっと長生きで、ずっと頭がいい動物なんだから、地球を宜しくたのむよ。」って。動物達の言葉が聞ける様になって我々は改めて思いました。地球は人間のものではなく。地球に生きる全ての命のものだと。そして一ヶ月が経ち、いよいよ本日、動物園はリニューアルオープン!それでは開園です!」写真
全員 「皆様!!コスモ・ノアへようこそ!!」

陽気な曲がかかり、みんな楽しげに踊りながらゆっくり暗転。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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