△ 「コスモ・ノアへようこそ!」シーン32


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チャールズがコントロールタワーの機器を調べている。それを覗き込むライアン。

チャールズ 「…まずい!」写真
ライアン 「どうした?」
チャールズ 「コロニーの回転速度が急加速されます!誰かがプログラムをいじったんだ!」
フォックス 「なに?」
ライアン 「そうか、ハウザーの仕業だ!このまま我々を遠心力で潰す気だ!」
フォックス 「起動までどの位だ?」
チャールズ 「後15秒…」
フォックス 「15秒?!」
ライアン 「止める方法は?!」
チャールズ 「わかりません!」

ポリーが入って来る。

ポリー 「一つだけあるよ!」
チャールズ 「ポリー!」
ライアン 「どうすればいい?!」
ポリー 「緊急用の手動スイッチがあるはず!探して!」
チャールズ 「手動スイッチか!」
ライアン 「探すぞ!」

4人が探し始めると。大きな音する。

チャールズ 「回転加速が起動しました!」
ライアン 「急いで探せ!」

4人ハケるとインディーが出て来る。

インディー 「こいつはまずいぞ。そうだ、ジャンボなら!」

インディー、ハケる。クラーケンが出て来る。

クラーケン 「今のは起動音?ハウザーめ、まだスイッチを切ってなかったのか!」

ハウザーに通信するが通じない。

クラーケン 「くそう!通じない!ううっまずいもう体が重くなってきている。ハウザー!ハウザ!通信に出ろ!」

クラーケンハケる。インディーとジャンボが出て来る。

インディー 「よし、なんとか乗ったぞ。」
ジャンボ 「あら?なんか耳の上がムズムズ。」
インディー 「じゃんぼ〜聞こえるか〜。」
ジャンボ 「え?誰?誰?」
インディー 「お前の御先祖様じゃ〜。」
ジャンボ 「え?ご、御先祖様ですって?」
インディー 「今からお前をモテモテの象にしてやろう。」
ジャンボ 「え?モテモテ?!嘘じゃないでしょうね?!」
インディー 「御先祖様は嘘つかな〜い。」
ジャンボ 「え?どうすればいいの?」
インディー 「まずはその奥に進むのじゃ。」
ジャンボ 「こっちね?はい、進みま〜す。」

ジャンボ、インディーハケる。パウラ、ジョージ、足を重くして出て来る。

ジョージ 「なんだ?どうしたんだ?!急に足が重くなって来たぞ!」

ジョージ、パウラ、しゃがみこむ。瀬名とシェーラも出て来るがもう立っていられない。

瀬名 「重力が強くなってる!」

シェーラ、しゃがみ込む。

シェーラ 「苦しい…」
瀬名 「シェーラさん!うううっ!」

瀬名も動けなくなる。吉山出て来るが直ぐに倒れる。

吉山 「何これ?」

りんご、出て来て倒れる。

りんご 「だめだ…起き上がれない…」

クラ―ケン、出て来て倒れる。

クラ―ケン 「助けてくれ!」

ライアン、フォックス、チャーリー、ポリー、出て来るが動けない。

チャーリー 「ダメだ…スイッチがみつからない…」
ライアン 「くそう…これまでか…」写真

インディー、ジャンボ、出て来る

ジャンボ 「ご先祖様〜急に体が重くなって動けないわ〜。」
インディー 「ぶえええ、このままじゃぺちゃんこだあああ、早くスイッチをおおお!あ、あったあ!目の前にスイッチがあったあ!ジャンボ〜目の前の緑のボタンが見えるかあああ!」
ジャンボ 「見えるけどおおおお!」
インディー 「それを押して、横のレバーを下げるのじゃああああ!」
ジャンボ 「みどりのボタンおおおお!(ボタンを押す)押したわあああ!」
インディー 「よおし!よこのればあをを!下げろおおお!」
ジャンボ 「うううう、だめええ、鼻がのばせないいい!」
みんな 「つぶれるううう〜!」
インディー 「モテモテじゃあ!モテモテじゃああ!」
ジャンボ 「うおおおおおお!」
インディー 「よおおし!つかんだぞお!そのまま下げろおおお!!」
ジャンボ 「モテモテじゃああああ!」

ジャンボ、レバーを下げると、モーターのスピードが落ちるような音。みんな少しずつ楽になる。

吉山 「重力が弱って行くわ!」
チャールズ 「よし!このまま弱まってくれ〜!」

みんな、次々に動けるようになる。

ライアン 「よし、なんとか助かったぞ。」
フォックス 「これで元に…あれ?なんかおかしくないですか?」
ポリー 「元より軽くなってる感じ?」
ライアン 「まずいぞ!みんな何かにつかまれ!」
ジョージ 「重力がなくなるぞ!」写真
りんご 「今度は無重力?!」

みんな浮き始める。みんなバランスが取れずに悲鳴。そこにオレンジが出て来る。

オレンジ 「見ろ!飛んでるぞ!やっぱりペンギンでも飛べるんだ!ペンギンだけじゃない!みんな飛んでるぞ!」

オレンジ、そのまま宙を泳いでハケる。

ジャンボ 「見て見て!私飛んでるわ!もう最高!ご先祖様ありがとう!」
インディー 「ジャンボ!レバーを下げ過ぎた!真ん中まで戻せ!」
ジャンボ 「もうちょっとウキウキさせてよぉ〜!」
インディー 「急ぐのじゃあああ!」
ジャンボ 「も〜、せっかちなご先祖さまねえ。じゃ、戻すわよ。よいしょっと。」

ジャンボ、レバーを戻すとみんなゆっくり地面に戻る。それぞれ同時に喋りながらハケる。

ジョージ 「ふう、戻ったあ、おいパウラ待てって!」
りんご 「みんな大丈夫かしら?」
吉山 「ライオンたちが!」
瀬名 「怪我はない?」
シェーラ 「はい。」
瀬名 「行きましょう。」
クラ―ケン 「ふう、余計な時間使わせやがって。」

ライアン、フォックス、チャールズ、ポリー、ジャンボは残っている。

ライアン 「しかし、どうして戻ったんだ?」
ポリー 「あれを見て!」
チャールズ 「ジャンボ!」
ポリー 「鼻でレバーを下げてる!」
チャールズ 「ほんとだ…すごいぞジャンボ!」

みんな、ジャンボにかけよる。

フォックス 「象がみんなを救ったのか!」
ライアン 「命の恩人だな。」
ジャンボ 「あら〜!ホントにモテモテじゃないの〜!」

瀬名とシェーラが合流。

瀬名 「いったいどうしたの?!これ?!」
ポリー 「信じられる?ジャンボが重力を戻してくれたの!」
瀬名 「いや、もうこの子のお陰で今はなんでも信じられる。」
ポリー 「この子は?」
瀬名 「聞いたら驚くわよ。」
ポリー 「まさか!…例のライアン隊の犯人?!」
瀬名 「なんでそうなる?。」
ポリー 「だってベレー帽。」
フォックス 「それは無理がある。」
ポリー 「じゃ、誰?」
瀬名 「国務長官の娘さん。」写真
みんな 「え?!」
瀬名 「しかも、動物の言葉が分かるジニアスなの。信じられる?」
ポリー 「今は何でも信じられる。」
瀬名 「ライアン大佐!さっき、国務次官を見ました。」
フォックス 「何?まだコロニーにいたのか?」
ライアン 「ハウザーは?」
瀬名 「動物達がノックアウトしました。」
ライアン 「そういう事か。恐らく奴らはメインゲートから出られず…」
フォックス 「別の出口に向かってる?」
ライアン 「他に出口は?」
瀬名 「フードコートの地下からなら。」
ライアン 「フォックス!」
フォックス 「了解!」
チャールズ 「僕たちは?」
フォックス 「お前たちの家族をたのむ。」
チャールズ 「わかった。」
ライアン 「その御嬢さんもな。」
瀬名 「任せて。」

ライアン、足元の何かに気付く。

ライアン 「ん?」
フォックス 「どうしました?」

ライアン、拾って確かめる。

ライアン 「これは…おい、とんでもない物拾ったぞ。」
フォックス 「え?まさかこれって!」
ライアン 「行くぞ!」
フォックス 「はい!」

ライアン、フォックス、走り去る。

瀬名 「さ、動物たちの安否を確かめに行きましょう!」
ポリー 「そうだよ!ハムスター探さないと!」
チャールズ 「戻るぞジャンボ。」
ジャンボ 「はーい。」写真

みんなハケると中央にスポット。インディーがヨロヨロ出て来て座り込む。

インディー 「あ〜、取りあえずみんな無事で良かった〜。だがここでリミット…残念だが特効薬は効かなかったか…でも、使命は果たしたぜノースロップ。データはちゃんと大佐に渡った。それにしても、中々楽しいネズミ人生だったぜ…そろそろ…俺は…眠りにつくとしよう…」

インディー、動かなくなり暗転。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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