△ 「コスモ・ノアへようこそ!」シーン29


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上手下手二元舞台。上手にジャムが現れる。

ジャム 「シロップ〜!おかしいなこの辺に落ちたはずなのに…シロップ〜!」

ジャムが通り過ぎると、影に倒れていたシロップが起き上がる。

シロップ 「…あれ?今ジャム兄ちゃんの声がした様な…いてててて!やばい…足やっちゃったみたい…痛くて歩けないよぉ…ジャム兄ちゃ〜ん!あぁ…またお腹が減って来た…僕はこのまま死んじゃうのかな〜…せめて最後に…パスタ…食べてみたかったなあ…」写真

シロップ、フラフラと倒れるがすぐに起き上がる。

シロップ 「何だこれ?」

シロップ、足元の白い配線コードを持ち上げる。

シロップ 「これってもしかして…長細くって、柔らかくって、絡まってて、温かい…間違いない!パスタだ!神様ありがとう。いただきま〜す!ガブッ!」

シロップがかじった瞬間、バチバチっと感電。

シロップ 「ぶはっ…ボノ〜〜…」

シロップ倒れる。上手が暗くなり、下手が明るくなる。クラーケンとハウザーがやって来る。

クラーケン 「よし、メインゲートだ。ハウザー。ロックを外してくれ。」写真
ハウザー 「はい。」

ハウザー、手かざしするが、開かない。

ハウザー 「ん?」
クラーケン 「どうした?」
ハウザー 「開かない。」
クラーケン 「なに?」
ハウザー 「恐らく配線が切れています。」
クラーケン 「なんとかならんのか?」
ハウザー 「ここからは無理です。少し戻りますが、フードコートから地下にまわりましょう。」
クラーケン 「わかった、急ごう。」

下手が暗くなり、上手が明るくなる。ジャム、戻って来てシロップを発見。助け起こす。

ジャム 「シロップ!」
シロップ 「あ、ジャム兄ちゃん。良かった助かった…」
ジャム 「どうしたんだ?」
シロップ 「あのね、パスタ、しびれる程ボノ〜だった…」
ジャム 「お前!コードをかじったのか!あ〜足まで怪我して…ごめんなシロップ、もうおうちに戻ろう。」
シロップ 「え?帰るの?」
ジャム 「ああ、一度戻って冷静に考えるよ。それも勇気なんだ。インディーが言ってた。」
シロップ 「インディーは?」
ジャム 「わからない…でもきっとまた会えるさ。」
シロップ 「そうだね。」
ジャム 「ありがとうインディー。…さあ!行くぞ!」
シロップ 「うん!」

ジャム、シロップに肩を貸す。二匹、ハケる。照明が変わる。

(作:松本じんや/写真:はらでぃ)

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